関東、梅雨が明けました。今年は早かったですね。それと同時に、東日本では夏のご挨拶シーズンに入りましたが、みなさま、手土産の手配は順調でしょうか。
今回ご紹介するのは、原材料卸問屋として歴史を歩んできた老舗「三徳商店」が、初めて自社のオリジナル商品としてリリースした極上ひやむぎ「緣」。夏のご挨拶にはもちろん、お祝いやお礼など、季節を問わず、大切なシーンにふさわしいギフトです。
縁の下の力持ちとして80有余年。「三徳商店」の手延べひやむぎ
1932年、愛知県豊橋市にて、小麦粉、砂糖、塩などの卸売会社として創業した「三徳商店」。その三代目・牧野 敏さんは、粉マイスターとして、これまでに東三河を中心とした50店舗以上のオリジナル麺をプロデュースしてきました。取引のある製粉会社は10社以上。そば粉は60種類、小麦粉は200種類以上もの粉を取り扱っているそう。
さらには、うどん店とそば店を対象とした麺の講習会や、次代を担う2代目3代目にむけた勉強会を開くなど、裏方として東三河の麺文化、食文化の発展に貢献してきた牧野さん。そんな製粉・製麺業界のカリスマが、自身の理想を追求して完成させたのが、このひやむぎ「緣」なのです。
三徳商店オリジナルひやむぎ「緣」(紅白box※筒2本、計480g入)3,888円(税込)
ひやむぎといえば、素麺と並んで夏ギフトの定番ですよね。昨年の夏にも、お中元の定番であるビールの進化系として、渋谷発のクラフトビール「シブヤビール」をご紹介しましたが、この「緣」も、これまで食べてきて馴染みのあるひやむぎとは、ひと味もふた味も違う進化系……いえ、ほとんど別ものだと捉えた方がよいかもしれません。
まずはそのまま。次は、あたためても、和えても、炒めても
牧野さんが自身の顔となる“麺”のために選んだのは、長野県産と北海道産の厳選された小麦粉、そして香川県産の天然塩。それらをブレンドした粉は香川県小豆島へ。小豆島の伝統的手法「手延べ」を用い、天候や湿度などを読みながら、ひやむぎへと製麺されます。
通常のひやむぎより太めでコシも強い「緣」は、温かいつゆでも伸びにくく、あえ麺や炒め麺など、あらゆる麺料理にアレンジが可能です。とはいえ、やっぱりまずは、きっちり時間通りに茹で上げて氷水で締め、おいしい麺つゆとたっぷりの薬味でシンプルに。わたしも初めていただくときは、よく晴れた日を狙い、いつもより丁寧に出汁を引いて、とっておきの味醂を贅沢に使ったかえしを合わせました。
茹で上がった姿のなんと艶やかで美しいこと。ひやむぎでは経験したことのない強いコシ、ツルツルと心地よい舌触り、小麦と塩が生み出す旨味、最後の喉ごしと余韻まで。最高級とはこういうことかと、唸りに唸りました。そして、食べ終えると同時に「誰に贈ろう!」で頭がいっぱいに。
39cmという長さと美しいパッケージにも願いを込めて
「緣」の長さは39cm。「さんとく(三徳)」とも「サンキュー」とも読めるこの長さにしたのは、「このご縁が末永く続きますように」という想いを込めた贈り物や、感謝を伝える贈り物として利用してほしいという意味があってのこと。自身も長年多くの地元産業や人との縁に支えられてきた「三徳商店」の、「ご縁を末永く大切に」という願いと感謝の気持ちが込められているそうです。
もちろん、こんなに長いひやむぎがぴったり収まる紙筒も「緣」のための特注品。紙筒の製造から始まった京都の老舗紙屋「鈴木松風堂」に製作を依頼。環境に配慮したFSC®️森林認証紙「モフル」紙を採用し、見た目の美しさはもちろん、手に持った際のやさしく温かみのある感触まで計算して作られています。縦に細く入れられた無数の加工は、ひやむぎを表現しているのだとか。
ひやむぎを束ねている“こより”には、ひとつひとつ手作業で屋号の◯徳マークのハンコが押されています。
箱は、お祝いをはじめ幅広いシチュエーションにハマる紅白と、一見ひやむぎには見えないクールな印象の黒の2色展開。わたしはどちらかというと紅白の方に一票。でも、贈り先の会社やブランドのイメージがモノトーンだったりしたら、ドヤ顔で黒をお渡しするかも。どちらも蓋の中央には、「三徳商店」の“三”でもあり、真っ直ぐに伸びたひやむぎを連想させる細い3本線が金で押されていて、とてもシック。
「緣」(黒box/紅白box※それぞれ筒2本、計480g入)各3,888円(税込)※箱なしの筒1本(240g入)から購入可能。筒なしで200gずつ薄紙に包まれたひやむぎが4本入ったboxも。
イメージを形に。「緣」誕生の影の立役者は三代目の娘
実はこの「緣」を企画し、長年裏方に徹してきた牧野さんの心を動かして、最高級のひやむぎギフトへと完成させた影の立役者は、牧野さんの娘、牧野モコさん。
10年間身を置いたアメリカから帰国した後、アタッシェ・ド・プレス事務所やファッションブランドで6年ほど経験を積み、2016年に独立。さまざまなブランドやプロジェクトのPR やブランディングを請け負う中で、父である牧野さんが粉マイスターとして活躍しているにも関わらず、「三徳商店」の商品として人の口に届くものがないことに気づき、そこに自分の使命を感じたそう。
ご両親を説得したモコさんは、食文化そのものの発展を願いご縁を大切にしてきた「三徳商店」の想いを大切に、いっさいの妥協なく、「三徳商店」初のBtoC商品「緣」を完成へと導きました。
その間、モコさんが絶えずイメージしていたのは、手土産として使ってほしいと思う人たち。お名前は伏せますが、伺えば、それはそれは手強い方ばかり。ですが、その時が来るのも、そう遠くはなさそう。グルメな方を唸らせたければ、どうかお早めに。わたしがこの夏贈るための分は、もう取り寄せ済みです。
三徳商店
電話:0532-53-1235
営業時間:8:00〜17:00
定休日:日曜、祝日、土曜不定期
※現在は三徳商店本社とオンラインショップのみでの販売。徐々にセレクトショップなどでの取り扱いも開始予定
www.santokushoten.com/index.html
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撮影/さくらいしょうこ

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