皆さんは最近、誰かの頼み事を断りましたか? 仕事でもプライベートでも、「NO」と言うのはなかなか難しいですよね。しかし嫌なのに何でも受け入れることは、女性にとってよくないことばかり。今回は「NO」と言えないことから起きる症状や解消法をお伝えします。
「NO」と言えないことは悪循環の連続
頼まれたことを断らず、何でも受け入れることは一見いいことのように思えます。しかし、アメリカのベイラー大学の研究によると、「自分の意見や意思をみせないことから、都合のいい人と思われ、尊敬されにくく出世もしにくい」という結果が出たというのです。
影響は精神的なものだけでなく、身体にも及びます。アメリカのケース・ウェスタン・リザーブ大学からは、「『NO』と断れない女性は体重増加の傾向にある」という調査結果が発表されています。食事の席で、空腹であるか否かに関わらず「食べる事を拒否すれば変に思われてしまう」、「自分がよく食べる方が他の人たちの居心地をよくさせる」と考え、余計に食べてしまうというのです。ストレスがあると過食傾向になることもあり、太ってしまうことは必至なのかもしれません。
さらにその影響は人間関係にも。相手の言うことを受け入れていれば関係は上手くいくと思いがちですが、フィラデルフィアの心理学者であるMarion Frank博士によると「実際は逆効果」なのだとか。「関係の悪化を防ぐために『YES』ばかり言い続けていると、自分の首を絞めることになり、最終的には被害妄想に陥ってしまう」とのこと。
前置きと自分の気持ちを伝えて断る
ではそうならないために、どうすればいいのでしょうか? 精神科医であり、カリフォルニア大学ロサンゼルス校の非常勤講師も務めるMarion Jacobs博士が勧める対策は、「抵抗があっても、まず怖がらずに自分の意見を口にすること」だと言います。ちなみに、誰かとロールプレイをする、1人で鏡の前で行う、声を録音するなども有効だそう。
次に実践法です。「断りたいな」と思う場面に直面したら、まずは「考えさせて下さい」と言って席を立ちましょう。1人になって深呼吸をし、心を落ち着かせます。そのあとで丁寧に「したいのはやまやまですが......」と断りを入れます。「自分はこうしたかった」、「こう感じている」と、まず自分の気持ちを伝えてから断れば、決して攻撃的にはならないとのことです。
断るのはなかなか勇気がいることです。ですが、心身を害しては元も子もありません。断るのも自分のためと心に決め、断る力を育ててみましょう。
photo by Thinkstock/Getty Images
(文/ピーリング麻里子)

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