2018年11月29日・30日に開催されたビジネスカンファレンス「MASHING UP」。
「多様な生き方 – 年齢に縛られない」をテーマにしたトークセッションに登壇し、来場者の方々と本音トークを繰り広げていたのはモデルの仁香さんです。
今回のイベントの感想や、現代の女性たちに送るメッセージを伺いました。
「固定概念」に悩んでいる女性は多い?
——MASHING UPの感想をお聞かせください。
仁香:トークゲストとして参加し、皆さんと直接お話できる機会があって私自身、とても刺激を受けました。
イベントの最後には会場の方からさまざまな質問が飛び出したのですが、同世代はもちろん、20代後半から30代の方たちも多く、皆さんの熱気を感じました。
MASHING UPのセッションでは、ソーシャルピーアール・パートナーズの若林直子さん、AsMamaの甲田恵子さんともに年齢に縛られない生き方について語り合った。
——来場者の方々と直接話すことで、なにか感じたことはありましたか?
仁香:若い世代の方たちでも、「良妻賢母像」や「一歩下がった女性像」にとらわれ、悩んでいる人がまだまだ多いのだなということを実感しました。
平成も終わりにさしかかった今、年齢や「女性はこうでなければならない」という価値観にとらわれず、もっと自由な、自分らしい生き方を歩んでもいいのではないでしょうか。
とはいえ、じつは私も20代後半から30代は人生を悩みまくったので(笑)、皆さんの気持ちがとてもわかるんです。
理想と現実のギャップに苦しんだ過去
——自分らしい生き方をされている仁香さんも、年齢や世間の価値観で悩んだことがあるのですか?
仁香:はい、28、29歳ごろは「30歳までに結婚しなきゃダメだ!」と自分のなかで思って、ものすごく最初の結婚を焦って。まさに「29歳病」という感じでした。
そして実際に結婚。相手は一流企業に勤める高身長でイケメンのいわゆる「3高」。子どももできた。そのとき私はすべてを手にした気持ちでいたんです。
いま振り返ると、まだまだ自分は若かったのに何をそんなに急いでいたのかなって。当時の私に「もっとその時期を大切にして、楽しんでいいんだよ」って伝えたいくらい。
さらに結婚後は、初めて“仁香”という自分だけじゃなく、良き妻としての生き方を求められ、自分自身も「そうありたい」と思い、理想と現実のギャップに苦しんだように思います。
——ご自身のなかで、どのようなギャップがあったのですか?
仁香:モデルや起業経験もある私は、サラリーマンの夫に一歩下がってついていくタイプの良き妻像とは最初から違っていました。
家庭に入ってからも仕事の幅を広げ、夫と肩を並べる。もしくは夫以上に収入を得ることも、もしかしたら周囲からあまり望まれていなかったのかもしれません。
こう考えてみると、意識を変えないといけないのは女性に限らず、性別関係なく全員なんですよね。
「私のままでいい」と思えるようになるまで
——そこからどのようにして、仁香さんの今の「自分らしく生きる」価値観になったのですか?
仁香:現在の夫(柴田翔平)、16歳年下の彼と出会って驚かされたんです。彼には「女性はこうあるべきだ」という固定観念がなかった。私は私のままでいい。年齢や職業で私を判断せず、シンプルな“仁香”という人間に向き合ってくれた。それは私にとっても、大きく価値観を変えられた部分でした。
年下の彼にとって、経験も年齢も違う私と話していたら、普通ならばプライドが傷つくこともあると思うんです。でも、彼は「男だから」「女だから」という意識をふりかざすことはありません。
また、彼には誰にも負けない豊かな心があります。ですから、「女性」や「妻」といったスタンスではなく、いつもひとりの人間として語り合える心からのパートナーだと思っています。
自分の生き方を縛らない、自分らしい生き方を!
——最後に、女性たちにエールをお願いします。
仁香:女性たちには、心の中まで縛られないで、エイジレスに欲張りに、強く人生を歩んでほしいです。それには、私から3つの提案があります。
1. 姿勢よく歩くこと
日本の女性は控え目さを求められるせいか猫背で、ちょこちょこと小股で歩きがち。胸を張って姿勢よく歩くだけで、いつまでも若々しくいられるはずです。
2. 感度・感受性を上げる
年齢を重ねると、いろんなことに慣れてしまい女性が“オヤジ化”するのはもったいない! 常に、いろいろなものを見て感動する心を大切にしましょう。
3. 周囲に振り回されない
周囲の価値観に流されがちなのも日本の女性の特徴では? 自分が心から“楽しいか楽しくないか”を基準にして、自分の人生をもっと大切に生きていきましょう。
私もこれまでに仕事も家庭もやれるだけのことはやってきましたが、ふと最近、女性の生き方にゴールなんてないのかもしれないとも思うんです。
今はまた、私自身、未来の自分が楽しみになってきています。これからも皆さんと一緒に、ひとりの女性として胸を張って輝いて生きていきたいですね。
仁香さん(モデル)
18歳で小学館「CanCam」専属モデルとしてデビューし、 6年間人気カリスマモデルとして活躍。その後、急激な体重増加によりモデル活動を中止。 3年間に及ぶさまざまなダイエットから見事13キロの減量に成功。 現在、小学5年生の息子を持つ一児の母。 2018年10月フォトグラファーの柴田翔平さんと再婚。ウォーキングアドバイザー・姿勢アドバイザーの資格をもち、女性向け講座を開くなど、活躍の場を広げている。 今では仁香メソッドを取り入れた「スリムメソッドパンプス」を通販にて発売している。
取材・文/斎藤規子、撮影/間部百合
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