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「シャネル」を辞めて洗剤店を立ち上げた女性の成功秘話

「シャネル」を辞めて洗剤店を立ち上げた女性の成功秘話

等身大の起業ストーリーには、キャリア形成へのヒントがたくさん。

ニューヨーク発の洗剤専門店「The Laundress(ザ・ランドレス)」は、大好きな洋服をドライクリーニングに出さず自分の家で洗える洗剤というコンセプトから生まれました。

2004年にスタートし、2013年には世界に先駆けて東京で旗艦店をオープンしていましたが、2015年末に米国初の旗艦店がソーホーに誕生。

The Laundressを立ち上げたのは、ふたりの女性たちです。

それぞれにシャネルやラルフ・ローレンといったステータスあるブランドでの仕事を辞めて、ハイエンドな衣料用洗剤というまったく新しいカテゴリーのビジネスを生み出したのです。そんな彼女たちのストーリーが海外サイト「Fashionista」のインタビューで明かされていました。

世界中に展開するビジネスを育てたにもかかわらず、その立ち上げまでのストーリーは驚くほど等身大です。

憧れの職場で感じた、成長の限界

The Laundress創業者のリンジー・ウィーバーさんとグウェン・ホワイティングさんが出会ったのは米国の名門コーネル大学の学生時代でした。ふたりともテキスタイルやアパレル関連の勉強をし、それぞれシャネルとラルフ・ローレンでの仕事を手にして活躍していました。

でもあるとき、ふたりにとって気づきが訪れたそうです。

リンジーさん:私たちふたりとも、ある種の「アハ・モーメント」があったんです。周りを見回して、「ボスがいなくなることも絶対無いし、今のポジション、今この業界じゃそれほど成長できない」って。実際私の部門の責任者だった女性がちょうど引退しようとしていたけれど、そのとき彼女はもう若くはなかったのよ。」

グウェンさん:私たちは若くてお給料も少なくて、(起業するには)完ぺきなタイミングだった。リンジーと私は2年以上、フルタイムの仕事をしながら昼も夜も働いて、コンセプトから立ち上げまでこぎつけたの。

何年か仕事を経験して周りが見えてくる頃「このままここにいても......」という感覚に陥るケースはよくあります。

でも彼女たちは、その段階でグチを言ったり自分をごまかしたりせず、すぐに行動したんですね。ここで一気に起業してしまうのがアメリカらしい感じですが、もやもやしたときに足踏みしないで対処してしまうフットワークはぜひ見習いたいです。

アナログで手作りのビジネス・プランニング

リンジーさんいわく、The Laundressが生まれた理由の半分は、シャネル在職中に顧客がドライクリーニングで傷めた洋服を持ち込んでくることがあったからだそうです。

さらに、ヘアケア製品ラインを持つ美容院「Bumble and Bumble」やボディケア製品ラインを持つエステティックサロン「Bliss spa」にインスパイアされ、「世界の誰でも、私たちのお店でするのと同じように洗濯ができる」状態を実現したいと考えるようになりました。

ハイエンドな衣料用洗剤という今までにないアイデアを生み出したふたりでしたが、それを実現する過程はとてもアナログだったと言います。

グウェンさん:その頃私たちはGmailアカウントも持っていなかったし、テキストメッセージもなかったし、お互いにファックスを送りあっていたの。

リンジーさん:すごくローテクだったわね。ビジネスプランのために何かをGoogle検索することもなかった。小包とか書類フォルダをドアマンに預けたりして。(略)資金源はクレジットカード。それから営利目的のパーティを開いて、最初の商品づくりの資金を援助してもらうために友だちに小切手を書いてもらったり、全部自分たちでやったわ。

周りからは「そんな高価な洗剤は売れない」「シャネルやラルフ・ローレンの仕事があるのに、なんで洗剤を?」といった批判もあったそうです。それでも彼女たちは自分たちのビジョンを信じて、ひとつひとつ自分たちの頭で考え、形にしていったんですね。

夢を追う人へのアドバイス

そんなふたりから、同じように夢を追う人へのメッセージもありました。まずグウェンさんはこう言っています。

自分が取り組んでいることに人を巻き込むのはとても大事だと思う。他人にアイデアを盗まれるんじゃないかとか、心配しないで。周りからはクレイジーだと言われたけれど、私たちは面白い意見だけ聞いて、そっちは無視していたのよ。

一方リンジーさんは、「自分のブランドを立ち上げたい人へ、どんなアドバイスがありますか?」という問いにこう答えています。

自分のアイデアを書き出してみること。初歩的なことのようでいて、自分のビジョンを知り、それをはっきり表現するのはすごく大事よね。アイデアさえあれば、ビジネスプランはどんなものでも引っ張り出せるはず。実際私たちは、冷凍の魚フライの会社のビジネスプランを下敷きにしたのよ。そしてもちろん、本当に情熱が必要ね。

これはビジネスを立ち上げる人に向けた言葉ですが、仕事の企画や自分のキャリア形成全般にもあてはまることではないでしょうか。まず何をしたいのかはっきりさせ、それを支えるものは雛形を使ってもいいから全体を描き切り、いつも熱意を忘れないこと

The Laundressのストーリーは、その商品と同じように、気持ちまでフレッシュにさせてくれた気がします。

Fashionista

Stuart Monk / Shutterstock.com

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福田ミホ
ライター、翻訳者。アパレル企業、IT企業を経て、フリーランスに。ギズモードで翻訳、ItMamaでライターを担当し、読者の方が前向きになれる情報発信を心がけています。ブログでは、ファッションや語学、ライフスタイルについての情報を共有しています。ニューヨーク郊外在住。

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