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リュクスな屋敷は必見。芸術家マンリケがランサローテに残したもの

リュクスな屋敷は必見。芸術家マンリケがランサローテに残したもの

大西洋沖に浮かぶスペイン領のカナリア諸島。

そのなかのひとつ、ランサローテ島は、アンディ・ウォーホールらと親しかった芸術家César Manrique(セザール・マンリケ)の生まれた島でもあります。

ランサローテの魅力を高めた芸術家、マンリケ

著名なアーティストとなり世界を駆けまわったのち、生まれ故郷に戻ってきたマンリケ。

そのころ盛んになってきた観光業で島が繁華街と化してしまうことを怖れ、スペイン政府に働きかけ、協定を取り付けて、島の調和のとれた美しさ作りに足跡を残しました。

具体的には、ランサローテ島に高層ビルがないことや、道路沿いの広告が一切ないこと、白い建物の雨戸の色が青か緑、茶で統一されていることなど、すべてマンリケの功績によるものです。

また、島の要所要所に、奇想天外な、けれどもその場に調和する建築物や彫刻を残し、ランサローテの魅力も高めました。

マンリケの家の凝ったつくり

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Fundación César Manrique/Fotógrafo: Raúl Mateos/© Fundación César Manrique

たとえば、島のちょうど真ん中タイチェ(Tahiche)にあるマンリケの家(今は美術館)。

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Fundación César Manrique/Fotógrafo: Raúl Mateos/© Fundación César Manrique

まわりはすべて冷えた溶岩の海で、外から見ると、とくに目立つわけではないのですが、じつは、溶岩の下に隠れているスペースを使い、隠れ家のような部屋を地下に複数備えています。

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Fundación César Manrique/Fotógrafo: Raúl Mateos/© Fundación César Manrique

一番広いスペースにはプールも作る凝りよう。

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Fundación César Manrique/Fotógrafo: Raúl Mateos/© Fundación César Manrique

地下の部屋を結ぶのは、洞窟の廊下です。

マンリケが手がけたサボテン公園

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©冠ゆき

マンリケが手がけた「Jardín de Cactus(サボテン公園)」も、外からは低い塀しか目に入りませんが、一歩中に入ると、すり鉢状になった広い円形のスペースに、多種多様なサボテンが並ぶ楽園のような景色が広がる構造になっています。

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公園入り口に立つ金属製のサボテン ©冠ゆき
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公園内にはサボテンモチーフがいっぱい。 ©冠ゆき
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©冠ゆき
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©冠ゆき

エル・ミラドル・デル・リオの展望台からの眺め

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エル・ミラドル・デル・リオの展望台外とラ・グラシオーサ島 ©冠ゆき
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エル・ミラドル・デル・リオの展望ロビー ©冠ゆき
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エル・ミラドル・デル・リオの展望ロビー天井を飾るモービル ©冠ゆき

島の最北端の絶壁につくられた「El Mirador del Rio(エル・ミラドル・デル・リオ)」からは、対面する美しいラ・グラシオーサ島が臨めます。

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断崖にあるエル・ミラドル・デル・リオの展望台外 ©冠ゆき

地熱を利用したバーベキューレストラン

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Restaurante El Diablo. Parque Nacional de Timanfaya/Fotógrafo: Pedro Martínez Albornoz/©Fundación César Manrique

また、「地球離れした絶景。心を揺さぶるランサローテの旅」で紹介した火山の並ぶティマンファヤ国立公園に、地下の熱を利用したバーベキュー料理を供するレストラン「El Diablo(エル・ディアブロ)」を設計したのもマンリケです。

島にある美しい洞窟群

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クエバ・デ・ロス・ベルデス ©冠ゆき

ランサローテには、3000~5000年前の火山噴火で流れ出た溶岩の通った跡が、大きな洞窟として残っています。

ひとつは「Cueva de los Verdes(クエバ・デ・ロス・ベルデス)」。鍾乳洞と異なり、湿気もなく、気温は年間19度と安定していて、コンサートホールとしても使われています

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Jameos del Agua/Fotógrafo: Jeziel Martín/©Fundación César Manrique

また洞窟のなかに小さな湖があるのは、「Jameos del Agua(ハメオス・デル・アグア)」。

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Jameos del Agua/Fotógrafo: Jeziel Martín/©Fundación César Manrique

溶岩に取り囲まれた大きなスペースには、マンリケ設計によるプールもおかれています。

島で見られるマンリケの作品

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César Manrique「Calor de la Tierra(地球の熱)」(1992)

設計に彫刻にとマルチな才能を発揮したマンリケでしたが、本人は自身を「画家」と位置付けていたそうです。

大胆な色や材質を使った彼の作品は、タイチェの美術館にも並んでいます。大地の色、溶岩の黒、グレー、火山を思わせる赤などを使った作品が多く、ああ、これはランサローテそのものだと思わずにはいられませんでした。

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Energía de la pirámide. Serie Juguetes del Viento/Fotógrafo: Adriel Perdomo/©Fundación César Manrique

島内のそこここにあるロータリーの真ん中にも、マンリケの作品を見ることができます。風の多い環境にぴったりなモービルです。

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Fobos. Serie Juguetes del Viento/Fotógrafo: Adriel Perdomo/©Fundación César Manrique
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Sin título. Serie Juguetes del Viento/Fotógrafo: Adriel Perdomo/©Fundación César Manrique

島の隅々どこへ行っても、マンリケの故郷への愛を感じるランサローテ。人と自然を結ぶ芸術の力を感じる場所でもあります。

Fundación César Manrique

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冠ゆき
山田流箏曲名取。1994年より渡仏。大学院での研究の傍ら、国立大学や専門学校で日本語日本文化講師を勤める。2000年より、ポーランド五年、イタリア三年半、中国四年半の生活を経た後、2013年夏フランスに戻る。旅好きでもあり、今までに訪れた国は約40カ国。六ヶ国語を解する。多様な文化に身をおいてきた経験を生かして、柔軟かつ相対的視点から、フランスのあれこれを切り取り日本に紹介中。

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