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- 胸を張って言おう。「私は美しい」/奥田浩美さん
「美しい」ってどんなことなのでしょう? だれもが手に入れたがっているように思えるけれど、説明して、と言われたら少し難しい。
起業家やイベントプロデューサーなど多数の肩書きを持ち、日々多くの人と接する奥田浩美さんに、「美しい人」について綴っていただきました。
自分のことを美しいと言えますか?
先月、渋谷にて女性たちを集めたワークショップを開催しました。
「その壁、乗り越えたい?〜お互いに押しあおう、それぞれの背中」というテーマで、世代の異なる3名、池原真佐子(MANABICIA)、奥田浩美(私)、濵田真里(なでしこVoice)が主宰の会で、カルティエさんがカフェスポンサーとしてサポートしてくださいました。
さて、その会議の冒頭、自己紹介での私の言葉です。
「私は自分のことを美しいと言い切れます」
ここで、参加されている女性たちが、一瞬はっとします。参加者は20代から40代の女性たちで、自分で事業を手がけられている方、企業のマネージャーの方など様々で、第一線で活躍されている方が多かったのですが、一同に「えっ?」という表情が浮かんでいます。なぜでしょう。それは私が容姿端麗じゃないから??(笑)
いえ、そういう品定めをしている表情ではなく、そういうことを言い切る人に出会ったことがないという表情だったのです。
ではなぜ、私が「I am beautiful」と言い切れるのか、今日は皆さんにもそれをお教えしましょう。
奥田 浩美(おくだ・ひろみ)さん
株式会社ウィズグループ 代表取締役。株式会社たからのやま 代表取締役社長。インド国立ボンベイ大学(現州立ムンバイ大学)大学院社会福祉課程修了(MSW)。1991年にIT特化のカンファレンス事業を起業し数多くのITプライベートショーの日本進出を支える。情報処理推進機構・未踏IT人材発掘育成事業委員、「IT人材白書」委員。内閣府輝く女性事業調査検討委員等。著書に「人生は見切り発車でうまくいく」、「ワクワクすることだけ、やればいい!」等。
わたしが考える「美しさ」の定義
私は「美しい」ということの状態とそれによって起きる現象を自分なりに定義しています。美しさとは“ほかの人にプラスの感情を持たせる状態”のことをいうと思っているのです。
顔・スタイルが美しい……これは非常にわかりやすいですね。容姿が美しい女性が横にいるだけで多くの男性がウキウキしますよね。逆も然りです。
笑顔が美しい……これもわかりやすいと思いますが、周囲を気持ちよくさせます。さらには、立ち居振る舞いの美しさ。これも周囲が見ていて気持ちがいいですね。
他はどうでしょうか? 実は聡明なことも私は美しいと思っていますし、愛情深いこと、場合によってはスポーツなどによって他の人にプラスの感情を湧かせるのであれば、それはすべて「美しい」ということだと私は思っています。
平安時代のように、文が上手な人がとても美しい人というのも、そういう意味では理解ができます。
周囲を幸せにしている「美しい人」
私には18歳になる娘がいますが、「美しさ」は人間の最も大切な価値の一つだといつも言っています。さきほど申し上げたように「美しい」ということは“ほかの人にプラスの感情を持たせる状態”のことですから、生まれ持った顔・磨き上げた容姿でそういう気持ちにさせられる人はそれを存分に生かせばいいですし、他の要素で周囲を幸せにできれば、それはすべて「人間として美しい」ことなのです。
「美人は得」という言葉をよく聞きますが、美人という状態そのものが得なのではなくて、存在によって周囲を幸せにしている場合は得をしていいのです。だって周囲を幸せにしているのですから。私は周囲を幸せにしている人を美しい人と呼び、美しい人がちゃんと得をする社会を創りたい。
さて、ではどういう要素で、自分が美しくいられるかを考えてみましょう。
「他人の美しさ」を見つけられる人は美しい
私は冒頭で「自分のことを美しいと言い切れます」と書きましたが、私の一番の才能は、『他人の長所がものすごく見える』ことだと思ってます。
そして、多くの人が幸せになっていくことにワクワクできる才能があります。 本人ですら気づいていない才能を浮き彫りにして、背中を押すことができます。
でも、私のこの才能は天賦のものではなく、若い頃にインドのマザーテレサの施設で研究をし、彼女のこの言葉を日々実践しているからだと思います。つまり訓練から来る「美しさ」です。
どんな人にあっても、
まずその人のなかにある、美しいものを見るようにしています。
この人のなかで、いちばん素晴らしいものはなんだろう?
そこから始めようとしております。
これが私の愛のはじまりです。
——マザーテレサ
この姿勢、美しいと思いませんか? 私はこういう姿勢を学び、自らこういう気持ちをいつも持とうとしているのです。なので、私は自分が美しいと言い切れるのです。
美しい人が溢れる世界を創りたいし、全ての人が「私は美しい」と言える社会を創りたい。女性だけではありません。男性も女性も美しく!
「I am beautiful.」
周囲の人の美しさを見つけながら、あなたもこの言葉を唱えてみませんか?
文/奥田浩美 Image via Shutterstock
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