年を重ねて行くと、当然のことながら同じ分だけ親も老いていきます。その変化に、時として戸惑いを感じることも。どのような心構えで老いていく親と接していけば良いのでしょうか。
平松類・つだゆみ著『老いた親との上手な付き合い方』 は、漫画方式でお年寄りへの対応について書かれています。平松類氏は、医師であり医学博士です。高齢者の受診が多い眼科医として勤務してきたことから、のべ10万人以上の高齢者と接してきた経験を持っています。
シニア世代の新しい生き方を提唱する「新老人の会」の会員でもあり、高齢者の症状や悩みに精通しています。専門知識がなくてもわかる歯切れのいい解説が好評で、テレビやラジオなどの多くのメディアにも出演しています。
老いた親が変わってしまうワケ
老いた親が変わってしまう理由は、認知症や性格の問題だけではなく、老化による体の変化によるものもあるのだといいます。
本著は、7人の高齢者が集まって暮らすシェアハウスが舞台、ひょんなことから彼らの世話をすることになった姫子という女性が主人公です。
そして、姫子は7人の高齢者たちの実の娘や孫ではありません。なぜか人と会話ができるルイという犬が、高齢者の扱いについて姫子にアドバイスする形式でストーリーは進んでいきます。
知らなかった! 高齢者に起こる身体的な変化
たとえば、すでに味付けしている料理にドボドボと醤油やソースをかけている高齢者、たまに見かけます。
それは、若いころと比べると塩味を感じにくい味覚になっているから。代わりに、旨みは塩分の2倍感じられるため、出汁を強くとるだけでも塩分の取りすぎを防ぐことができるでしょう。
また、耳が遠くて何回も聞き返している高齢者の様子を目にすることもあります。
じつは、すべての音声が聞こえにくくなっているのではなく、年をとると高い音声、特に女性の声が聞こえにくいのだといいます。高齢者を相手に話すときは、声を低くしてゆっくり話すだけでも、違って聞こえるはずです。
誰にでも訪れる老い。正しく理解し、対応していきたいものです。
マンガでわかる! 老いた親との上手な付き合い方
著者:平松類・つだゆみ
発行:SBクリエイティブ
定価:1,000円(税別)

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