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男と女のレス問題。艶な関係はなぜ永遠に続かないのか【スナック艶】

男と女のレス問題。艶な関係はなぜ永遠に続かないのか【スナック艶】

先日、50代のダンディなおじさまと飲んだ。おじさま......と書いたほうが、「年上の男性」という雰囲気が出るかと思ったけど、よく考えてみたら50代って「ものすごく年上」でもないな。もとい、ダンディな殿方と飲んだ。

最初こそ紳士的だったが、ワインの酔いがまわってきたら、どんどん艶っぽい話をしてきたダンディ。「まこちゃん、オレ、恋人が欲しい! 燃えるような一夜を過ごしたい!」彼には長年連れ添った奥さんもいるし、立派に社会人となった子どももいる。「奥さんがいるじゃないですか」といさめると、「だって、もう何年も奥さんに触れてない」と彼。

ああ、まただ。アラフォー、それ以上の夫婦やカップルには、なぜこんなにもセックスレスが多いのか。カップル間の関係を尋ねると、必ずといっていいほど「ただの家族、ただの同志になってしまって、男と女の関係はない」と口を揃えていうではないか。このトピック、正直いって食傷気味。なぜに、カップル同士のイチャイチャは永遠に続かないのだろう。「奥さんに触れてイチャイチャすればいいじゃないですか」

「いやぁ、もういまさらだよ。寝てるときに奥さんにちょっとでも触れようものならば、『なにしてんのよ!』って思い切り拒否されるに決まってる」かれこれ10年以上前からレス状態が続いているという。「オレたち夫婦はね、けんかになると、もうホントにとっくみあいになるほど激しいわけ。どちらも頑固ものだから、どちらからも謝ろうとしない。で、オレはいつまでもネガティブな空気を引きずるのがいやだから、だいたい大げんかした翌日の夜は、黙って奥さんを引き寄せて体を求めてたんだよね」奥さんは最初こそ「なにやってんのよ」とか「やめてよ」とか「まだ許してないわよ」とか言うらしいのだけれど、そのうち大盛り上がりのイチャイチャになるらしく、ダンディいわく「それでだいたいケンカもちゃらになってた」「でもあるときから『エッチでごまかさないでよ!』と怒鳴られてセックスをきっぱり拒否された。それ以来、一度も奥さんに触れてないし、夫婦間でレスを話題にしたこともない」まあ、奥さんの気持ちもわかる。というよりも奥さんの気持ちしかわからない。女性はきちんと話し合いたい生き物で、お互い納得し、愛し合っていることを確認したあとにイチャイチャしたい。一方、男性はというと、わたし内統計によるとこの「話し合い」が大の苦手のようだ。「話し合いなんかしたって、こじれるだけでしょ。女性は昔のことを引っ張り出して『あのときもそうだった』と過去の出来事を掘り起こすし、男のダメな部分をマシンガンのように浴びせかけるし。そんなにオレってダメな男なんだ......と自信をなくして、夜の営みも『どうせオレなんて』と思っちゃって、どんどん遠のいてしまう」オレがかつて知っていた、あの可愛い女性はもういないんだ。そうダンディはつぶやいた。

わたし自身も経験がある。ギクシャクを早めに対処しないと、いつの間にかギクシャクをこじらせてしまい、スキンシップをとりにくくなる。手をつなぐなどの気軽な行為さえもためらわれるようになっていく。じつはいままさに、わたし自身が、同居人のパートナーとそんな状態だ。だから、ダンディの話は他人事ではまったくなかった。「それにオレ、たぶん奥さんを満足させることができない。もう年だから体力もないし、自分だけとっととエクスタシーを得て寝てしまうから。奥さんを満足させられないと思うと、ますます『しよ!』と言えなくなるんだよね」

「あのね、女性は毎回エクスタシーに達しなくてもいいんですよ

「女性はみんなそういうよね。でも、そういわれても男はなかなか納得できないんだよ。逆に慰められてるような気がして、よけいに落ち込んでしまうんだ」

「いやいや、女性は『求められない』ことに傷つくんですよ。絶頂を得るか否かは二の次。『求められない』ことは『愛されていない』とか『女として見られていない』という気持ちにつながって、それで傷ついていくんですよ」ダンディと話していてわかったのは、セックスレスになる根本的原因って、男女のちょっとしたボタンの掛け違いによって起っているということ。男性は「拒否されるかも」「自分のセックスを不満に思うかも」という不安に怯え、女性は「求められないこと」に傷つく。このネガティブループ、どうよ。一度起こった小さなギクシャクが、その後数年、何十年にも及ぶセックスレスの入口となってしまうのだ。わたしはダンディに言った。「今夜、家に帰ったらすぐに、奥さんの体を引き寄せてください」

「いやぁ、絶対に拒否されるに決まってる」

「一度拒否されたくらいでひるんではダメです。一度目の拒否は『久しぶりだったから、びっくり』の反応です。だからそれでも体を引き寄せて抱きしめてください」

「二度目も拒否されたら?」

「それはきっと、心の準備とか体のメンテナンスができていないための反応だと思います。せっかくスキンシップをするのだから、きれいな体、ツルツルな肌でその瞬間を迎えたいんです、女って」

「三度目に拒否されたら?」

「うーん......。それはもしかしたら、本当の『いや』かもしれませんね。それでも抱きしめてください。『オレは君のことを女性としてみているんだ』とハグでアピールしてくださいよ。それを毎日繰り返すうちに、長年凝り固まっていた奥さんの心もほぐれていくと思いますよ」

「そっか。じゃあ、今夜トライしてみようかな」ダンディはそう言っていたのだが、その日はわたしと別れたあとひとりで飲み続けたらしく、かなり酩酊したらしい。おそらく奥さんをハグしていないだろう。

まあ、わたしも無責任な対処法を口にしたが、それでもレス続きの女性の心を少しは読み解けているのではないかと思う。

長年つきあっているパートナーを「異性として見ることができない」と感じているそのベースには、「相手が自分のことを異性としてみていないのでは」という不安がある。

わたしはパートナーとはいつまでも「男と女」の関係でいたいと思っている。愛し愛されていると実感していたい。そんなことを口にすると、周囲からは「いつまでも乙女ね」と笑われてしまう。パートナーからも「男と女の関係だけが絆じゃないでしょ」と言われてしまう。

パートナーが男と女の関係じゃなかったら、なんになるというのか。その部分をよそで埋めて(つまり浮気)まで、パートナーでいる意味があるのか。こんなに年を重ねても、同世代が行き着いている「達観の域」にたどり着けない。

いつまでたってもみんなみたいに上手に生きることができず、最近ちょっと息切れぎみのわたくしです。

image via Shutterstock

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