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会場に巨大ヘッドホン? ド迫力の音楽体験ができるパリの新名所

会場に巨大ヘッドホン? ド迫力の音楽体験ができるパリの新名所

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今年1月、パリに新たなランドマークが誕生しました。

最大でなんと3650人を収容でき、最新の音響効果を備えた、音楽ホールPhilharmonie de Paris(パリ・フィルハーモニー・ホール)」です。さっそく、パリの新しい音楽拠点として注目を浴びています。

この施設の建設構想は、1980年代から取りざたされていましたが、具体的に計画が練られ始めたのは、2006年に入ってからのこと。コンクールにより採用されたのは、建築家Jean Nouvel(ジャン・ヌーヴェル)のデザインです。

近未来的な外観

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場所はパリの北東、19区、ラ・ヴィレット公園と呼ばれる大きな緑地帯の中です。

ここは、パリと郊外の境目にあたり、少々過密気味になってきたパリ市の拡張計画の一環で開発されている地域です。

ラ・ヴィレット公園内には、すでに「Cité des sciences et de l'industrie(科学工業センター)」や、球形の映画館「La Géode(ラ・ジェオド)」、「Cité de la Musique(音楽センター)」など、近未来的外観の建築物が点在していました。

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新フィルハーモニー・ホールは、そんな環境に見事に調和する外観。

遠目には、光り輝く金属の塊ですが、近づいてよく見ると、無数の鳥型のアルミニウムが重ねられ、複雑な模様を成していることがわかります。

計算しつくされた音響効果の大ホール

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通常でも2400席、必要時には3650人まで収容できる、パリ最大の音楽ホールは、メタリックな外観とは裏腹に、むしろ温かな様相の内装で、漆器のように艶やかな木製の壁が、明るい黄色や白の内装にマッチしています。

座席は、幅52〜55センチと座り心地良く、列と列の間も90センチ以上離れたゆったりとしたつくり。

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そして、舞台上で奏でられる音楽を耳にして、最もおどろいたのは、音が前方からではなく、四方八方から同時に押し寄せてくること。

そのしくみは2つあります。

ひとつ目がスピーカー。舞台の両脇と、天井から吊り下げられた「天蓋」につけられていて、この「天蓋」は、演奏される音楽の種類によって、最適な音響効果を得るべく、高さが調節できるようになっています。

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このスピーカーと、壁に模様のようにつけられた突起や穴が、音のホール内の循環を可能にしているのです。これにより、観客は、音に丸ごと包み込まれ、まるで会場という巨大なヘッドホンを被っているように感じます

この音響効果で、広い空間であるにも拘わらず、会場全体の一体感を感じることができる素晴らしい体験が可能です。

そして、2つ目が、これだけの巨大な空間にも拘わらず、最も指揮者から遠い客席でも、その距離が32メートルしかないということ。通常、コンサートホールの指揮者と1番遠い客席との距離が40〜50メートルであることを考えると、随分近いと分かります。

パリを見下ろせる屋上も魅力

また、大ホールのみでなく、併設する既存の「Cité de la Musique(音楽センター)」を含むと、小ホール2つ、リハーサルホールとスタジオ併せて15室、さらに、音楽博物館展示室、遊びながら音楽を学べるスペース、音楽関係の本や資料のデータベースなど、子どもから大人まであらゆるニーズに応えられる施設が揃っています。

すでに、ポップスからクラシックまで、多彩なコンサートが予定されていますが、たとえコンサートのチケットが取れなくても、おすすめなのは、ホールの屋上遊歩。37メートルの高さから、パリとその郊外を見下ろすことができるんです。パリには高層ビルがほとんどありませんから、晴天時にはかなり遠くまで見渡すことができます。

残念ながら筆者が訪れたときは、まだ屋上はオープンしていませんでしたが、今年の春以降は、上ることができるという話でした。

今後、新たなパリの名所になることが確実なパリ・フィルハーモニー・ホール。パリに寄る際に、足を運びたい場所がまたひとつ増えました。

Le monde,Philharmonie de Paris

(冠ゆき)

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冠ゆき
山田流箏曲名取。1994年より渡仏。大学院での研究の傍ら、国立大学や専門学校で日本語日本文化講師を勤める。2000年より、ポーランド五年、イタリア三年半、中国四年半の生活を経た後、2013年夏フランスに戻る。旅好きでもあり、今までに訪れた国は約40カ国。六ヶ国語を解する。多様な文化に身をおいてきた経験を生かして、柔軟かつ相対的視点から、フランスのあれこれを切り取り日本に紹介中。

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