アラフォー同士で集まると盛り上がる、ファッションの話。自分のテイストができてきた反面、「いつも同じようなコーディネートになってしまう」「似合うものが変わって、着なくなる服が増えた」といった悩みをよく聞きます。
そこで今回は、人気スタイリスト・菊池京子さんの著書『K.K closet スタイリスト菊池京子の365日 Spring-Summer』から、コーディネートのヒントを探してみました。
半年間のコーディネートは、すべて私物
菊池京子さんは、ファッション誌『マリソル』をはじめとする、雑誌や広告を中心に活躍する人気スタイリスト。この本は、すべて菊池さんの私物で、4月から9月までの183日間のコーディネートが構成されています。
春先はストールで温度調節したり、梅雨の時期は「ハンター」のブーツが大活躍していたり――ページをめくるたびに、菊池さんのクローゼットをのぞき見ているよう。これまでのファッションブックにはなかった、リアルな手触りを感じる本なのです。
定番アイテムをとことん着まわす
菊池さんのコーディネートを見ていると、ひんぱんに登場するアイテムに気がつきます。
・ 7.5ミリ玉のパールネックレス・「レペット」の黒のバレエシューズ・「コンバース」の白のハイカットスニーカー・「グリーン」のトレンチコート・「セントジェームス」のボーダーカットソー・「リーバイス」のジーンズ "501"・「アンテプリマ」のシルバーのワイヤーバッグ・「L.L.Bean」のイニシャル入りトートバッグ・「アニヤ・ハインドマーチ」の黒のボストンバッグ "カーカ"
いずれも、誰もが認めるスタンダードなアイテムばかりです。完成されたデザインのなせる技なのか、どんなコーディネートにもしっくり馴染み、さりげないのにキッチリおしゃれ。定番アイテムの実力と懐の深さに驚かされます。
季節感を色で取り入れる
ベーシックアイテムのスパイスとして、菊池さんがサラリと取り入れる「色」の美しさは秀逸です。春はスモーキーなピンクのデニムや半袖ニット、初夏はグリーン&ネイビーのボーダースカートで爽やかに。
特に印象的だったのは、真夏の「青」の使い方です。ネイビーの延長で取り入れられるスカイブルーのパンツ、洗いざらしたようなサックスブルーのシャツ、ミラノマダム風のブルーのサテントップスを、ときには青×青で着こなす。季節を感じさせるファッションは、周囲の人まで幸せな気分にしてくれます。
大人なら「知性を感じさせるカジュアル」が気分
トレンドと年齢を考えると、「知性を感じさせるカジュアル」がいまの気分。そんなときにも、菊池さんのコーディネートは大いに参考になります。
打ち合わせや撮影など、アクティブに動く日が多いためか、菊池さんの足元は歩きやすい靴が多いよう。バレエシューズやスニーカー、ローヒールのマニッシュなシューズがたくさん登場します。それらを着心地のよいパンツやカットソーのスカートに合わせつつ、パールのネックレスや女らしいバッグでフェミニンにみせる。絶妙なさじ加減は、すぐにでも真似したくなります。
トップスのシルエットはトレンドにこだわる
たとえば今季のトップスは、コンパクトすぎない、ややゆるめのシルエットがトレンド。白シャツやタンクトップなど、シンプルなアイテムほど「今のシルエット」にこだわるのも菊池さん流です。細かい部分でさりげなくモードを取り入れているからこそ、定番アイテムとのコーディネートが引き立つことが、よくわかります。
もともと菊池さんは、2年ほど前からウェブサイト「K.K closet」で私服を公開していて、それが今回の著書のベースになっているそう。決して大げさではなく自然体なのに、何ともいえずおしゃれに見える――。菊池さんが素敵に着まわす定番アイテムは、きっと誰もがひとつは持っているはず。今すぐ使えるヒントが満載の1冊で、「秋冬」版が待ち遠しくなりました。
K.K closet スタイリスト菊池京子の365日 Spring-Summer
著者:菊池京子価格:1,500円(税抜)発行:集英社
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