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「ロールモデル」は本当に必要? 新時代のキャリアの築き方

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キャリアを考えるときによく挙げられるのが「ロールモデルがいない」というお悩み。でも、私たちのキャリア形成において「ロールモデル」の存在って、どこまで重要なものなのでしょう? ロールモデルがいないと、キャリアは発展しないのでしょうか?

そんな疑問への糸口を探るべく、開催されたのがトークイベント「DESIGN YOUR ROLE MODEL〜多様な働き方100人100通り〜」「はたらいて、笑おう。」をスローガンに掲げ、テンプスタッフandodaなど幅広い人材サービスを提供するパーソルグループとMASHING UPがタッグを組み、企画が実現しました。

ユニークな働き方を実践している4名をスピーカーに迎え、現在の働き方を手に入れるまでの道のりや思考のヒントを伺います。モデレーターはMASHING UPコンテンツディレクターの中村寛子が務めました。

自分の変化によって、ロールモデルは変わっていく

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働き方改革の推進や副業解禁の流れのなかで、働き方は会社が決めるものから、自分で作りあげるものへと変わりつつあります。一方、多様な働き方が認められ、自由度が高まっている今だからこそ、「こんなふうに働きたいというロールモデルが見つからない」という戸惑いを感じている人も増えているかもしれません。

パーソルホールディングスの友澤大輔さんは、「ロールモデルがいること自体が負け組」とバッサリ!

「ロールモデルが欲しいっていうのは、働き方を誰かにゆだねていることなんじゃないか、と。それは自分でつくるべきですよね。無理にロールモデルを見つけようとしても、かえって見失っちゃう。常に自分がやりたいことを発信し、人に話をしていくのがいいと思う

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パーソルホールディングスの友澤大輔さん。

メルカリで執行役員CIOを務める長谷川秀樹さんは、14年間勤めたコンサルティング会社時代とそれ以降では、ロールモデルの捉え方がまったく変わった、と語ります。

「アクセンチュアにいた頃は、この人かっこええな、こんなコンサルタントになりたいな、と思う先輩がいました。20代の頃は、給料がよくて、海外に行けて、専門スキルが磨ける仕事がしたかった。そして、所謂エリートビジネスマンのような生活に憧れていた。でも、それが達成されてくるとだんだんアホらしくなってくるんです。30代以降は、世のためになる仕事が幸せだと思うようになる。それで、東急ハンズへ転職したんです。そこでは中途入社の僕に全権委任して、うまくフォローしてくれる社長、専務がいて。社外にもマーケティングの仲間ができて、社外の方にはすごく影響を受けましたね」

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メルカリの長谷川秀樹さん。

全部が理想のロールモデルなんて、存在しないかも

「誰かのロールモデルになりたいですか?」という問いには、全員がNOの答え。

専業主夫のパートナーを持つ講談社の助宗佑美さんは、妻が会社員で夫が専業主夫というスタイルを「ロールモデル」として扱われることに、違和感を感じているそう。

ウチはこういうスタイル、というだけであって、夫が専業主夫だからすごいと憧れる社会ではいけないんじゃないかな、と思います。大事なのは、それぞれがどういうふうに生きたいか。会社のなかでも『ママであり、妻であり、自分であり、キャリアも形成して編集長になった』という扱いをされるのは非常によくないと思っていて、すごく気をつけています」

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講談社の助宗佑美さん。

一方、eiicon companyの中村亜由子さんは、キャリアの築き方に不安を感じている人がいるなら、経験をシェアしたいと話します。

「最近、出産を迷っているとか、結婚したあとのキャリアが不安という相談をたびたび受けます。『こういうのもありなんだ!』と思ってもらえるなら、ぜひ話をしたいですね。たとえば私はコアタイムを7時から16時にずらして働いているんですけれど、そういう具体的な方法も何かのヒントになるかもしれない」

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eiicon companyの中村亜由子さん。

「辞めたくなる前の転職活動」で自信をつける?

