姿勢やジェスチャーは、他人に与える印象を左右するだけでなく、自分自身のマインドにも影響を与えていることが研究によりわかったそうです。つまり、身体を大きく見せるパワフルなポーズを取るだけで、実際にパワーが身につくということ。
ハーバードビジネススクールで教える社会心理学者Amy Cuddy(エイミー・カディ)氏が、そのメカニズムを説明しています。
研究でわかったホルモンのメカニズム
「The New York Times」に以下の内容が掲載されていました。
2010年にエイミーが他のリサーチャーとともに執筆した論文によると、研究対象者が、2分間個室でハイパワーポーズ(足を机の上に乗せて、手を頭の後ろで組むなど)を試したところ、テストステロンが20%増加し、コルチゾールが25%減少しました。
「The New York Times」より翻訳引用
また、エイミーは「Ted Talk」のなかで、2つのホルモンに関してこのように語っています。
テストステロンは支配ホルモンで、コルチゾールはストレスホルモンです。ヒエラルキーのトップに君臨するパワーのある男性は、テストステロンの値が高く、コルチゾールの値が低い、またパワフルで有益なリーダーもテストステロンの値が高く、コルチゾールの値が低いことが分かっています。(中略)人々はパワフルで強引で支配的なだけでなく、ストレスにも耐え得るおおらかなリーダーを求めているのです。
リーダーに相応しいホルモンバランスがある
筆者もホルモンによって、人間の身体がさまざまな影響を受けていることは知っていましたが、リーダーに相応しいホルモンバランスがあるのには驚きました。社会的に成功している人は、そうと知らなくともぱっと見ただけで、堂々としたオーラを発していることがありますが、これはホルモンバランスも関係しているということかもしれません。
自信に満ちていることと、威圧的・高圧的であることはまったく別であることは言うまでもありません。確かにアメリカ人は日本人と比較して身振り手振りが大きいですが、アメリカでも「humble(謙虚)」「down-to-earth(地に足が着いた)」といった言葉は、日本同様に褒め言葉で使われます。
ホルモンバランスを整えて、パワーを満たしながらも、謙虚な態度を忘れない。これが国際社会に共通して好まれるキャリア人の理想の姿と言えるのかもしれません。
[The New York Times, Ted Talk]Woman in coat waiting for someone via Shutterstock(白石里美)
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