1. Home
  2. ライフスタイル
  3. ディオールの新たな美。クロード・カアンの願い

ディオールの新たな美。クロード・カアンの願い

クロード・カアンをご存じでしょうか。1894年に生まれ、超現実主義を芸術の形態、主張の1つとするシュルレアリスト作家であり、写真家、女優、政治家活動を行った人物です。いまでこそ、クロードの作品は注目を集めていますが、評価されるようになったのは本人の没後数十年が経過してから。

asofnowgalleryさん(@asofnowgallery)がシェアした投稿 -

性別に従って生活することは、本質ではない

筆者がここで、クロードを彼でも彼女でもなく「本人」と表現したのは、クロードがトランスジェンダーであったことに起因しています。クロードの本当の名前はリュシー・シュウォップなのですが、自身のアイデンティティを模索するなかで、度々、名を変えていきました。同時にアーティストとしてセルフポートレートを撮り続けることで、「第三者のなかに(自分自身を)見る」ようになったのです。

一連の活動をとおしてクロードが表現したのは、「マスキュリン(男性的)とフェミニン(女性らしさ)はポーズと仮面である」ということ。生物学上の性別も、それに従って生活することも、表面上のことであって本質ではない、といったところでしょうか。よってクロードのポートレートには、たとえば写真下の『I am in training don’t kiss me』(1927)のように、男性と女性が1つのアイデンティティとして描かれています

クロード・カアンのセルフポートレートに導かれたディオール

冒頭でも触れたように、クロードの作品は近年になって注目を集め始めました。「ディオール」のアーティスティック ディレクターであるマリア・グラツィア・キウリもそのひとり。彼女はメゾンのプレフォール コレクションを、クロードの写真作品に突き動かされてデザインしたのだそう。

20180524_dior_1

ハンドバッグ(ショルダーベルト付き)380,000円(税別)。

メンズのワードローブを構成する、ベーシックと素材の的確さを取り入れたいと考えました。マスキュリンなファブリックと、精緻なラインのジャケット、コート、シャツを用いて、クリスチャン ディオールのヘリテージにおいてわずかしか探求されていない、ほとんど飾り気のない部分を見せようとしました。

──マリア・グラツィア・キウリ

20180524_dior_2

ショルダーバッグ365,000円(税別)。

20180524_dior_3

スニーカー83,000円(税別)。

第二次世界大戦後、女性の身体の美しさを最大限に引き出す「ニュールック」によって女性たちに女性の喜びを取り戻させたディオール。マリア・グラツィア・キウリは、現代の女性たちに、個性的であるよりも、まず何より人間であるために必要なツールを手にしてほしいとの願いを込めたコレクションを発表しました。

20180524_dior_4

ブーツ117,000円(税別)。

20180524_dior_5

バッグ320,000円(税別)。

グレーのフランネルを用いたピースや、装飾を廃したフォルム。マスキュリンとフェミニンの相互作用から、削ぎ落としてもなお美しい、本コレクションの魅力が感じられるはず。バッグやシューズなどのアクセサリーもミニマルでかっこいいので、ぜひ店頭でチェックしてみてください。

写真/MAXIME POIBLANC

ディオール

電話:0120-02-1947

ディオール

多田亜矢子

  • facebook
  • twitter
  • hatena

    ディオールの新たな美。クロード・カアンの願い

    FBからも最新情報をお届けします。

    メールマガジンにご登録いただくと、 MASHING UPの新着記事や最新のイベント情報をお送りします。

    また、登録者限定の情報やイベントや座談会などの先行予約のチャンスも。

    MASHING UPの最新情報をご希望の方はぜひご登録ください。