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MASHING UP/マッシングアップ vol.2

筋肉と美容には関連性がある?「アスレジャービューティー」の目指すもの

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「アスリート×レジャー」から生まれた「アスレジャー」。日本でもトレンドのひとつとなり、ライフスタイルにとりいれる女性が増えています。今、なぜ「アスレジャー」が注目されるのか。2018年11月29日・30日に行われたMASHING UPでは、美容における最新の研究結果とともに、「アスレジャー」の今後の展望が語られました。

美容とスポーツの関連性とは?

ウォーキング、ランニングを始めとするスポーツやアウトドアは、紫外線の影響を考えると美容にとってハイリスクなイメージ。ですが、筋肉と菌は美肌にとって重要な役割を果たしている、とポーラ化成工業で皮膚科学を研究している平河聡さんは言います。

「みなさんも腸内フローラという言葉を聞いたことがあると思いますが、それと同じように、皮膚にも皮膚フローラという菌がいるんです。肌がよい状態のときは、よい菌が住んでいて、水分を逃しにくく、アレルゲンのばく露も防いでくれます」

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ポーラ化成工業の平河聡さん。

さらに驚いたことに、臓器間のネットワークにより、筋肉が出す物質によってシミが出やすくなったり、出にくくなったりするそうで、今、美容業界全体がスポーツに注目しているそうです。

モデルのように、ではなく生き生きとした美を

美に対する女性の意識の変化も進んでいます。ただ痩せるだけでなく、自分の体の筋肉をどこにどのくらいつけるか、ボディデザインする女性も増えているそう

ポーラ・オルビスホールディングスの近藤千尋さんは、社内では「ぶらぶらチーム」と呼ばれている、「みんなの人生を豊かにするものを見つけてくること」が目的というユニークなチームに所属しています。

近藤さんは、アスレジャー・ブームの背景を知るべく、海外も視察。女性たちが、「ただモデルのようにきれいになりたい」ではなく、生き生きとした美を大切にしているということを現地で実感したそう。

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ポーラ・オルビスホールディングスの近藤千尋さん。

「化粧品を開発するうえで、今までは正面静止画の顏を参照して研究していました。ですが、実際人が話すときは頬の動き方や前後の動きが大切なので、今は動画を使って研究しています。“お人形さんのようにきれい”という表現は古くなるんだろうなと感じます」

美の概念は、国や年代だけでなく、時代によっても変化しつづけるのでしょう。

ウィメンズ=女性的な考え方が重要性を増す

かなり早くからアスレジャーに注目していたというアシックスでは、「ウィメンズ」という考え方を重視しています。ここでいうウィメンとは、単に生物学的な女性を意味するのではなく、女性的な思考タイプのこと。「男性は結果重視で、女性はプロセスも大切にする傾向があります」と、アシックスでデザイナーを務める三ツ井滋之さんは分析します。

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アシックスの三ツ井滋之さん。

目に見える結果だけでなく、見えないところも手を抜かず、過程を大切にするという考え方のものづくりは、海外での評価も高く、アシックスらしい「美」に通じているといいます。

「履いて馴染んだ時に、他社との違いを感じてもらえます。日本人の技が生きた丁寧な商品はグローバルに受け入れられます。一社だけではなく、いくつかの優れた技術をコラボさせることで、日本のすごさをだせるのではと考えています」との三ツ井さんのお話に、平河さんが、「皮膚と接触するものについて我が社でも常に考えています。靴も皮膚に接触するものなので、何か一緒にコラボできれば」と、いきなりコラボオファー。今後に期待です。

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ヘンジの廣田周作さん。

モデレーターを務めた廣田周作さんは、「日本の技術というと、すぐにテクノロジーを発想しがちですが、今後は、日本的ウェルネスとは何かというのが、共通言語になるのでは?」とまとめました。アスレジャーやウェルネスといった中間領域の言葉が浮上することで、一見、関連性のない技術同士がつながって、日本のものづくりの幅が広がりをみせてくれるかもしれません。

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健康的な美「アスレジャービューティー」の進化(深化)も楽しみです。

近藤千尋さん(ポーラ・オルビスホールディングス マルチプルインテリジェンスリサーチセンター キュレーションチームリーダー)
ポーラ化成工業入社後、2015年より研究企画として研究戦略策定やオープンイノベーションを推進。2018年よりポーラ・オルビスホールディングス、マルチプルインテリジェンスリサーチセンターにて化粧品の枠をこえた新価値創出にむけ活動。世界中の技術情報・ニーズを探索するキュレーションチームを率いる。

平河聡さん(ポーラ化成工業 フロンティア研究所 プリンシパルインベスティゲーター)
アンチエイジングケアの化粧品/医薬部外品/機能性食品の数多くの研究開発・製品開発に従事する抗老化のスペシャリスト、医学博士(皮膚科学分野)。近年は、理化学研究所との共同研究にてアンチエイジング研究を主導する他、2019年に日本初販売となる肌トクホ(特定保健用食品)の主研究者。

三ツ井滋之さん(アシックス スポーツ工学研究所マネージャー)
1984年東京造形大学 造形学部 デザイン学科 ビジュアルデザイン専攻卒業後、(株)アシックス入社、シューズ事業部 商品開発センター 海外商品グループ配属。91~93年はASICS TIGER Corporation(USA) 中長期開発チーム チーフデザイナー、95~2017年までグローバル フットウェア統括部 Future Productチーム、デザインチーム、フィールド開発チーム、Innovation Works Labの各マネジャー、18年スポーツ工学研究所 Future Creation Box(新設チーム) マネジャーを経て、現在に至る。

廣田周作さん(ヘンジ ディレクター)
放送局、広告会社勤務をへて、新規事業や、ブランド開発を専業に行うHenge Inc.を2018年8月に設立。英国Londonに拠点を置くイノベーション・リサーチ企業Stylus Media Groupや、米国NYに拠点を置くThe Currentと提携し、様々な企業のブランド開発やイノベーション・プロジェクトに多数参画。著書に『SHARED VISION』(宣伝会議)など。

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MASHING UP

アスレジャービューティー:筋肉と菌を制するものは美も制する
2018年11月29日@TRUNK(HOTEL)

撮影/俵 和彦

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林 ゆり
ブランド研究家。フリーアナウンサー。大学在学中にスカウトされたのをきっかけに、朝の情報番組のキャスターとしてデビュー。その後、関西を中心にテレビ、ラジオ、舞台など幅広く活躍。拠点を東京に移した後、ブランド研究家として執筆活動を始める。アルチザン(芸術家的職人)の技に支えられたブランドに魅せられ、それらが似合う女性になるため自分自身を磨く毎日。職人技のすばらしさを伝えていくために奔走中。ブランドウォッチャー“林ゆり”のB.B.日記

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