20代、30代の若さで莫大な資産を築いたFacebook、Twitter、Airbnbなどシリコンバレーの起業家達。それだけ沢山のお金一体何に使うんだろう、なんて思ってしまいますが、実は彼らが慈善事業に熱心であることはあまり知られていないかもしれません。
シリコンバレーの慈善事業の教祖
そして、そんな彼らの活動の影には、シリコンバレーの慈善活動の教祖と言われる女性Laura Arrillaga-Andreessen(ローラ・アリラガ・アンドレセン)さんの存在があるそうです。
「The NewYork Times」のプロフィールによると、スタンフード大学のビジネススクールで慈善活動に関するクラスを教えるローラさんは、両親のチャリティ財団のボードを勤め、慈善事業に関する著書『Giving 2.0』を執筆しています。
また、シリコンバレーの不動産王でビリオネアの父親と、熱心な慈善事業家として活躍した母のもとで育ち、同じくシリコンバレーで投資家として成功しているマルチミリオネアの夫とモダンアートに囲まれて暮らしているとのことです。
多くの起業家に影響を与える
「WSJ」では、
ローラさんはFacebookの「Mark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)」やAirbnbの 「Brian Chesk(ブライアン・チェスク)」を含む多くのシリコンバレーの起業家たちに慈善事業のアドバイスをしています。マーク・ザッカーバーグが2012年に行ったニュージャージーの公立の学校への100億ドルの寄付も彼女のアドバイスによるものでした。
「WSJ」より翻訳引用
とのこと。多くの起業家に影響を与えるローラさんの慈善事業に関する信念は、著書の『Giving2.0』で紹介されています。
慈善事業は金額に関係なく世の中を良くすること
「Amazon.com」の著者インタビューでは、こう言っています。
慈善事業とは、時間、金銭、経験、技術やネットワークなどを、金額や量に関係なく、世の中を良くするために与えることです。寛大な精神を持つ人なら誰でも慈善家として活動できるのです。
単に現状を受け止めて、金銭を寄付するよりも、常に現状を学び、向上させていくことです。問題や組織や戦略に関するリサーチと計画を怠ったために、活動が十分に活かされないことが多いのです。このため、せっかくのリソースが台無しになり、学ぶ機会も失い、結果的に救える存在を犠牲にしてしまうのです。
「Amazon.com」より翻訳引用
慈善事業と聞くと、リッチな人達だけの特権と思っていましたが、「金額や時間に関係なく、世の中の為に自身が持つあらゆるリソースを利用して役に立ちたいと思っている人はみな慈善家である」、「貢献先や方法をリサーチして、戦略的に最も有効な方法でするべき」という彼女の言葉に筆者もはっとしました。
何か悲しいニュースを知ると、一刻も早く寄付したい! と感情的になってしまいますが、自身できちんと勉強して、本当に役に立つ方法は何かを考えて、少しでも受取り手に届くよう計画的に行動することが大きな違いを生むと言えそうです。
[laaf.org, Giving2.0, The NewYork Times, WSJ]
photo by Getty Images
(白石里美)
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