早朝、朝焼けの五番街を走るイエローキャブ。ムーン・リバーの優雅なメロディとともに颯爽と降り立った彼女は、美しいジバンシィのガウンの裾を滑らすように歩き、脇目もふらず「ティファニー」のショーウィンドウへ。
映画史に残る印象的なオープニングシーンの名作『ティファニーで朝食を』。この世界観に魅了された人も多いはず。
オードリー・ヘップバーン演じるホリー・ゴライトリーはお店の外で自前のクロワッサンを紙袋から出してかじっていましたが、なんとティファニーで、しかも店内で朝食をとることが現実に可能になりました。
ティファニー・ブルーに心ときめく店内
2017年11月10日、ティファニー五番街本店4階に「The Blue Box Café(ザ・ブルー・ボックス・カフェ)」がオープン。
壁やソファはティファニー・ブルー、テーブルにはシルバーを配したインテリア。食器はグラスに至るまでティファニーのもので統一され、ブランドファンならずとも美しいブルーに心ときめく贅沢な空間に仕上げられています。
窓からは五番街やセントラルパークの眺めが楽しめ、ティータイムを盛り上げます。
やっぱり一度体験すべきは朝食
メニューにはもちろん「Breakfast at Tiffany」があります。
こちらは、映画よりかなりラグジュアリーな内容の朝食セットで、オードリーもかじっていたクロワッサンのほかフルーツ、そしてスモークサーモンのベーグル、トリュフエッグ、アボカドトースト、バターミルクワッフルのオプションにコーヒーか紅茶がつきます。
ここはアボカドトーストをチョイスするのが現代のニューヨーカーっぽいかもしれません。10時のオープン時(日曜日は12時にオープン)に駆け込めば文字通り、ティファニーで朝食が楽しめます。
ニューヨークにインスパイアされた魅力的なメニュー
その他、2コースのランチ、「Tiffany Tea」と題したアフタヌーンティ、また単品のスウィーツやライトミールも充実し、幅広い用途に対応してくれそうです。
メニューは季節によって変わり、NYチーズケーキ、ビッグアップルパイなどいずれもニューヨークをテーマにしたものとなっています。
ロブスターとアボカドの「フィフス・アベニュー・サラダ」や、創業者であるチャールズ・ルイス・ティファニーのイニシャルとチキン、レタス、トマトをかけた「C.L.T.サンドウィッチ」など、特別なメニューも。
アフタヌーンティーのスウィーツは中央に配したエッグネストをはじめ、これまたティファニー・ブルーが特徴的です。
スコーンに添えられるのが、ニューヨーカーの大好物であるヘーゼルナッツ・スプレッド「ヌテラ」なのも、自由なニューヨークらしい組み合わせ。
紅茶はブルックリン、グリーンポイントの紅茶メーカー「Bellocq(ベロック)」のもの。せっかくなので、ティファニーのために製造されたブレンドを試すのがおすすめです。
通常、このブランドの紅茶缶は黄色のラベルですが、ティファニーのものはもちろんティファニー・ブルーのラベル。ニューヨーク土産の新定番となりそうです。
シュタイフ社とのコラボ・ベアも。リニューアルした4階も必見
11月からリニューアルされた、カフェのある4階はホーム&アクセサリーを扱っています。紙コップ風の斬新なデザインやニューヨークのストリートマップを描いたマグは今月販売開始されたばかりの新商品。
スタッフの女性曰く「クオリティの確かな」日本製ですが、ニューヨークの3店舗でしか購入できない希少価値があります。
ビンテージの書籍からフレグランス、ベビー用品まで、ティファニー・ブルーの魅力がさらに広がるアイテムたちは、より広い購買層に訴えかけるようなモダンさ。チーフアーティスティック・オフィサーであるリード・クラッコフによる最初の大幅な改革が、確実に老舗ブランドに新風を吹き込んだように感じます。
じつはトランプタワーのとなりにあるティファニー本店。最近は国連総会など、事あるごとに一画が閉鎖され、入りにくくなっていたことも事実です。
本店に飾られた、オードリーからティファニーに宛てたブランド創業150周年を祝う手紙には、「あなたは150年たっても皺一つなくて羨ましいわ! でもそもそも気品というものは衰えないものよね」と彼女らしくユーモアたっぷりに書いてあります。
ブランドも時代とともに変遷していくなか、まさに『ティファニーで朝食を』のように、チャーミングなウィットと変わらぬエレガンスがティファニーにはある。それを再認識させるような、嬉しいカフェのオープンです。

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