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CONFERENCE:MASHING UP vol.2

性の問題というタブーに挑戦する若き起業家/ジーナ・パークさん[インタビュー]

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2018年11月29〜30日、トランクホテルで開催されたビジネスカンファレンスMASHING UP。キーノート・スピーカーのひとりである韓国の起業家のジーナ・パークさんは、女性が買いやすいヴィーガンのコンドームや、 身体に優しい生理用品を製造・販売するEVE Condomという会社を友人たちと経営しています。

この会社では、10代の若者が安全なセックスができるよう、コンドームを普及させる活動も行なっています。若くして起業し、社会を変えるためタブーに挑むパークさんにお話しを伺いました。

起業をしたのは、人生をよりよくするため

—— まず、MASHING UPの感想をお聞かせください。

ジーナ・パーク:想像していたよりもずっと大掛かりでした! 日本だけでなくアジア全体に変革をもたらす、パワフルなイベントだと思います。

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——パークさんのバックグランドについてお聞かせください。企業で働くのではなく、会社を起こそうと思ったきっかけは? そしてソーシャルビジネスを選んだのはなぜですか?

ジーナ・パーク:このビジネスをはじめたのは、22~23歳のころで、失うものは何もありませんでした。企業社会には馴染めないことはわかっていましたし、起業するならば、個人的に問題だと思うことを解決したいと考えたんです。自分や似たような問題意識を抱えている人たちの人生をよりよくしようとしてこの仕事をはじめました。

女性を性の対象ではなく主体として考える

——なぜあえてタブーである性の問題に挑戦したのですか?

ジーナ・パーク:自分にとって、一番本質的で大きな問題だと感じたからです。女性として生まれ育つなかでさまざまな性差別を受けてきましたが、それはいろいろなところに影響しています。自分の周りの女性たちも同じ思いをしてきています。

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——女性がセックスについてオープンに語れないこと、恥の意識があることはどんな問題につながっていると考えますか?

ジーナ・パーク女性をモノとして扱う文化は根強く残っています。それは女性の自己認識にも影響を与え、女性としての振る舞いやあり方を規定してしまう。ビジネスを通してそうした文化を変えていきたいのですが、思ったよりもずっと難しいですね。

インターンシップを通して若者の声を聞く

——10代の若者が避妊具を手に入れやすいよう、さまざまな工夫をされています。彼らへのヒアリングはどうしているのですか?

ジーナ・パーク:親や教師を介するよりも、直接彼らと話すことを大切にしています。また、若者が自分自身の問題について話せるよう、安全な環境を整えたいと思っています。私たちの会社では、高校生や中学生などをインターンとして1~2か月間、受け入れています。そこで彼らにオープンに語ってもらっています。

——古い価値観に縛られがちな大人世代に比べ、若者の間では性についてもっとオープンに語れる雰囲気はありますか?

ジーナ・パーク:残念ながら、ないですね。韓国では10代のセックスというのは完全にタブーなのです。同世代の間でもセックスの話はなかなかできません。

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——でも、パークさんは男性である高校時代の友人たちと会社を立ち上げられたわけですよね?ジーナ・パーク:私はあまり人の言うことを気にしない性格なんです。あと、通っていたのが全寮制の学校で、同級生たちとは何でも話せる間柄でした。平均的な韓国の学校よりは恵まれた環境だったと思います。

避妊から月経まで、性にまつわるウェルネス・ブランドを大きく育てたい

——今後はどんな活動をしていきたいですか? 夢やビジョンをお聞かせください。

ジーナ・パーク:将来的には、EVEをセックス系プロダクトにおける、パタゴニアのようなブランドに育てたいと考えています。現時点のプロジェクトとしては、月経カップ(EVE cup)と生理用下着(EVE P. Panty)をたくさんの女性に使ってもらえるようにしたいと思っています。生理のときは不快なのを我慢するのが当たり前だと考えられているけれど、そうじゃないんだよと伝えたい。 思いっきり活動できるいろいろな選択肢があるんだよと発信していきたいです。

ジーナ・パーク Gina PARK
韓国発の女性に向けたウェルネスサポートを目的としたヘルスケアブランド、EVEの創立者。EVEの信念としてこれまでの商品・サービスとは異なり、ナチュナルでよりオーガニックの商品は多くの人々のセックス、月経、避妊についての考え方を変えると信じています。

撮影/中山実華

ヴィーガン・コンドームで若者のセックスを安全なものに

韓国の「EVEコンドーム」創始者であるジーナ・パークさん。セックスに関するタブー意識に変革を起こすべく、コンドーム産業に、女性向けという新しい選択肢...

https://www.cafeglobe.com/2018/12/mu2_report_eve.html

思い出した、この気持ち。夢を叶える近道は?

自分の可能性を広げてくれるのが語学。社会人でも海外に留学をして学んでみたいものです。そんな気持ちを思い出させてくれたのが、カプラン・インターナショナ...

https://www.cafeglobe.com/2018/12/mu2_report_kaplan.html

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野澤朋代
フォトグラファー、翻訳者、ライター。趣味は散歩と語学学習。

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