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待っていてはダメ! ヤマザキマリ流幸せの掴み方

待っていてはダメ! ヤマザキマリ流幸せの掴み方

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現在公開中の映画『テルマエ・ロマエII』の原作を手がけたことでも知られる、漫画家のヤマザキマリさん。漫画『テルマエ・ロマエ』は、手塚治虫文化賞短編賞やマンガ大賞2010を受賞し、累計900万部の大ベストセラーに。

そんなヤマザキさん、さぞ順風満帆にサクセスストーリーを歩んできたように思えますが、実は彼女の人生は実に波乱万丈。 "山あり谷あり"の連続だったんです。今回カフェグローブは、そんな彼女から今の時代を生き抜くヒントをうかがうことができました。

どうやったら自分で幸せを補填できるのかをずっと考えていた

「私は17歳でイタリアに渡り、絵を学びながら極貧生活をし、生活力のまったくない詩人を好きになって、さらに日々の暮らしが大変になりました。そして、10年一緒に暮らしたところで、まさかの妊娠。出産をきっかけに彼と別れ、ひとりで子どもを育てることにして......」

これはヤマザキさんが悩める日本人女性のために語りおろした書籍『とらわれない生き方』の帯に書かれている文章。海外での貧乏生活、出産、別れ、シングルマザー、子育て、そして、結婚など、ヤマザキさんの人生はとてもドラマティック。

しかし、ご本人はそんな人生を自由に謳歌し、力強く、とても生き生きしていらっしゃいます。そこで、今までさまざまなことが起きたけれども、その度に乗り越えられた理由をお聞きしました。

「基本的に楽観的なんです。悲しかったり辛かったりする気持ちに浸っていることが苦手で、落ち込むのがあまり好きではないんです。だから、すぐにそれをメンテナンスする気持ちが働きだす。現に、辛いことがあっても最終的には全部ギャグ漫画になっていますし(笑)。笑いに昇華する天性の才能があるのかもしれません。でも、落ち込むときはすごく落ち込みますが、立ち直りが早く忘れやすいんです」

子どもの頃から通常の幸せとは程遠い生活をしてきたので、どうやったら自分で幸せを補填できるのかをずっと考えていたというヤマザキさん。そうするうちに本を読んだり、物語や絵を描いたりすることで孤独感を埋めていったそうです。

自分を痛めつけないと、いいものなんて得られない

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イタリアに渡ってからは、お金を稼ぐためにさまざまなアルバイトをしたり、フィレンツェでホームレスのようになったこともあったとか。お金のために始めたどんな小さな仕事でも、絶対に手を抜かないというのがヤマザキさんのポリシー。彼女の仕事観もまたパワフルです。

「どんな仕事でも、女優になりきって目一杯働きました。ちり紙交換のアルバイトをしたときでも自分のプライドは尊重しながらも、その場に自分を投じ、その環境に適応しました。わたしは自分のまわりにボーダーを作りません。失うものがないので、何が入ってきてもいいんです。辛くて泣こうが、自分の中に必ず自分を守ってくれる存在がいたので、染まることもなく、何があっても大丈夫と思っています」

いつか実を結ぶ日が必ず来ると、ずっと信じていたというヤマザキさん。そのためには待っているだけではダメで、努力をしないといけないと続けます。

黙っていても幸せは来ません。じっと待っていれば、いつか幸せになれると思って、占いとか見ている人はおそらくたくさんいると思いますが、それでは、どうしようもないんですよ! 人間は、移動する動物なんで、とにかく動かないと。動いたり、見たり、感じたり、今までやったことないことにチャレンジしたりしないと。自分を痛めつけないと、いいものなんて得られないですし、傷つくのが怖いなんて言っていたらダメ。人はそんなすぐにはへこたれないので、もっと大胆不敵になってください。渡り鳥のようにどこか行きたい人はどんどん行けばいいんです」

自分から幸せを掴みにいくぞ、という気合いが、人生の豊かさに繋がっているんですね。そんなヤマザキさんの考える幸せな人生とは?

こんな地球に生まれてよかったということをいっぱいしたいです。まだまだ美しいものを見たり感じたりしたい。身体の機能があることに感動する機会を増やしたい。そうすれば死ぬのは怖くないんですよ」

弱冠17歳で絵画の勉強のためイタリアに渡り、中東、ポルトガル、シカゴを経て、現在、再びイタリアに住んでいるヤマザキさん。世界各地でさまざまな体験をしても、まだまだいろんなところに行きたいし、美しいものをたくさん見たいというエネルギーに溢れています。

誰かがドミノの最初の1個を倒さないといけない

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今一番欲しいものは、とにかく時間です。自分が3人くらいいたらいいな(笑)。描きたい漫画が山のようにあるんですが、間に合わないんですよ。自分自身が読みたかったり、いろいろと調べたいんです。時間以外は何も欲しいものはありません。でも、自分が3人もいたら、めっちゃくちゃになりますけどね(笑)」

ヤマザキさんご自身だけではなく、わたしたちも早く、ヤマザキさんの生み出す漫画がもっともっと読みたいですよね。ヤマザキさんが書かれた人生指南書も、漫画同様とても読みごたえのある内容になっています。

「これはハウツー本ではないのですが、希望としては本を出すことによって、自由が許される社会になっていくかもしれないということ。女の人はこうしないといけないという概念が崩れるかもしれない。それは、今すぐではないかもしれないですが、誰かがドミノの最初の1個を倒さないといけないんです」

まさに、今までわたしたちが待ち望んでいたのはこういう人!

「とにかく心地悪いのがイヤですし、自分が正しいと思っているところは自己主張したい。ディスカッションをしたいし、文句大歓迎!」というヤマザキさん。

日本女性たちがより生きやすい世の中になるためには、ヤマザキさんのような存在が必要だと強く感じます。また同時に、自分たちができることについても考えるようになりました。せっかくドミノ最初の1個を倒してくれたのですから、それに続くことができるようにならないといけません。

悩める日本人女性のために人生指南書『とらわれない生き方』。勇気をもらえるアドバイスもたくさんも掲載されています。ぜひ、ヤマザキさんの熱い思いを感じとってみてください。

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とらわれない生き方 悩める日本女性のための人生指南書

著者:ヤマザキマリ定価:1080円(税込)出版社:KADOKAWA メディアファクトリー

(取材・文/松崎桃子)

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松崎桃子
フリーライター、構成作家。東京都出身。パリ第8大学で造形美術を学び、修士課程終了後帰国。現在は、FMラジオ番組の構成や海外とのコーディネーションをメインに、幅広くアウトプットをしています。音楽、美術、映画、ダンス、演劇、建築、そして、何よりもパンと自転車とフェスが好き。いつかはアフリカ大陸を縦断したいと企んでいます。Tumblr

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