1. Home
  2. ライフスタイル
  3. #8 ニューヨーカーがピンヒールを履かないわけ【NYで生きていく】

#8 ニューヨーカーがピンヒールを履かないわけ【NYで生きていく】

#8 ニューヨーカーがピンヒールを履かないわけ【NYで生きていく】

ニューヨークでは、みんなSATCのキャリーのように、マノロ・ブラニクのハイヒールで闊歩している......。

この街に1度でも訪れたことがある人ならば、それはドラマのなかだけの話で、現実は大違いだということをご存知かもしれません。実際のニューヨーカーは、夏はビーチサンダル、春と秋はフラットシューズ、冬はペタンコのブーツが定番。ファッションも日本よりも地味で、カジュアルなスタイルを好む人が多いのです。

NYとファッションの関係

私が東京からニューヨークに越して最初の数年間は、日本で着ていた洋服や靴を身につけて出かけるたびに、周囲の人からほめられていました。いつしか、知人たちの間では、「いつもファンシーな靴で着飾っている人」というイメージができあがっていたようなのですが、NYに長く住むうちに、それが必ずしもポジティブな意味ではないことを知ったのです。

NYに来て数年目に、イタリア人の女性と仲良くなり、何をするのも一緒だった時期があります。彼女はとてもおしゃれで、ジムでみかけるたびに、お互いの靴や洋服をほめ合っているうちに仲良くなりました。

あるとき、化粧品会社の役員をするニューヨーカーの知人が、私にこんなことを言ったのです。

「先日A(イタリア人の友人)をみかけたんだけど、バーキンを持って、9cmぐらいのヒールを履いて、すごくドレスアップしてたから、『そんなにおしゃれしてどこに行くの?』って聞いたのよ。そしたら『近所で雑用すませているだけ』っていうじゃない。特に用もないのに、あんなにドレスアップするなんて、NYでは不自然なことだって分かってないのかしら......」

「身分相応」の生き方を求める街

NYで生きていくNYでは9cmのヒールやバーキンで地下鉄に乗ったり、スーパーで買い物をしたりするのは、ちぐはぐで格好悪い行為とされています。

普段からそのような格好をする人は、公共交通機関を使わず、使用人を何人も抱えて、パーティに顔を出すことが仕事のソーシャライトか、もしくはファッション関係者。それ以外の人が着飾るのは、ファンシーなレストランやイベントに行くときぐらいです。

エルメスのバッグを所有する、ということは、100万円のバックだけでなく、それなりのライフスタイルを持っているという証。そうでない人が所有していても、身の丈を考えない見栄っ張りとみなされてしまうのです。

高いバッグを買うより、投資に使いたい

周囲を見ていると、特に、弁護士や金融関係など、堅実な職にある女性ほど、装飾品に浪費しすぎない傾向があるようです。

私の友人のユダヤ人の女性もそのひとり。弁護士をしている彼女は、以前、何年かぶりにバックを買い換えたい......と言って、あれこれ悩み、半年以上いろいろな人に相談していました。結局、ご主人と旅行したイタリアで、プラダのベーシックな黒いバッグを購入していました。

「こんな買い物は滅多にしないの。特別よ。バックに何千ドルも使うくらいなら、そのぶん投資するわ」

そう思うのは彼女だけではないようで、NYでは、消費はメリハリをつけて、あとは投資に回す人が多いのです。そんなニューヨーカーの投資事情はまた次回お伝えしようと思います。

image via Shutterstock

  • facebook
  • twitter
  • hatena
白石 里美
ニューヨーク在住11年。クリーンな心と体を作るライフスタイルを提案するウェルネスブランド「ANCIENTICS」をNYで立ち上げ、マンハッタンとブルックリンのカフェやストアでスーパーフードや日本の発酵食品をアレンジした商品を販売。日本企業向けのプロデュースやコンサルティングも行っている。 世界最大の栄養学校Institute for Integrative nutritionでホリスティックヘルスを学び、最新のヘルス・ウェルネス・ビューティー・ライフスタイル情報に精通。ウェブや雑誌でもコラムを執筆中。 Blog / Facebook / Instagram

    おすすめ

    powered byCXENSE

    メールマガジンにご登録いただくと、

    MASHING UPとGlossy Japanの新着記事や最新のイベント情報をお送りします。

    また、登録者限定の情報やイベントや座談会などの先行予約のチャンスも。

    MASHING UPとGlossy Japanの最新情報をご希望の方はぜひご登録ください。