あちこちに寄り道もしながら、セッションは白熱! いくつもの会社を渡り歩き、モデレータの中村寛子から「ジョブホッパー代表です」と紹介された友澤さんは、即座に「ジョブホッパーじゃないから!(笑)」と否定しながらも、驚きの習慣を披露。なんと年に一度は、職務経歴書を書き、転職エージェントと面談をしているんだとか。

「職務経歴書って、自分の仕事を構造化して、言語化するもの。それをもとにエージェントと話をして、自分の市場価値を聞くんです。自分の棚卸しになりますよ」

長谷川さんも積極的な転職活動に大賛成のようす。

「会社に勤め続けることを前提すると、上司に対しても逆らえないですよね。つらいことがあっても、愚痴を言うほかなくなっちゃう。市場価値があるんだという自信がつけば、つらい場面でもポジティブになれるし、本当につらければ辞められるから」

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「辞めたいと思ったことはない」という助宗さんも、社外を含め、さまざまな人に会うことは意識的に実践しているそう。

会社でもプライベートでも誘われたらなんでも行きます。『クソつまんないなー』ってときもあるけれど(笑)、その感情を味わうことが重要。おもしろい人、尊敬する人だけと付き合ってると、何がつまらなくて、自分にとっていらないものは何かってわからなくなっちゃうので」

あっけらかんとした友澤さん、長谷川さん、助宗さんの言葉に、目を見開いたのは中村さん。

「みなさんのお話を聞いていて、私はまだまだ型にハマってるなーと思いました。でも、なくすものがないから、『この人とつながりたい!』と思ったら、誰にでも直接メッセージを送る、みたいなことには慣れてるかも。実は長谷川さんがハンズラボの社長をされていたときにも、私、メッセージを送ってます(笑)」

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ロールモデルは、自分でデザインしていこう

4名のスピーカーに共通するのは、自分の気持ちや思いを発信し、さまざまな人との出会いからヒントを得て、キャリアを構築してきたこと。

ロールモデルは1人に絞る必要もないし、また無理に見つけようと焦ることもない。たくさんの出会いから、自分に合う働き方をデザインしていくことが、これからのロールモデルのスタンダードになっていくのかもしれません。

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友澤大輔さん(パーソルホールディングス CDO兼グループデジタル変革推進本部 本部長)
1994年にベネッセコーポレーションに入社。その後、ニフティ、リクルート、楽天などを経て、2012年にヤフーに入社。マーケティングイノベーション室を新設。18年10月にパーソルホールディングスへ転じ、19年4月より現職。

助宗佑美さん(講談社 Palcy編集チーム 編集長)
2006年、株式会社講談社に入社。20名以上の漫画家を担当し、数々のヒット作を世に送り出してきた編集者。主な担当作品に『東京タラレバ娘』『海月姫』(ともに東村アキコ作)、『カカフカカ』(石田拓実作)など。現在は、講談社の女性向け漫画アプリ「Palcy」の編集長を務める。

中村亜由子さん(eiicon company 代表/founder・ lotsful共同代表)
2008年、株式会社インテリジェンス(現・パーソルキャリア株式会社)に入社。以来、doda編集部、人材紹介事業部法人営業など、人事・転職領域に携わる。15年、「eiicon」事業を社内起業。6000社を超えるさまざまな企業が登録する、日本最大級の企業検索・マッチングプラットフォームに育てる。19年副業マッチングサービス「lotsful」事業の立ち上げで2回目となる社内起業をした。

長谷川秀樹さん(メルカリ 執行役員CIO)
1994年、アクセンチュア株式会社に入社。国内外の小売業の業務改革、コスト削減、マーケティング支援に従事。2008年より株式会社東急ハンズにて、情報システム部門、物流部門、通販事業、オムニチャンネル推進の責任者として改革を実施。13年にハンズラボ株式会社を立ち上げ、代表取締役社長に。18年より現職。

パーソルホールディングス

取材・文/浦上藍子、撮影/キム・アルム

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