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客観的になれば堂々とできる。赤江珠緒さん流コミュニケーション術

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フリーアナウンサーで、TBSラジオ「たまむすび」にてパーソナリティーをつとめる赤江珠緒さん。明るくてひょうきん、個性の強い共演者たちとのトークでも、絶妙な切り返しでリスナーを笑顔にさせてくれます。そんな赤江さんが、日頃のコミュニケーションで心がけていることは?

赤江 珠緒(あかえ たまお)さん
1975年兵庫県生まれ。大阪・朝日放送入社後、東京支社に転勤してテレビ朝日「スーパーモーニング」の司会を担当。2007年からフリーアナウンサーに転身。2012年4月からTBSラジオ「たまむすび」のパーソナリティーを務める。山里亮太さんやピエール瀧さんなど個性的なパートナーとのやりとりが話題に。出産を経て、2018年活動再開。

人との出会いは登山のようなもの

「新しい人と出会うときは、山を登るようなもの」という赤江さん。

「たとえば番組ゲストのインタビュー前に相手のプロフィールを読みますが、それは地図を広げて登山計画を立てるようなものなんです」。地図を見ながら、この道を行けばきっと景色がいい、この道から進めば早く頂上にたどり着く、と攻略を練るところは人間関係の進め方に通じるものがあるようです。

「実際に人と対峙をすると、“えーっ、そんな道があるの?”と驚いたり、ガイドブックには載っていない絶景に出会えて、人には一言では語れない魅力があることを実感します。たまに“この山は無理でした……”というときもあるけれど、山に行ったという記憶は残る」。そのプロセスこそが面白いのだと赤江さんは語ります。

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見えない相手には想像の傘を広げよう

さて現在はラジオが仕事のメインフィールドである赤江さんですが、リスナーという見えない相手に話すときに気をつけていることは何でしょう?

“どのような人に向けて私は今話しているのか”を思い描くことは、大勢の人の前で話すときの基本です。東京の放送局から発信していても、地方の漁師町で聞いてくださっているかもしれず、温度感もずいぶん違う。自分の話している内容が、この世代の人たちならどう思うか?この地方ではどう思われるのだろう?とつねに俯瞰で考えているようにしています」と、想像力を摩耗させないよう心がけていると赤江さん。

この自分の傘を広げて、相手を思いやるメソッドは、私たちの日常や仕事の現場でも使えそう。相手の状況を推し量ることで、より深く細かいコミュニケーションが図れるのではないでしょうか。

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実況が緊張をほどいてくれる

生放送の現場では緊張がつきものにみえますが、赤江さんはどう対処しているのでしょう?

「レギュラー番組ではそうでもないけれど、きちんとした式典の仕事などはとても緊張するので、そんなときにも自分をいったん俯瞰で見るようにしています。“うわぁ、私いま緊張してる”、“この状況どうなのよ”というように」

第三者の目線で見て実況すれば、緊張したときにも落ち着きを取り戻せる、と赤江さんは言います。そして、この客観メソッドは、無口な人と会話がなかなか発展せずに困る場面でも有効なのだとか。

「私は職業がら会話に間が空くのが怖くて、ひっきりなしに喋るけれども、“なぜこの人は静かでいられるのだろう?”、“どういうリズム感で呼吸をしているのだろう?”と相手を観察してみると、別に怒っているわけでなかったりもする。するとお互いの距離感がわかるので、安心して会話を続けることができるのです」

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客観性を養うノートが堂々とできる支え

それにしても、この赤江さんの前向きで客観的な姿勢はどこからきているのでしょうか? 幼少期からの2つの習慣にその答えがありました。

ひとつは、父親の仕事の関係で小さい頃から転勤族だったという赤江さんが、転校の繰り返しから学んだ、しがみつかないコミュニケーション

「人間関係って、相手の知り合い枠のトップに入らなくても十分ゴールだと思うんです。ピラミッドの第2、3グループにしか入れなくても、無理に距離を詰めなきゃと焦らない。底辺グループからのスタートでも、繰り返し会ううちに上位に上がることもありますし」

そして、もうひとつが“感情ノート”。

「小学5年の頃からずっと、感情の趣くままに綴るノートをつけています。辛いことや嬉しいことなど心に籠もっている感情は、一度外に出してあげるといい。それを読むと、昔はすごく悩んだことなのに、2年後には悩んでいない。だから、今悩んでいることも、そのうち大したことなくなるんだなと安心できるんです」

こうした感情のメモが、緊張したときにも堂々とできる支えとなり、“自分を実況”して客観的に見るのに役立っている、と赤江さんはいいます。もう何十冊と溜まったノートは全く波がないときには何か月も書かないけれども、心が揺らいだら、今でも取り憑かれたように書くそうです。

* * *

最後に、「コミュニケーションって、一体なんでしょう?」という問いに対して、赤江さんはこう答えてくれました。

「コミュニケーションとは、キャッチボールのように、やればやるだけ上手くなるもの。失敗もまた経験です。究極は自分も相手も大事にできること、でしょうか」

協力/TBSラジオ「たまむすび」、撮影/野澤 朋代

たまむすび


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谷亜 ヒロコ

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