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リュクスな投資。ビンテージ・ジュエリーの価格が高騰 [The New York Times]

The New York Times

リュクスな投資。ビンテージ・ジュエリーの価格が高騰 [The New York Times]

マリリン・モンローの歌にもあるように「ダイヤモンドは女の子の親友」に違いない。それだけでなく、ダイヤモンドの指輪や、ブレスレット、イヤリングといった宝飾品は素晴らしい投資になることもある。

2017年9月18日、アメリカの老舗宝石店「ティファニー」は創業180周年を迎えた。また、競売会社「サザビーズ」がロンドンで開催したオークションでは、257万ポンド相当(約3億8000万円)の宝飾品が売却された。高級宝石市場は堅調に推移している。

価格が高騰するカラーダイヤ

ニューヨークに本社を置く競売会社「クリスティーズ」の宝飾品部門国際統括責任者であるラフル・カダキアさんによると、無色のダイヤモンドより希少なブルーやピンクなどの高額のカラーダイヤに牽引されて、宝石販売は過去3年に渡って好調だという。

2017年、同社がスイス・ジュネーブで競売にかけた14.6カラットのビビッドブルー・ダイヤは、1カラットあたり400万ドル足らずの5750万ドル(約63億4000万円)で落札された。20年前に同社が同地で競売にかけた別のビビッドブルー・ダイヤの価格は、1カラットあたり50万ドルだった。

ビンテージ・ジュエリーも値上がりが続く

「ブルガリ」、「ブシュロン」、「カルティエ」、「ティファニー」、「ヴァン クリーフ&アーペル」といったトップブランドが最盛期に製作した宝飾品の価格も高騰し続けている。

もちろん、宝飾品にはもともと価値がある。ダイヤモンドやエメラルド、ルビー、サファイアなどの宝石がプラチナ、金、銀といったそれぞれ価値のある貴金属に取り付けられているからだ。さらに、家族の形見であったり、特別なプレゼントとして贈られたりと、個人的な価値を持つものも多い。

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慈善家のアリソン・ミントンさん。2017年9月20日、ニューヨークの自宅の裏庭で撮影 (Hilary Swift/The New York Times)

投資に値するジュエリーとは

投資として最も有望なのは、希少な上に職人技が光る宝飾品だ。それらは毎年生産される美しいジュエリーとは一線を画し、素材である金属と宝石を上回る価値を持つようになる。反対に、ショッピング・モールで販売されている程度のジュエリーは、時間が経っても大きく値上がりする見込みはない

「金属は溶かし、石は取り外して再利用できるけれど、コレクター向けの宝飾品として扱うのであれば、出所が証明できなくてはならない」。ニューヨーク社交界の一員で、「ヴァン クリーフ&アーペル」のマーケティング・広告部長だったマフィー・ポター=アストンさんは言う。ポター=アストンさんが選んだのは、パロマ・ピカソのデザインによる、ピンクトルマリンをあしらった「ティファニー」の指輪だ。鑑定士に見せたところ、「10年前に払った指輪の価格を出しても、今ではピンクトルマリンの石さえ買えない」と言われたとか。

マンハッタンに住む慈善家のアリソン・ミントンさんは、10年前に孔雀石をあしらった「ヴァン クリーフ&アーペル」の限定版アルハンブラ・ネックレスを購入した。

四つ葉のクローバーのモチーフは今や有名だが、ネックレスは100点しか製作されておらず、ひとつひとつに番号が付いている。ミントンさんは、最近、そのネックレスを購入価格の倍にあたる1万2000ドル余り(約135万円)で売却した。「いい投資だったわ。自分でも身につけられたし」とミントンさん。

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慈善家のアリソン・ミントンさんが所有するヴァンクリーフ&アーペルのネックレス「アルハンブラ」。2017年9月20日ニューヨークで撮影 (Hilary Swift/The New York Times)

豪華絢爛な宝飾品であっても、売れるとは限らない

売りに出された珍貴な宝飾品の中には、法王パウロ6世の指輪と十字架がある。法王は、1965年に国連総会でスピーチをした後、ダイヤモンドを散りばめた指輪と、ダイヤモンドとエメラルドがついた十字架を貧困者支援のために国連に寄付した。

