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「異分子」上等。組織を変えるのは、こんなリーダー女性たちなのかも

MASHING UP/マッシングアップ vol.2

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リーダーとして第一線で働く女性たちは何を考え、どのように組織の中を生き抜いてきたのでしょうか。3名のロールモデルを招いたトークセッション「女性リーダーの企業内サバイバル論」が先日おこなわれました。

※このセッションは2018年11月29日・30日に開催されたビジネスカンファレンスMASHING UP内で行われました。

「女性リーダー」って言葉、おかしくない?

セッションは、三菱UFJフィナンシャルグループで執行役員を務める南里彩子さんの、タイトルに含まれた「女性リーダー」「サバイバル」という言葉に違和感があるという発言から始まりました。

「女性リーダーというより、管理職女性、リーダー女性と呼ぶべきだと思います。まず肩書きがあって、その先に性別じゃない? それに、自分ではサバイバルと思っていないので、サバイバルという言葉もちょっと」(南里さん)

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三菱UFJフィナンシャルグループの南里彩子さん。

ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス 取締役 人事総務本部長の島田由香さんも、「サバイバルという言葉は好きじゃない。無理に生き残る必要はないなぁと思っています。好きなのは、【survive】よりも【thrive】(繁栄する)。男も女もみんなが楽しみ繁栄していくといい」とうなづきます。

確かに、「女性」という冠がついた時点で、男性が基準、女性は異分子ということになります。モデレーターを務めるハフィントンポストの竹下隆一郎編集長も「主催者の方には申し訳ないけど、来年はタイトルを再考したほうがいいかもね」と提案し、会場を和ませました。

「異分子としての女性」に求められているもの

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日本マイクロソフトの伊藤かつらさん。

「女性リーダー」という言葉に見え隠れするのは、活躍する女性は“異分子”とみなされてきたという背景。ただ、実際にリーダー職である登壇者たちにとっては、「異分子上等!」なのだそうです。

日本マイクロソフトで 執行役員常務を務める伊藤かつらさんは「女性リーダーの役割は、異分子という立場をフルに使って、男性陣が死んでも言えなかったことを“それは違うんじゃない?”って言うこと。それが会社の力になると思っています。わたしは異分子として、圧倒的な改革者でいたい。5~6年前の部署は、直属部下が全員男性のみだったんですが、これは違うと思って、ダイバーシティに力を入れるようにしました」(伊藤さん)

「今、社会で様々な不祥事が起きていますが、それは既存の価値観で生きている人が見過ごしていることがあるせいでは、と。異分子である誰かが“ちょっと違うんじゃないの?”と声を挙げられるような世界なら、何か問題が起きても自浄作用みたいものが効いてくるのではないでしょうか。また、私には子どもが二人いるので、男性と同じにやっていては時間が足りない。そのため夜の飲みニケーションはやめて、お昼に解決するようにするなど、取捨選択も変わってきました」(南里さん)

「本来、すべての人が唯一無二で異分子であると思っています。ただ、現在、役員8人のうち女性は私1人で、だからこそ言えることもあります。役員になったばかりの頃は、自信がなく悩んでいた時期もあったのですが、あるとき息子に“ママはママらしくいればいいじゃん”って言われて。それからは正直に意見を口にし、分からないことは分からないと言うようにもなりました」(島田さん)

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ユニリーバ・ジャパン・ホールディングスの島田由香さん。

管理職のメリット、何ですか?

セッションの途中で、管理職になりたいかなりたくないか、客席に挙手してもらう時間がありました。このセッションを聞きに来るのだから管理職への意欲が高い人ばかりだろうと思いきや、意外にも「なりたくない」という人も数名ほど。これに対して、登壇者が管理職のメリットを語ってくれました。

人の成長を実感できること。久しぶりに会ったら部下がすごく成長して激変していたり、というのを見たりすると、本当に管理職冥利につきますし、モチベーションアップにも繋がります。その経験を皆さんにもぜひしてもらいたい」(南里さん)

「会社のなかでの管理職の意味は、より大きなことが自分の判断でできること。役職が上がれば上がるほど、お伺いを立てる人が減り、夢を叶えやすくなります」(島田さん)

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最後に伊藤さんが発した「人にチャンスを差し上げられます。なにより、会社の人とお金を使って博打を打てるんですよ!サラリーマンの醍醐味!」

という言葉に会場が湧き、セッションは終了しました。

コンフリクトを恐れずに異を唱えること、企業における自分の役割を熟知し活かしていること、そしてなにより、リーダーであることを楽しみ、社会還元していること。そんなリーダーたちの言葉ひとつひとつに、ヒントをもらえたセッションでした。

伊藤かつらさん(日本マイクロソフト 執行役員 常務 デジタルトランスフォーメーション事業本部長)
日本アイ・ビー・エム、アドビシステムズ等外資系ソフトウェア企業で、フィールドエンジニア、プロダクトマーケティング、ビジネスマネージメントなど様々な経験を積む。 2011年日本マイクロソフト株式会社入社。エンタープライズマーケティングを統括。その後、ディベロッパー エバンジェリズム統括本部に異動、2013年執行役員。クラウド、AI、ホロレンズといった新規テクノロジーを軸に、テクニカルエバンジェリズムを担当。2017年より現職。クラウドとAIによるデジタルトランスフォーメーションをお手伝いする法人向け技術チームを統括。

島田由香さん(ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス 取締役 人事総務本部長)
慶応義塾大学卒業後、株式会社パソナを経て、2002年米国ニューヨーク州コロンビア大学大学院卒業。組織心理学修士号取得。 その後、日本GE(ゼネラル・エレクトリック)にて人事マネジャーを経験。2008年ユニリーバ入社後、 R&D、マーケティング、営業部門のHRビジネスパートナー、リーダーシップ開発マネジャー、HRダイレクターを経て、2013年取締役人事本部長就任。2014年4月より現職。米国NLP協会マスタープラクティショナー、マインドフルネスNLP®トレーナー。日本の人事部HRアワード2016 個人の部・最優秀賞受賞。

南里彩子さん(三菱UFJフィナンシャルグループ 執行役員 コーポレート・コミュニケーション部長)
1992年、総合職として入行。法人営業などを担当し、1998年、支社長代理に。2005年には、社内で立ち上がった女性活躍推進ワーキンググループのメンバーとしても活動し、2006年に人事部女性活躍推進室に異動。以降、広報部行内広報グループ次長、成城支社長などを経て、2017年よりコーポレート・コミュニケーション部長、働き方改革リーダー。2018年6月に執行役員に就任。家族は夫、娘2人。

竹下隆一郎さん(ザ・ハフィントン・ポスト・ジャパン ハフポスト編集長)
ハフポスト日本版 編集長。2002年朝日新聞社入社。経済部記者や新規事業開発を担う「メディアラボ員」を経て、2014年~スタンフォード大学客員研究員。2016年5月から現職。「会話が生まれる」メディアをめざす。 2017年、創刊5年目で初の黒字化。2018年に月間約2200UU達成。日本社会の時間の使い方を問い直す「 #アタラシイ時間」や、1時間のネット生番組「NewsX」の一部として「ハフトーク」を開始。「書き言葉」での情報発信に加え、動画配信やイベントを通した「生の会話」という情報の伝え方にチャレンジ。

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MASHING UP

女性リーダーの企業内サバイバル論
2018年11月30日

撮影/酒 航太

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力武亜矢

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