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明確な理由のある「NO」は、コミュニケーションを活発にさせる

明確な理由のある「NO」は、コミュニケーションを活発にさせる

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人間関係を重んじるからか、「NO」がうまく言えない人が多い気がします。そこで、4月の月間特集「NOが女性は心地よくする」、今回は上手に「NO」が言えるようになる秘訣にせまります。

個人主義の国でも、職場となれば事情は同じ

フランスで公共サービスなどを利用すると、こちらがユーザーであるにも関わらず、堂々と「NO」という人や、「知りません」のひとことで、いとも簡単にその場を片付けられてしまうことがあります。

ただ個人主義が特徴といえるフランスでも、日本同様に「職場」という空間となるとその事情は異なってくるようです。フランスでも職場では日本人と同様、「NO」と言うには勇気が必要になります

職場で誰かに何かを頼まれたとき、「NO」と言うと人間関係に摩擦が生じるのではないか、失礼にあたるのではないか、嫌煙されるのではないか......などという恐れを抱いてしまい、ついつい「YES」とこたえてしまうのが人の心理というもの。

ただ、頼まれたこと全てに「YES」と答えていたのでは自分が精神的にも参ってしまうため、いかにして「NO」といえるようにマインドを持っていくかがポイントとなります。

「NO」と言うには自分との心の葛藤が必要

フランスの「PSYCHO ACTUS」という自己啓発のサイトによれば、

「『Yes』と言うためには、『NO』と言えることも自覚していなければならない。しかし、『NO』と言うことは、自分との心の葛藤が伴うものだ」

といいます。その理由として、

『NO』と言うことは、つまり他人を助けたり、理解したり、共感したりすることを否定することにもなるからだ」

と述べています。いつでも「YES」と快く言えたのなら、周囲の視線も気にならないものかも知れません。しかしそれでは、自分の考えや集中しなければならないことがおろそかになってしまいます。また、同著者によると、

「人は問題を抱えると、いちばん助けになりそうな人に頼るというよりは、助けることを拒まない、つまり、『NO』と言えない人に頼る傾向にある」

とも分析しています。つまり、本当に困っていないときにでさえ、人は「NO」と言えない人に何かを「押し付ける」ことがあり得るということ。残念ながら、人に利用されやすくなってしまうことも否めません。

「NO」というためのコツ

フランスのビジネスパーソン向けのサイト「demos.fr」では、専門家が「NO」と言えるコツを問いています。まずはじめに、「NO」と言えないことで、どのような弊害につながるのかを分析しています。

「NO」と言えないことによる弊害・自分の時間がなくなり、効率も下がる・本当は引き受けたくなかったので、相手や自分に対しての怒りの感情に支配される・そのタスクを達成するために邪悪なことを考える

職場で裁ききれない仕事を「押し付けられた」と感じてしまえば、仕事の精度にも問題が生じてしまうものです。では、具体的にはどのように「NO」か「YES」かを答えるまでの「心の葛藤」をすれば良いのでしょうか。

・その頼まれごとは、チームや会社の目的として重要なことなのかどうか・その頼まれごとは、緊急なのか・自分はその頼まれごとを引き受けるに見合ったスキルを持っているか・職務上、相手の要求は正当か。また、自分にその頼みごとをする立場にいるか

これは、無駄な頼まれごとまで引き受けて、ヘトヘトにならないための判断基準にできそうです。判断基準を持つことで、自分の中でのためらいから少しでも解放され、「NO」というために後押ししてくれる材料が整うのです。

さらに、実際に分析を心がけることで、どうして無理なのかを相手とオープンに話し合うことができるようになるともいいます。時間的に無理があることや、仕事量が多いことを報告できるタイミングにもなり、上司は逆に、各部下の仕事の分担について、再度検討する必要に迫られます。結果的には部署、会社全体の効率性にもつながっていくのです。

「NO」が言えるともたらされるメリット

評価や人間関係が絡むという憶測が定着してしまった以上、「NO」と言うことは社会で働く人にとってとても難しいこと。でも、相手の気持ちを害することがないよう、極力思いやりながら、勇気を出してなぜ無理なのかを説明することは、精神的なストレスの軽減につながっていきます。

また、真っ向から否定せずに説明をする力をつけることで、簡単に「YES」と答えてしまうよりも、逆にコミュニケーション能力が身に付いていくという考え方もできます。さらに、一人一人がこういう態度をとれるようになれば、職場での無理のない仕事の分担が明確に見えてくる可能性もなきにしもあらずです。

上司も、部下が「NO」と言ったら、すぐに評価に反映させるのではなく、親身になって理由を尋ね、述べさせることで、職場内のコミュニケーションを活性化できるチャンスととらえてみてはどうでしょう。

きっと部下に対して「分かってもらえた」という心の拠り所を与えることにもなり、部下や職場のモチベーションアップにもつながっていくはず。そして、結果的には仕事の効率を向上させることができる、とも考えられます。

PSYCHO ACTUS, demos.fr

Young beautiful girl via Shtterstock

(文/下野真緒)

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下野真緒
パリ在住エディター/ライター。東京都出身。慶応義塾大学法学部政治学科卒。女性ファッション誌編集部を経てフリーランスエディターに。パリ・南仏へ留学後、5年間のフランス南西部生活を経て、現在はパリ在住。執筆分野は美容、ファッション、健康、旅、エコロジー、ライフスタイル、フランス社会。「シティリビング」「Aging BIBLE」「南フランスのいい予感。」、美容企業広報誌、社会コラムほか。

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