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ペットボトルは環境によくない、はウソ?/リサイクル最新事情

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Image via Shutterstock

なんとなく、「ペットボトルは環境によくない」というイメージを持っている方も多いのではないでしょうか?

でも実は、そうとも言えないようです。

サントリーホールディングスは、「F to Pダイレクトリサイクル技術」を使ったペットボトル再生システム「F to P製造ライン」を来春にも増設することを発表。

この機会に、ペットボトルリサイクルの最新技術と、これを取り巻く課題について聞いてきました。

CO2排出量も削減する最新技術

「F to Pダイレクトリサイクル技術」とは、資源ゴミとして回収したペットボトルから、再生ペットボトルをつくる「ボトル to ボトル」システムをさらに発展・効率化させたものです。2018年夏より、茨城県笠間市の「東日本F to Pファクトリー」にて始動しました。

FtoPとは、「Flake to Preform」を略したもので、回収したペットボトルを「粉砕&フレーク状(=Flake)」にしたものから、直接プリフォーム(=Preform)化します。プリフォームとは、ペットボトルになる前段階の中間製品のこと。つまり、原料をプリフォーム化するまでの工程を、大幅に簡略化したのです。

製造工程をワンストップ化することで、コストカットのみならず、CO2排出量を25%も削減することに成功しました。

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製造ラインで次々に生み出される、ペットボトルの原型・プリフォーム。

ペットボトルは、その100%を有効利用できる「貴重な資源」

実はあまり知られていませんが、ペットボトルは何度でも、100%リサイクル使用できる再生可能資源です。その有用性を唱え続け、ペットボトルのリサイクル技術を牽引してきたのが、「F to P製造ライン」を構築した協栄産業です。

「1985年、我々は『分ければ資源、混ぜればゴミ』という企業理念を掲げました。プラスチックリサイクルを通じ、枯渇していく天然資源の利用抑制とCO2排出量の削減を提唱し、清涼飲料水メーカーへも、ペットボトル資源の有効活用について働きかけてきました」(協栄産業代表取締役社長 古澤栄一氏)

中でもいち早く、その理念に賛同したのがサントリーホールディングスだったそうです。

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「東日本F to Pファクトリー」では、1日350〜400万本の回収ペットボトルが集積される。

日本のリサイクル率はかなり優秀。でも、もっともっと可能です

サントリーホールディングスのリサイクルペットボトル生産量は年々増加し、2018年度は、約6万トン(見込み)で、2020年度には約8万トンを目指しているそう。

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回収ペットボトルを100%活用した、FtoPプリフォームを使った製品。

会見では、今後の目標を次のように話しました。

「国内でペットボトルが再資源化されている比率は85%となっており、欧州の41.8%、米国の20.1%と比べるとかなり優秀といえます。しかし、現状では、ペットボトルは、シートやフィルム、食品トレイにリサイクルされる比重が高くなっています。

弊社は2025年までに、全ペットボトルの重量に対し、半数以上を再生ペット素材にしたいと考えています。そのためには、“ボトル to ボトル”のシステムは必要不可欠。持続可能な地球環境を次世代に引き継ぐべく、業界の先頭に立って再生ペットの使用に取り組んでまいります」(サントリーMONOZUKURIエキスパート 包材部チーフスペシャリスト 高田 宗彦氏)

「ボトル to ボトル」の鍵は、自販機ヨコのゴミ箱!?

ペットボトルの再生活用には、「原材料の安定調達」や「ペットボトルの回収システムの見直し」など、解決すべき課題がいくつかありますが、中でも重要なのは、「回収ペットボトルの品質向上」です。

「原料となるペットボトルのほとんどが、家庭ゴミや自動販売機の横に設置されているゴミ箱、コンビニなどの事業所から回収されます。質のいいペットボトルの収集には、『資源ゴミの正しい分別』が必須です。家庭内ではゴミの分別が浸透しつつありますが、自動販売機の横に設置されているゴミ箱には、飲み残しのペットボトルや可燃ゴミなどが混入しており、問題が山積みです。消費者の皆さまにお願いしたいのは、外出先では必ず、飲みきってからペットボトルを廃棄してほしいということですね」とは、協栄産業の古澤社長の談。

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協栄産業代表取締役社長 古澤栄一氏。

分ければ資源になり、混ぜればゴミにしかならないペットボトル。家庭内ではもちろん、公共の場においても、「ペットボトルは再生可能資源」だと意識できるか否かが、ペットボトルの再生と環境保全の一助につながるのではないでしょうか。

サントリーホールディングス

取材・文/石上 直美

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