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「低脂肪ダイエット」の落とし穴

「低脂肪ダイエット」の落とし穴

痩せたい人にとって、まず減らそうとするのが脂肪です。乳製品をはじめ、普段から「低脂肪」と表示されたものを選択する人も多いのではないでしょうか。

ところが、ハーヴァード大学がアメリカの約7万人を対象に行った研究結果によると、低脂肪ダイエットには長期的に見て効果がないどころか、かえって逆効果になり得ることがわかったのだそうです。

「低脂肪=ヘルシー」という思い込みの落とし穴

その理由について、研究を行ったボストンのブリガム婦人科病院とハーヴァード大学公衆衛生大学院の研究者は、

「大体において、脂肪の含有量はその食品が健康的かどうかについてあまり関係がないからです」と言います。例えば、アボカドや卵、オリーブオイル等は高脂肪ですが、健康的な食品です。ところが、低脂肪や無脂肪の「ダイエット」を謳うアイスクリームやお菓子などは、痩せるのに効果的であるとは言えないでしょう。低脂肪ダイエットをしている人は、高脂肪だからと健康的な食品まで除外し、低脂肪の加工食品を多く摂る傾向があります。

U.S. News&World Report」より翻訳引用

「低脂肪=ヘルシー」という置き換えが、いつのまにか頭の中では起こりがち。食べ物を「脂肪が多いか少ないか」だけで判断すると、「自分はいつも低脂肪なものを食べるように心がけているから、健康的でダイエットにも良い」と安心してしまい、身体に必要な他の栄養素には無頓着になりがちなのです。

脂肪を減らしても、糖分過多になっては意味がない

また、

低脂肪な加工食品の多くは、(中略)全脂肪のものに比べて砂糖を多く含んでいます。

U.S. News&World Report」より翻訳引用

とのこと。脂肪を減らしたと思っていると、実はダイエットの敵である砂糖をどっさり身体に取り込んでいた、という皮肉な事実についても指摘されています。これでは、せっせと低脂肪を心がけても痩せるわけがありません。

さらには、

ビタミンA、D、E、K等の栄養素は脂溶性なため、脂肪も一緒に摂らないと、身体が栄養素を吸収できません。脂肪をカットしたダイエットでは、他の栄養素が不足することもあり得ます。

U.S. News&World Report」より翻訳引用

アンチエイジングやお肌に欠かせないこれらのビタミンが吸収されずに流れてしまっては、ダイエットどころか、美容にも健康にもマイナスです。ミネラルやたんぱく質もそうですが、やはり栄養素は、お互いに相乗効果で働くもの。ひとつひとつを切り離して考え、多くしたり少なくしたりするのではなく、全体のバランスを見て調節する必要があります。

低脂肪マニアのアメリカはいまだに肥満大国

特にアメリカに住んでいると、低脂肪と書かれた食品がたくさん目につきます。たとえば、スタバ等でコーヒーにミルクを入れようと思っても、「低脂肪」しか置いておらず、わざわざ「全乳をください」とお願いしないといけないこともしばしば。育ち盛りの子どもにも「低脂肪乳を飲ませるように」とアドバイスする医師もいます。

にもかかわらず、アメリカがいまだ肥満大国であることからも、低脂肪ダイエットが効果的ではないという研究結果には大いに納得したのでした。

「低脂肪」や「低カロリー」という言葉のトリックには、惑わされないようにしたいもの。全体のバランスを考えながら、自然のものを食べるようにするのが結局は一番間違いがないようです。

U.S. News&World Report

image via Shutterstock

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田上晶子
ライター、コピーライター、翻訳業。東京でコピーライターとしてコスメ・ファッション・食品等の広告制作やネーミング、ブランディングに携わった後、渡米。現在、シアトル在住。海あり、山あり、湖あり、程よく都会でリベラルな北西部で楽しく暮らす。ビンテージドレス、アメリカ文学、音楽、お茶、健康、ヨガ、ランニングと睡眠と冒険が好物。

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