出勤前にモチベーションを高めたり、帰宅後ににリラックスしたり......。
音楽を聴くといろいろな気分が味わえます。たとえば、セクシーな気分になりたいときにも音楽が役に立つようです。
パートナーと愛し合いたくなるアルバム
「これを聴くとセックスしたくなる」と評判になっているのがD'Angeloの最新アルバム『Black Messiah』。
D'Angeloはヴォーカルだけでなく、ピアノやギター、さらに作詞作曲までこなすアーティストです。
今回発表された『Black Messiah』のセクシーさは、雑誌「Nylon」が
もし一言でこのアルバムを言い表すとしたら、セクシー。三言だとしたら、本当に本当にセクシー。
「Science of US」より翻訳引用
と評しているほど。
しかし「New York Times」によると、 同アルバムは元々セックスや愛に関するものではなかったようです。
共同製作者や側近によると、D'Angeloは警官が無防備の黒人の少年を銃殺した事件への反発運動に触発され、 「Black Messiah」のリリースを早めたとか。1ヶ月もの間、徹夜を重ねて曲のリストやアルバムのデザインを決めました。
「New York Times」より意訳引用
この運動は、少年を射殺した警官が起訴されないことが決定して以来、ますますアメリカ中で広がり続けています。
セクシーなのは歌詞じゃない
そんな背景のあるアルバムが、なぜ「セックスしたくなるアルバム」と評されているのでしょう。
ニューヨーク州立大学で「音楽に埋め込まれたメッセージ」について研究する進化心理学者、Gordon Gallup Jr.氏は、曲のセクシーさにおいて歌詞は氷山の一角に過ぎないと説明しています。アルバム「Black Messiah」の歌詞は全てがセクシーというわけではないし、どちらにせよ歌詞を全て聞き分けることは難しいものです。(中略)したがって人々が反応しているのは言葉ではなく、なんらかの合図に対してなのです。
「Science of US」より引用翻訳
たしかに、R&Bなどのメロディックなリズムや、かすれた声のアーティストにはセクシーな印象を持ちます。
しかし何を言っているのか聞き取れないことも多く、歌詞を読んでみると、音から受ける印象と全く異なる内容だったことも少なくありません。つまり歌詞が分からなくても、音から受ける印象で気分が変わるということのようです。
音楽の魅力も性的な魅力も、どちらも異なる要素を結びつける脳の機能によるものです。そしてなぜその結びつきが起こったのか常に説明がつくものではありません。
「Science of US」より引用翻訳
「最近忙しくてセクシーな気分になんてなれない......」というときは、この『Black Messiah』を聴くといいかもしれません。気だるさを感じるリズムと囁くような歌声は、夜のリラックスタイムに聴きたくなります。
気分というのは不思議なもので、周囲にも伝わっていきます。いつもセクシーな気分でいる人からはフェロモンが出ているような気がします。
ワインでも飲みながら、パートナーとお気に入りの音楽を聴くのも、忙しい日々を乗り切るためのいい気分転換になりそうです。
[Science of US,New York Times]
A shot of a beautiful girl lying down on the bed listening to music via Shutterstock
(白石里美)
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