一定の年齢になってくると、その生き様が顔や表情、たたずまいにまで如実に表れてしまうものです。逆に、かつての欠点を個性として輝かせていけば、新しい魅力が生まれてくるのも、大人になることの楽しみでもあります。
美しさとは本当に奥深く、簡単に一言で言い切れるものではありません。
3冊の書籍から、美しさを自ら選択し、アップデートしていくためのヒントをご紹介します。
インナービューティーが美しさの鍵
1冊目にチコ シゲタ著『SHIGETA美容バイブル』をご紹介します。
著者のチコ シゲタさんは、オーガニックコスメブランド「SHIGETA」を主宰するホリスティックビューティーコンサルタント。パリを拠点に世界中のセレブリティー、アーティストのパーソナルコーチとして活動している著者は、「パリで一番予約が取れないセラピスト」と呼ばれているのだとか。
「SHIGETA」で行っているオリジナルメソッドの柱には、「植物の癒しの力」「セルフマッサージ」「毎日の食事」「意識した呼吸」の4つがあるといいます。現代女性がトライしやすいように、「簡単なこと」「すぐに結果がでること」「楽しく、心地よく取り組めること」の3つを重視した内容。
これらのメソッドは、その人が持っている美しさを引き出すことを目的としているようです。そして、インナービューティーを育てることがリアルビューティーを生み出し、毎日を幸せに過ごすことにつながるのだと著者はいいます。
ただ、私がこれまで日本とフランスで美容を学び、これまで美容の仕事に携わってきて実感するのは、女性がキレイになるためには外見だけではなく、インナービューティーが欠かせないということ。自分の中身に自信を持つことによって、外見も輝き、その人だけが持っている美しさが引き出されていきます。(中略)なんだか疲れたな、と感じるときはデコルテのマッサージで胸のこりをほぐし、深い呼吸をしてリラックスしましょう。
2・140ページより引用
4つのメソッドのうちの1つである「セルフマッサージ」の中には、「人疲れ」に対処するケアがあります。職場など日常的に特定の人間関係に疲れを感じていると、緊張で胸がこわばってしまい、呼吸が浅くなるのだといいます。そういうときは、デコルテのマッサージで胸のコリをほぐすと良いのだとか。
美しさはインナービューティーのメンテナンスにあり。自分の不調を敏感に感じ取って、こまめに解消していくことが、大事なポイントといえそうです。
SHIGETA美容バイブル
著者:チコシゲタ
発行:マイナビ出版
定価:680円(税別)
ずっと美しい人は捨てている
2冊目に小田切ヒロ著『捨てる美容』をご紹介します。
ヘアメイクアップアーティストとして、モード感を取り入れた立体小顔メイクで人気を博した著者は、自身の経験の中で1つの美の真実にたどり着いたのだといいます。それは、「捨てる」ということ。女優やモデルにとどまらず、一般の幅広い年齢層の女性に触れ合う中で行き着いた考え方なのだとか。
問われているのは、経験を積んだ大人にしか出せない、聡明感と透明感、そして品格。この大人にしか出せない魅力を磨き上げるためには、何よりも「捨てる」というプロセスが不可欠。(中略)肌は夜生まれ変わります。日中のダメージを修復し、明日の美肌を育むのは夜。だからこそ、夜のスキンケアで大事なのは、肌に余分なものを残さない「捨てるケア」と、肌の修復機能を妨げないシンプル&ピュアな「与えるケア」。理想的な比率は、捨てる9割、与える1割と覚えましょう。
4・48ページより引用
与える美容方法が巷にあふれていますが、著書内でも「大人の女性が溜め込んできたものを捨て、自分らしい本質的な美しさを見つける方法」ということを一貫して語っています。
スキンケアもメイクも、物も知識も、大人はこれまで溜め込んできたものをどう捨てて、本質を見抜いていくのかがポイントであるといえそうです。
著者は、夜のスキンケアにおいても「捨てるケア」の大切さを語っています。夜はついつい与えるケアに走りがちですが、肌の修復を妨げないシンプルケアが大事なのだとか。
ポイントメイクを専用リムーバーでオフしたら、オイルを使ったデトックスマッサージでメイク汚れと顔コリを丁寧に取り除きます。さらに、顔の上で泡立てるブラシ洗顔で角質やコアな汚れをオフ。
自浄する力を高めてあげられるように、余分なものを捨てるケアが、明日のキレイを育んでくれるようです。
大人のキレイの新ルール 捨てる美容
著者:小田切ヒロ
発行:世界文化社
定価:1,300円(税別)
美女になりたかったら練習する
3冊目に下村一喜著『美女の正体』をご紹介します。
写真家である著者は、フランスの「madame FIGARO」誌と契約。さらには、日本人として初めて伝説的カルチャー誌であるイギリスの「THE FACE」の表紙を飾るなど、ヨーロッパで活躍している写真家の一人です。日本においても、多くの表紙を撮影。各界セレブリティからの信頼も厚いのだといいます。
多くの美女たちを撮り続けてきた著者は、著書内で「美女にヒエラルキーはない」と語っています。その代わりに、グラデーションがあるのだとか。「絶世の美女」「いわゆる美人」「中の上」と言った具合に女性は分類され、それは左右に横移動するといいます。
つまり、「絶世の美女」は、少し怠れば「いわゆる美人」になり、「中の上」は、努力次第で「いわゆる美人」に横滑りする。だからこそ、美女になりたいのであれば、そうなるための練習が大事だと著者は語ります。
僕がかつて聞いた格言で、心に強く残っているものがあります。「今のあなたは、あなたがなりたかった自分です」(略)あと必要なのは、努力と向上心だけです。だから、美女になりたかったら、なればいいんです。
14・102〜103ページより引用
それにはまず、雛形となる女性を見つけること。鏡の前で真似をして、笑顔や仕草、ちょっとした表情やポーズの取り方など、日々の鍛錬こそが優美を生むのだとか。手の表情一つで、悪女にも淑女にもなるというから、努力と研究が大事であるといえそうです。
大人になった今、目指すべき女性像をアップデート。女優気分で、自分がなりたい美女になっていくのも悪くありません。
美女の正体
著者:下村一喜
発行:集英社
定価:1,400円(税別)
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