英語力、マネジメント力、専門スキル──第一線で働いている人たちは、どのように、自分の仕事に役立つスキルを身につけてきたのか、興味があります。
グローバル人材は「勉強熱心」
ロバート・ウォルターズ・ジャパン株式会社が、外資系企業やグローバル展開の進む国内大手企業で働くバイリンガル人材を対象として行ったアンケートによると、回答者241人のうちの38%が「毎日勉強している」と答えていることがわかりました。
毎週や毎月までを含めると、回答者の約7割が定期的に勉強しているという結果です。
とくにシニア層は、勉強に積極的
さらに驚くべきことに、回答者のうち55~64歳のシニア層だけをピックアップすると、ほぼ半数に近い47%が「毎日勉強している」と回答。この比率は25~34歳の66%、35~44歳の69%、45~54歳の70%のどれよりも高い数字です。大まかな言い方をすれば、より成長を求められるはずの「若者」よりも「経験者」の方がさらに学ぶ努力をしているということにもなります。
実際にアンケート結果を見ても、部下を持つ「上司」が「勉強している」割合が76%に対して、部下を持たない「部下」では66%に留まっており、その傾向は顕著に表れています。もしかすると、あなたの部署のリーダーも人知れず勉強しているのかもしれませんよ。
バイリンガルは、英語を“もっと”学ぶ
「何を勉強しているか?」についても見てみましょう。英語(65%)が堂々の1位、そして業務スキル(38%)商業・経営(22%)と続きます。日常的に英語を活用しているバイリンガル人材さえも、その過半数以上が英語の学習に時間を割いている、という事実。新しいことを学ぶというより、さらに学んで強化するという目的意識が感じられます。
上司層でも3人に1人が業務スキルを勉強しているという結果から、仕事の現場でグローバリゼーションと技術革新による業務内容の変化が急速に進み、人材への要求度が高まっていることをうかがい知れる結果となりました。
寝る前にひっそりスタディ
では、どこで勉強しているのでしょう?場所のランキングであがったのは、1位:自宅(80%)、2位:電車・バス・タクシー(49%)、3位:カフェなどの飲食店。また全体の19%が「会社のデスク」と回答し、一定数の会社員が勉強に会社のデスクを利用していることもわかりました。
そして、気になる「いつ勉強しているか?」の回答は、1位:週末・休日、2位:退社後・就寝前、3位:通勤・移動中という結果に。25~34歳の若手層では週末・休日派(69%)が多かったのに対し、ビジネスをリードする35~44歳の中間層と45~54歳のベテラン層では退社後・就寝前(中間層49%/ベテラン層56%)、通勤・移動中(49%/54%)といった「隙間時間」を勉強にあてているようです。 ついSNSチェックで終わりがちな通勤時間ですが、明日からは勉強に使いたくなる調査結果ですね。
継続的に学ぶ意識がスキルになる
グローバリゼーションが進み、業務内容も今までには思いもかけなかった変化が起こりつつあります。その中で人材への要求度も大きく高まりつつあることも想像に難くありません。
仕事のために学ぶと一口にいっても、以前のように資格を取得するだけではなくなっています。先ほどのバイリンガル人材やシニア層の高い数字をあらためて考えてみても、足りないものを足すためではなく、さらに磨き上げるための総合的な「学び」が求められる時代なのでしょう。
Image via Getty Images

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