組織の中であまりにもできすぎる人は、抹消されがちです。そこまでいかないにしても、自分の中で湧いた良いアイデアを自分で潰してしまいそうになること、往往にしてあるものです。
北野唯我著『天才を殺す凡人』 は、公開またたく間に30万PVを超えた大人気ブログ「凡人が、天才を殺すことがある理由。」を書籍化したものです。
著者は、就職氷河期に博報堂に入社し、経営企画局や経理財務局に勤務。その後、ボストンコンサルティンググループを経てワンキャリアに参画、現在は最高戦略責任者に従事しています。
この世界は天才と秀才と凡人でできていて、三者は殺し合うこともありうる。そして、3人のプレーヤーは別々の人物ではなく、自分自身の中にもいる3人なのだと本著には投げかけられています。
天才、秀才、凡人。それぞれの特徴は
天才は独創的な考えや着眼点を持つ人物で、人々が思いつかないプロセスで物事を進められる人です。秀才は論理的に物事を考え、システムや数字、秩序を大切にする人。凡人は感情やその場の空気を敏感に読み、相手の反応を予測しながら動ける人です。
天才は秀才に興味がなく、凡人には理解して欲しいと思っている。秀才は天才に妬みと憧れを抱きつつ、凡人を見下している。そして、凡人は秀才のことを天才だと勘違いし、天才のことは理解できないから排斥しようとしてしまいます。
この三者は、軸としていることが根本的に違うため、コミュニケーションが断然しがちなのです。
自分の才能と、マッチする武器は?
どんな才能を持つ人でも、それを表現する武器がなければ、世の中に伝えることはできないものです。
創造性と相性がいいのは、アートや起業、文学や音楽など。再現性と相性がいいのは、組織やルール、数字や法律など。共感性と相性がいいのは、言葉やマーケティング、SNSなど。
武器を理解していれば、場面に応じてどの武器を使えばいいか選ぶことができます。
才能と武器をうまくマッチングさせて、自分の中の天才を殺すことなく、うまく世に生かしていきたいものです。
天才を殺す凡人
著者:北野唯我
発行:日本経済新聞出版社
定価:1,500円(税別)

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