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脱ペットボトルはプラゴミ問題の解決にならない? 私たちが知っておくべき「プラゴミの事実」-事業ゴミ編-

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昨今、新聞やネットをにぎわす「プラスチックゴミ」問題。企業や教育機関が脱ペットボトルや脱ストローをうたい、マイボトル持参運動を推進している、というニュースをよく目にします。世界的に注目されているこのプラスチック問題は、私たちが身近なプラスチックゴミを減らせば解決するのでしょうか?

家庭以外で出るプラゴミは、どこへ行く?

まずはプラスチックゴミの実態を見てみましょう。2017年に排出された日本のプラスチックゴミの総排出量は903万トン。そのうち、一般家庭から出た「一般ゴミ」は全体の418万トン(46%)。それ以外のゴミは「事業ゴミ(産廃系プラスチック)」と呼ばれます。実は、この事業ゴミには、私たちが通うオフィスや学校、商業施設や駅などで出るゴミも含まれているのです(※)。

※ 一般社団法人プラスチック循環利用協会 18年12月発行レポート、PETボトルリサイクル推進協議会 2018年年次報告書参照。

ご存知のように、家庭から出る一般ゴミは各自治体が回収・処理を行うのに対し、事業ゴミは回収業者やリサイクル業者が、回収・処理を担っています。事業ゴミの中でも、工場などの生産活動から出るゴミは、種類が限定されているため処理工程が少なく、リサイクルが進んでいる一方、私たちに身近なオフィスやショッピングセンターなどから出る事業ゴミは、量も多く種類も豊富であるため、煩雑な処理を必要とします。そして、それらの事業ゴミをどのように処理するかは、各業者に委ねられているのが現状です。

実は、業者の中には、回収した事業ゴミを分別コストの安いアジアの国々にそのまま輸出し、処理を頼っているところもあります。環境省によると日本は、アジア諸国になんと年間約150万トンのプラスチックゴミを輸出しているのです。

アジア諸国もプラゴミの受け入れに“NO”

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中国をはじめとするアジア諸国が、続々と「ゴミ受け入れ拒否」を表明している。

しかし、輸出されるプラスチックゴミの中には、多様なゴミが混じり合っていて分別が難しかったり、リサイクルできないほど汚れが付着したりしているものも。そうしたゴミの一部は輸出先で処理されないまま放置され、「海洋プラスチックゴミ問題」や「マイクロプラスチック問題」など、さまざまな問題を生み出しています。

2017年12月、ついに、世界一のプラゴミ輸入大国であった中国がプラスチックゴミの輸入を規制しました。続いて2018年6月にはタイが電子廃棄物や廃プラスチックの輸入制限を強化し、さらに2019年5月には、マレーシアが先進国からのプラスチックゴミの輸入を実質禁止すると発表。これらの動きを受け、日本では、急増する事業ゴミの処分を環境省が自治体に要請する事態にもなりました

捨てられた「その先」に、目を向けよう

学校や図書館、駅、ショッピングセンター、遊園地に映画館……。私たちの身近な場所で、日々生み出されるプラスチックゴミ。回収されたゴミがどのように有効利用・処理されているかという点にそれぞれの事業者がきちんと目を向け、適切な処理やリサイクルを行う業者を選択する必要があります。私たちも、家の外で捨てたプラスチックゴミが、その後どのように処理されているかに関心を持つことが必要かもしれません。

プラスチックゴミの問題は、私たちの生活に密接に関わる問題であり、世界共通の問題でもあります。持続可能な地球環境をずっと残していけるかどうかは、私たちの次なる一歩にかかっています。

文/土田ゆかり 構成/MASHING UP編集部 Image via Shutterstock

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