スタントマンのエベル・ナイベルが所有した時期もあったそのセットは、現在、骨董品店「M・S・ラウ・アンティークス」の経営者ビル・ラウさんの元にある。ノースカロライナ州在住の夫婦を通じて入手したと言う。現在の販売価格は190万ドル(約2億1300万円)だ。世界にひとつしかなく、ラウさんの見立てでは110万ドル(約1億2400万円)相当の宝石が付いているこのセット。残念ながら、2014年に売りに出してから、未だに買い手がつかない。このことから、希少であっても現金化できない宝飾品もあることがわかる。

デザイン性も投資成功の鍵

美術品、自動車、宝飾品といったどんなものであれ、投資が失敗したときにも備えて、そのもの自体の美的価値を考慮することも重要だろう。デザインがユニーク過ぎると、素材の価値を下回る値がつくこともある。たとえば、着用しにくかったり、貴重でも時代遅れだったりした場合だ。

1950年代から1970年代初頭まで活躍した宝石デザイナー、デービッド・ウェブは合計で682カラットにもなるオパール製ビーズとエメラルドやダイヤモンドをつなぎ合わせたネックレスをデザインした。長さ90センチのネックレスの販売価格は33万5000ドル(約3760万円)だ。

「20カラットと30カラットのオパール製ビーズが使われている。ネックレスの長さが半分だったとしても、同じ値段をつけられると思う。その方が身につけやすいから」とラウさんは言う。

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慈善家のアリソン・ミントンさん所有の指輪(19世紀初頭〜中期インド)。2017年9月20日ニューヨークで撮影 (Hilary Swift/The New York Times)

投資するならトップブランド

投資目的で宝飾品を収集するなら、戦略や助言に耳を傾けよう。まず、考慮すべきはブランドだ。高いクオリティで世界に知られるブランドは一握りしかない。ブランドの知名度があれば、転売しやすい。「ヴァンクリーフ、カルティエ、ブシュロンが1920年代、1950年代、1970年代に発売したジュエリーが競売にかけられると、発売当時よりはるかに高い値段がつく」とクリスティーズのカダキアさんは言う。

投資に値する年代

もちろん、すべての高級ブランドが常に傑作を作りつづけてきたわけではない。(そして、ウェブのオパールのネックレスのように、それほど名前が知られていないデザイナーも多くの逸品を世に出してきた。)しかし、ジュエリー大手に関していえば、投資する宝飾品の発売年代に注意する必要がある。

収集するなら1920年代と1930年代のアール・デコ作品にするようにとアドバイスしている。ジュエリー製作が優美を極めた年代だと思うから」と言うのはコネチカット州ニューカナンのブティック「L'Armoire」を経営するダイアン・ロイド・ロスさん。同ブティックは30年間、投資に値する水準の宝飾品を販売してきた。

製作地も価格に影響することがある。たとえば、ロスさんによると、フランスで製作された「カルティエ」のビンテージ・ジュエリーは、ニューヨークで製作された同じブランドの商品よりも価値がある。

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慈善家のアリソン・ミントンさんが所有するティファニーのビンテージ・バッグ。2017年9月20日ニューヨークで撮影 (Hilary Swift/The New York Times)

ティファニーならデザイナーに注意して

「ティファニー」に関しては、デザイナー名が物を言う。1950年代、1960年代にジーン・シュランバーゼーが手がけた作品は、同時期の他のデザイナーのジュエリーより高い値がつく。作風はもちろんのこと、数が限られているからだ。

「ティファニー」の創業者チャールズ・ティファニーの息子であるルイス・コンフォート・ティファニーが1880年代から1910年にかけて制作した宝飾品には、さらに高いプレミアがつく。ステンドグラスのランプや貴重な調度品などで知られるデザイナーだが、ラウさんによれば約100点の宝飾品も製作したという。

偽物をつかまされないようにするには

投資に望ましい希少性だが、買い手の知識不足も踏まえると、偽物の存在に留意する必要がある。「ティファニーやヴァンクリーフのジュエリーを長年、身につけてきた人たちがいる街に出向いて、その親族から買うようにしている」と、ニューヨークで資金調達の仕事をするアリソン・ワイス・ブレイディーさんは言う。

「信用できる人から買うのが鍵」と言いつつ、ワイスさんはさらに宝飾品の鑑定書などの証明書を求めるようにしている。

© 2017 The New York Times News Service[原文:Rare Necklaces and Rings Are Items to Appreciate. Just Ask Investors. / 執筆:Paul Sullivan](翻訳:Ikuyo. W)

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