1. Home
  2. コミュニケーション
  3. ビジネスコミュニケーションで磨きたいのは、話術より「まなざし」

ビジネスコミュニケーションで磨きたいのは、話術より「まなざし」

山本未奈子のビジネスコミュニケーション

ビジネスコミュニケーションで磨きたいのは、話術より「まなざし」

「コミュニケーション」はビジネスの基本のき。

クライアントの要望を汲みとったり、職場のチームワークを高めたりとプラスに作用してくれる有効なビジネスツールである一方で、ちょっとした誤解が生じるだけで仕事の事故や人間関係の溝にもつながりかねない危険な存在でもあります。

同世代の働く女性は、この「コミュニケーション」とどのように向き合っているのでしょうか。

この連載でビジネスコミュニケーションに対する考えをつづってくれるのは、山本未奈子さんです。美容家、会社経営者、妻、3人の子どもの母という顔を持つ山本さんの心がけや実践に、仕事で生かせるヒントを探してみましょう。

家でも職場でも、コミュニケーションがすべて

20170922_minako1-1.jpg
2016年に引っ越しした表参道オフィス。打ち合わせや取材をおこなうこの空間は未奈子さんのお気に入り。

みなさま、こんにちは。山本未奈子です。これから6回にわたり、「ビジネスコミュニケーション」について私の思いを書かせていただくことになりました。まだまだ勉強中の身でおこがましいのですが、書くことで自分への気づきになればとも思っています。どうぞよろしくお願いいたします!

私は、家庭にしても職場にしても、相手がいる場に身を置く人にとって「コミュニケーションほど大切なものはない」と思っています。

自分の気持ちを理解してもらうために心がけているのは、まず自分に素直でいること。だから子どもや社員の前でカッコつけたりはしません。喜び、悲しみ、共感、驚き、どんな感情も隠さずに言葉や態度で表現してしまうので、感極まって泣いてしまうことも多く、まわりは呆れているかもしれません(笑)。

コミュニケーションは相手があってのことなので、もちろん相手を理解する姿勢も大切にしています。会社を立ち上げたころは「社長室」なるものを設けていたのですが、現在のオフィスは以前より広くなったのに、あえてみんなと同じ部屋の、みんなをもっとも見渡しやすい場所に陣取っています(笑)。そのほうが社員ひとりひとりの様子もわかり、変化にも気づけると思うからです。

12歳で味わったコミュニケーションでの挫折

20170922_minako1-2.jpeg
コンプレックスだった英語をマスターし、ニューヨークの美容学校で教鞭をとるまでに。

コミュニケーションほど大切なものはないと考えるようになった原点は、中学生のときに経験した挫折(というと大げさ?)にあります。12歳からイギリスで暮らしたのですが、まず英語という言葉の壁にぶつかりました。日本では学級委員を務めたりと、人と話すのが得意な活発な子どもだったのに、気持ちを伝えられない、わかってもらえないということの不自由さを身をもって知りました。何かあるといつも私のせいにされてしまい、言い返したいのに言葉が出てこなくて本当につらかったです。

英語を覚えると、たくさんの人とコミュニケーションが取れるようになって世界が広がりました。さまざまな人種や文化が集まるイギリスでは、それぞれが違う考え方をします。そんな環境にいたこともあり、自分とは違う考え方であってもオープンに受け入れることの大切さを学びました。人を肩書きや第一印象などで決めつけることなく、そして私は私らしく、背伸びもせず、人と接することを心がけたいといつも思っています。

相手への興味を深くする、あたたかな"まなざし"

20170922_minako1-3.jpg
ランコムのアジア・ジェネラルマネージャーと。海外からのゲストと席を共にする機会も多い。

日本人はコミュニケーションが下手と言われますが、相手をさりげなく思いやれる優しさは他にはない国民性だと思います。このようなあたたかな"まなざし"は、いいコミュニケーションにつながると信じています。

まなざしといえば、外国の方は相手の目をしっかり見つめますよね。私もよく「未奈子さんは、目をそらしてくれないから恥ずかしい」と言われてしまうのですが(笑)、相手に興味があり、もっと知りたいという気持ちを言葉以上にあらわすのが「目」です。ぜひ会議などでは書類に目を落とすばかりではなく、ときどき顔をあげて話す人の目を見つめてみてください。控えめにうなずけば、さらに好感度は上がるはず。自分の話に興味を持ってくれているとわかれば、誰でもうれしいですよね。

それから、海外の方は男女問わず褒め上手な人が多いです。初対面の方を褒めるのはなかなか難しいかもしれませんが、はじめは「似合ってますね」「秋らしくていいですね」という言葉でじゅうぶん。相手の得意なところ、褒められたら喜ぶだろうと思うところを探していくうちに、自然と褒めポイントに気がつくようになると思います。私も、家でも会社の中でもつねに人を褒めることを意識しています。

つい話術や言葉選びばかりを重視してしまいしがちなコミュニケーションですが、「まなざし」も大切な要素だとあらためて思います。

山本未奈子(やまもと・みなこ)さん

1975年生まれ。12歳から大学卒業までをイギリスで過ごす。32歳のとき、夫の転勤でNYへ渡り、好きだった美容を学ぶため、NY有数の美容学校へ入学し、首席で卒業。同校で教鞭を執るまでに。その後、拠点を日本に移し、2009年に「MNC New York Inc.」を設立。この年に発表した「SIMPLISSE(シンプリス)」は人気の美容ブランドとして成長。現在はヘアアクセサリーブランド「France Luxe(フランス ラックス)」やエステティックスパ「SPA DAMAI(スパ ダマイ)」の運営など、美容家としてのみならず、「全女性が美を通じて充実した日々を送れるよう支援する」をモットーに多方面で活躍している。著書多数。

撮影(1枚目)/柳原久子

  • facebook
  • twitter
  • hatena

    ビジネスコミュニケーションで磨きたいのは、話術より「まなざし」

    FBからも最新情報をお届けします。

    メールマガジンにご登録いただくと、 MASHING UPの新着記事や最新のイベント情報をお送りします。

    また、登録者限定の情報やイベントや座談会などの先行予約のチャンスも。

    MASHING UPの最新情報をご希望の方はぜひご登録ください。