1. Home
  2. ライフスタイル
  3. 20世紀屈指の建築家ルイス・カーン。ミステリアスな人生と美の秘密

20世紀屈指の建築家ルイス・カーン。ミステリアスな人生と美の秘密

20世紀屈指の建築家ルイス・カーン。ミステリアスな人生と美の秘密

フランスで第一芸術と言われている、建築。

絵画、彫刻、文学など他のアートとくらべると、建築は同時に実用でもある唯一の芸術と言えます。

建築家ルイス・カーンの軌跡

そんな建築へ思いをはせるのに、ぴったりの展示を見てきました。

20170501_kahn_colonnade.jpg
Colonnade on the north side, Kimbell Art Museum, Fort Worth, Texas, Louis Kahn, 1966-1972 © 2010 Kimbell Art Museum, Fort Worth, photo: Robert LaPrelle

20世紀屈指の建築家であるルイス・カーンの展示「Louis Khan: The Power of Architecture」が開催中。場所は、彼の最高傑作のひとつであるキンベル美術館

20170501_louis_kahn_office.jpg
Louis Kahn at his office, c. 1960 © Architectural Archives of the University of Pennsylvania, Philadelphia

ルイス・カーンは1901年帝政ロシアに生まれ、4歳でアメリカに移住。フィラデルフィアを拠点に、建築家として活躍しました。

高校時代の作品からはじまって、世界各地を巡って描いたスケッチ、設計図や木製の模型などが展示され、カーンの才能とキャリアの変遷を目の当たりにすることができます

めずらしいパステル画も展示

建築家の残した作品として、わたしには意外だったのがパステル画。

20170501_coastal_village.jpg
Coastal Village, No. 3, Canada, 1937, tempera on paper Collection of Sue Ann Kahn and courtesy of Lori Bookstein Fine Art

それぞれがひとつのアート作品として成立するぐらいの完成度。パステル画からも、カーンが光と影に注目していたことがよくわかります。

代表作を一堂に体験する

この展示では、キンベル美術館はもちろん、ほかの代表作の制作過程も見ることができます。

20170501_library_exeter_academy.jpg
Library, Phillips Exeter Academy, Exeter, New Hampshire, Louis Kahn, 1965-72 © Iwan Baan

キンベルと並んで、わたしが好きなカーン作品は、フィリップス・エクスター・アカデミー図書館。ニュー・ハンプシャー州にある名門校の図書館です。

こんな場所でなら、勉強もはかどりそう。

20170501_freedoms_park.jpg
Franklin D. Roosevelt Four Freedoms Park, New York, Louis Kahn, 1973-2012 © Photo: www.amiaga.com

「Franklin D. Roosevelt Four Freedoms Park」は、ニューヨークのイースト川に浮かぶルーズベルト島の最南端にあります。カーンの死から38年後の2012年に完成しました。

20170501_salk_institute.jpg
Salk Institute in La Jolla, California, Louis Kahn, 1959-65 © The Architectural Archives, University of Pennsylvania, photo: John Nicolais

1965年完成の、カリフォルニア州にあるソーク研究所。ポリオワクチンを開発したジョナス・ソークの「ピカソを招くのにふさわしいほどの研究所を」という依頼でつくられました。

驚きのプライベートライフ

20世紀屈指の建築家と崇められたルイス・カーンですが、1974年、ニューヨーク市のペンシルバニア駅で心臓発作のため、73歳で亡くなりました。最後には財産もなく、男性用トイレでひとりで死んでいった彼。

死後明らかになったのは、彼の3家族の存在。しかも、それほど離れていないところに住んでいて、お互いの存在はまったく知らなかったというのですから、驚きです。妻エスターと娘スー・アンのほかに、建築事務所の同僚だったアン・ティングと娘アレックス。建築家ハリエット・パティソンとの間にも息子ナサニエルがいました。

息子ナサニエルは、建築家としては有名だったけれど、父親としては謎の多かったルイス・カーンを題材に、ドキュメンタリー『マイ・アーキテクト ルイス・カーンを探して』を2003年に発表しています。

建築家として世界を飛び回り、秀作を残したカーン。キャリアの軌跡をこの展示で体感したら、その謎めいた私生活も知りたくなりました。2003年度のアカデミー長編ドキュメンタリー部門にノミネートされた『マイ・アーキテクト ルイス・カーンを探して』。ぜひ観てみます。

Louis Kahn: The Power of Architecture

入場無料開催期間: 2017年3月26日〜6月25日場所: Kimbell Art Museum3333 Camp Bowie Boulevard, Fort Worth, Texas 76107-2792電話: 817-332-8451サイト:https://www.kimbellart.org/

Kimbell Art Museum, Biography, Baltimore Sun, Salk Institute

Photos Courtesy of Kimbell Art Museum

  • facebook
  • twitter
  • hatena
ぬえよしこ
通算21年のアメリカ生活=テキサス居住歴の東京テキサス人。立教大学英米文学科卒、北テキサス大学院映画専攻修了。映画・航空・教育業界で、ずっと日本語と英語を使っています。ほどほどに都会、ほどほどに田舎、なんでもでっかいダラスで、好きなことや興味のあることを書いています。

    おすすめ

    powered byCXENSE

    メールマガジンにご登録いただくと、 MASHING UPの新着記事や最新のイベント情報をお送りします。

    また、登録者限定の情報やイベントや座談会などの先行予約のチャンスも。

    MASHING UPの最新情報をご希望の方はぜひご登録ください。