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海外ドラマ『DIVORCE』フランシスのようにギャラリストには簡単になれるの?

海外ドラマ『DIVORCE』フランシスのようにギャラリストには簡単になれるの?

サラ・ジェシカ・パーカー主演のドラマシリーズ『DIVORCE』。そのシーズン2が1月にアメリカで公開されるというニュースが流れるなか、どうしても知りたいことがあります。

『DIVORCE』の主人公フランシスはギャラリーを開き、サザビーズで働き始めるのですが、ギャラリストにはそんなに簡単になれるものなのかということ。今回はギャラリーを開くことについて、東京でギャラリー「Take Ninagawa」を経営する蜷川敦子さんに聞いてみました。

アート作品に価値を付け、次の歴史を作ることが仕事

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Installation view of "Danh Vo: Wishbone" at Take Ninagawa, Tokyo 2014c Danh Vo, Courtesy of Take Ninagawa, TokyoPhoto by Kei Okano

「誰でもギャラリーは開けます。店を持てばいいだけなので」

歯に衣着せぬ物言いの蜷川さん。ようは『DIVORCE』のフランシスのように知り合いのアーティストの作品を陳列するだけなら、知識がなくても簡単にギャラリストになれてしまうのだそう。そういう蜷川さんは大学生の頃すでに「ギャラリストになりたい」と思ったのだとか。「最初はノンプロフィット(非営利)かプロフィット(営利)か悩みましたけど、経済活動を作ることが当時の時代背景を考えると重要だなと思ったんですよね」

作品が作家の手から離れ、経済活動の中で循環して行くその行為が、ひいてはアートヒストリーを作ることと同一でもある。作家は次の作品を制作し、それが繰り返し行われることで、アートの歴史が作られ、次の世代へと繋がっていく。その経済活動を作っていくのが、蜷川さん曰くギャラリストの仕事なのだそうです。

3回目の展覧会で大竹伸朗個展を実現

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Installation view of "Aki Sasamoto: Menu" at Take Ninagawa, Tokyo 2017c Aki Sasamoto, courtesy of Take Ninagawa, Tokyo.Photo by Kei Okano

海外に出ていくことを目指していた蜷川さん。開廊2年目でフランスのアートフェア「フィアック」に出展、今では世界最大のアートフェア「アート・バーゼル」にも出展し、世界的に認知されるギャラリーになりました。蜷川さんに訊いた成功の秘策とは

「人づきあいができないんですよね。売り込むことも苦手ですし。でもかかわってきた人と、大事に長くつきあってきました。そうしているうちに信頼してくれるようになり、人を紹介してくれたり、助けてくれたり。その方たちが、Take Ninagawaを育ててくれたと思います」

開廊からわずか3回目の展覧会で個展が実現した芸術家・大竹伸朗さんには、蜷川さんみずから展覧会の依頼をしたのだそう。「若手の多くの芸術家が影響を受けているのが、大竹さんでした。彼と一緒に仕事がしたいと思い、コンタクトをとったんです。初めてお会いしたときの彼の所作を見て、大竹さんの価値観を自分も大事にできるだろうと感じ、自信がわいたおぼえがあります」

当時すでに大物アーティストで、その斬新さは今もずば抜けている大竹氏。彼をはじめ、人とコミュニケーションを取る工夫はあるのでしょうか?

「話を聞いて相手の優先順位を把握するよう努めます。次に事実関係のみ伝え、自分の考えが影響を与えないよう気遣います。自分の考えはダイレクトに伝えます」

ギャラリーは新しいアートを発信する場でもある、という蜷川さん。「ギャラリーに来て、話しかけてほしいです。見てもらえて、興味を持ってもらえるだけで私たちは嬉しいので、積極的に話しかけてください」

ギャラリストには誰でもなれる。けれど、彼女のようにアートの歴史にコミットするのであれば、アートヒストリーの知識、そしてぶれない価値観が必要なようです。

Take Ninagawa

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福永博子
フリーランスでライターや、イベント・テレビのプロデュースを行う。ファッションとアートと観劇をこよなく愛し、世界中を飛び回りながら日々起こっていることを徒然に考える毎日。

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