マンハッタンから郊外行きの電車に乗り30分。都会の喧騒から逃れ、異空間に来たかのように存在するのが「The New York Botanical Garden(ザ・ニューヨーク・ボタニカル・ガーデン)」です。
ニューヨークの玄関とも言えるグランド・セントラル・ステーションからメトロ・ノース・ハーレム・ラインでブロンクスへ。イーストハーレム以降は地下から地上に出るこの鉄道は、車窓から見るハーレムの街並みに、さまざまな文化が入りまじる「生」のニューヨークを感じられます。
そして、最寄りであるボタニカル・ガーデンの駅で下車。すると、荒っぽさの残る風景から一転、たったいま見ていた眺めが嘘のように、広大な緑が目の前に広がっています。
繊細で力強い。チフーリの作品と10年振りに出会うチャンス
現在、ザ・ニューヨーク・ボタニカル・ガーデンでは『CHIHULY』と題してガラス彫刻家、Dale Chihuly(デイル・チフーリ)の作品を大規模展示中です。
チフーリは、ワシントン州出身。1966年にウィスコンシン大学マディソン校に入学し、ガラス作家ハーヴェイ・リトルトンに吹きガラスを学び、べネチアのムラーノに留学。その後50年に及ぶキャリアの中で吹きガラスの限界に挑戦してきました。
より大きなシェイプ、斬新なデザイン、そして鮮やかな色を追いもとめ、ガラス彫刻の可能性を広げ、1992年には、アメリカ初の「ナショナル・リヴィング・トレジャー(人間国宝)」に認定されました。
まるで南国の花。ガーデンではチフーリのパッションが爆発
敷地を散策中に突如現れるダイナミックな作品に出会うのが楽しく、広大なガーデンに負けない、彼の力強くスケールの大きな作品群に驚きます。
まるで南国の植物のようにカラフル。
極彩色が目をひくものの、ガーデンの緑ともうまく調和しています。
どこまでが生の植物で、どこからがガラス作品か、分からなくなるほど。ディスプレイの妙も見どころのひとつです。
『CHIHULY』は2017年10月29日まで開催中。日没後に作品がライトアップされる『CHIHULY NIGHT』や『JAZZ & CHIHULY』なんて素敵なイベントも。生バンドの音楽に身を任せ、カクテル片手に空の色によって表情を変える作品を鑑賞する、なんて聞いただけでもワクワクします。なによりガラスの透明感あるビジュアルが涼しげで、夏にふさわしいアートといえそう。
いつもと違う過ごし方を求めるリピーターにもおすすめしたい「ザ・ニューヨーク・ボタニカル・ガーデン」。マンハッタンからひと足のばして新たなニューヨークの魅力を発見する旅になりそうです。
CHIHULY
期間:2017年4月22日~10月29日場所:The New York Botanical Garden(2900 Southern Boulevard, Bronx)開園時間:火~日/10:00~18:00 閉園:月曜 ※祝日を除く
[NYBG]

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