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CONFERENCE:MASHING UP vol.2

「出会いがない」けど人生のパートナーと出会うために。見つけるべきは自分のコアバリュー

結婚をすることが「あたりまえ」。そう思われていた時代から、いまでは結婚するしないの選択も結婚相手も自分の意志で決めることが普通になりました。

そんななかで、もし「結婚をする」というカードを選ぶなら。“アタリ”の相手がいいと思うのは不思議な事ではありません。

ただ、多くの女性が口をそろえて、「出会いがない」といいます。どうしたら“アタリ”の相手に出会えるのでしょうか。

図1

恋愛・婚活マッチングアプリ「Pairs(ペアーズ)」を運営するエウレカのCTOを務める金子慎太郎さん、2008年に山田昌弘さんと『「婚活」時代』を出版し婚活ブームの火付け役となった白河桃子さんが、2018年11月29・30日に行われたビジネスカンファレンス「MASHING UP」に登壇し、そのヒントを探りました。モデレーターはマッシュの中村寛子さんです。

女性が活躍すると恋愛が難しくなるの?

「自分にとっての“ハズレ”を知ることから始める、出会い方改革」というテーマで行われたこのセッション。

図2

進行役である中村さんの第一声は、「女性が活躍すると恋愛が難しくなるものでしょうか? 私自身、出会いがない、そもそもどこに行けば良い男性に出会えるのかわからないのですが、他の人もそうなのでしょうか」との質問から。

まさに現場の声。白河さんからは「20代では50%、30代では約40%の人が交際経験なしで、恋人がいる方がマイノリティなんです」と、驚きの数字が提示されました。

図3

若者の多くは、恋愛は面倒だけど結婚はしたいと考えているようで、婚活さえすれば結婚はできるだろうと思っている人もなかにはいるのだとか。

また、養えない、もしくは養う気のない男性が増加しているのも、結婚を選択しない理由のよう。女性が活躍する現代社会においては、 結婚したら仕事を辞め家庭に入る「男性大黒柱型の結婚」ではなく、結婚後も共働きをし夫婦で結婚を経営する「共同経営者型の結婚」を考えることを白河さんは提唱しています。

現代の結婚観には「アルゴリズム」が役に立つ

図4

「Pairs」のアンケート結果によると、「恋人はほしいけど自分の条件に見合うひとでないと嫌だ」と思っている人が多いそう。

しかし、いざ探すとなると、「探し方がわからない」「どんな人が自分に合うのかわからない」「実際に会って話をしてみないと自分に合う相手なのかわからない」といった理由で二の足を踏んでしまうといいます。

そこで「Pairs」が取り組んでいるのは、 自分自身のプロフィール・趣味・価値観・ライフスタイル・サービス内での行動データなどに基づき、おすすめの相手を教えてくれるアルゴリズムの開発。

図5

「簡単にいうと、アルゴリズムとはECサイトで買い物をしたとき、その買ったものの情報から他のおすすめを教えてくれるように、人と人をマッチングに導くものです」。

ただ、金子さんいわく恋愛の場合、モノを購入するECとは違い一方的な好みではマッチングしないため、その点で開発が難しく、まだまだ課題もあるそう。

“ハズレ”は人それぞれ。コアな所で相手探しを

「働く女性のコアバリューはそれぞれ違うから、“ハズレ”と思う相手も人それぞれ」と、白河さん。仕事とプライベートのバランスをどうしたいかという考え方でも変わります。

そして、「幅広い場所へ探しに行くと出会いにくい」と言い切ります。自分と同じコアバリューの人を探してみると、さらに共通の趣味などでつながり意気投合ということもあるそう。それができるのが「Pairs」でもあります。

「もし、せっかく出会ってもハズレだったら?」というみんなが考えるであろう不安が中村さんから質問されると、白河さんは「ビジネスと恋愛は似ています。だから、やりなおせばいいだけ」と即答しました。

図6

日本では、ネットからの出会いに抵抗がある人がまだ少なくない印象ですが、今後、サービスの利用体験を重ね、口コミがさらに広がることで考え方も変化していくだろうとのこと。

アメリカでは、3組に1人がオンラインで知り合って結婚しているそう。数が増えると偏見も減り、よりコアな条件で自分に合ったパートナー探しができる社会になりそうです。

まずは、自分自身が絶対にはずしたくないコアバリューを見つけることが大切ですね。

金子慎太郎さん(エウレカ 取締役CTO)
2010年、東京理科大学理学部を卒業後、組込系企業に入社し品質保証に従事。2011年、カナダ留学。帰国後、東京理科大学の研究室OBとして最適化理論の研究に携わる。2012年、株式会社エウレカに入社。恋愛・婚活マッチングサービス『Pairs』の立ち上げメンバーとして開発に参画。2016年10月、執行役員CTOに就任。2017年10月、取締役CTOに就任。

白河桃子さん(少子化ジャーナリスト、作家、相模女子大学 客員教授)
東京生まれ。慶応義塾大学文学卒業後、住友商事などを経てジャーナリスト、作家に。2008年山田昌弘氏と『「婚活」時代』を上梓、婚活ブームの火付け役に。少子化、働き方改革、女性活躍、ワークライフバランス、ダイバーシティなどをテーマとする。「ワイド! スクランブル」(テレビ朝日)木曜日レギュラー。内閣官房「働き方改革実現会議」有識者議員などを務める。著書に『御社の働き方改革、ここが間違ってます! 残業削減で伸びるすごい会社』(PHP新書)、『「逃げ恥」にみる結婚の経済学』(是枝俊吾氏共著、毎日新聞出版)などがある。

中村寛子さん(マッシュ 代表取締役)
イギリス、スコットランドにて大学を卒業後、グローバルデジタルマーケティングカンファレンス、ad;tech/iMedia Summitを主催するdmg::events Japan株式会社に入社。6年間主にコンテンツプログラムの責任者として従事。2015年にmash-inc.を設立。WELL-BEINGを軸としたサービス展開を手掛けながら、ダイバーシティを推進するビジネスカンファレンス「MASHING UP」をプロデュース。

図7

MASHING UP

自分にとっての“ハズレ”を知ることから始める、出会い方改革

2018年11月29日@TRUNK(HOTEL)

撮影/俵和彦、文/林ゆり

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