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35歳以上で出産に至るのは35%以下。卵子凍結した女性の声を聞く
日本でも実用化された、卵子の凍結。アメリカでは2012年に、もはや「実験的」なトリートメントではないと認定されました。実際私の周囲でも、数年前に凍結して現在パートナーを探している40代後半の女性や、41歳の誕生日を迎えて、今まさに凍結中の女性がいます。
卵子凍結の費用は約70〜150万円
卵子凍結が一般的になってきているとはいえ、費用は1サイクル7,000〜15,000ドル(日本円で約70〜150万円)とまだまだ高額です。この費用には各種テスト、ホルモン剤などの薬、卵子の採取・凍結が含まれているとのこと。場合によっては充分な数の卵子を採取するために、このサイクルを数回繰り返すこともあるといいます。
35歳以上で出産に至る確立は35%以下
「USC Fertility」によると、例えば38歳の女性の場合、凍結後の卵子の生存率は約75%。10個凍結すると、7個は生き残る計算になります。そのうち通常5、6個が胎芽となり、3、4個が移植されるそうです。このため1回の移植に備えて、10個の卵子を確保することが推奨されているとのこと。さらに卵子は10年ほど凍結可能だといわれています。
さらに「CNN」によると、このうち出産に至る確立は35〜38歳の女性で35%、39〜40歳で25%、40歳以上になると10%前後になるそうです。
実際に卵子を凍結した女性の声
41歳の誕生日を機に凍結を決意した友人は、目標である20個の卵子を確保すべく、ただいま2回目のサイクル中。金融業界を渡り歩いて来た彼女は、自己実現のため転職を繰り返しているうちに、あっという間に40歳を過ぎていたといいます。現在生涯を共にしたいパートナーがいないこともあり、卵子凍結は数年の時間を稼ぐ保険のような存在なのだそう。
数年前に凍結した別の知人は、未だにパートナーを探し中ですが、まだまだ出産を諦めていない様子。卵子凍結の技術で女性の選択肢が広がることは間違いありませんが、どう利用するかは各自のライフプランと慎重に相談しながら、ということになりそうです。
[NYU Langone, USC Fertility, CNN]
Child kissing belly of pregnant woman via Shutterstock
(文/白石里美)
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