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CONFERENCE:MASHING UP vol.3

小さな違和感を大事にしていきたい/現役大学生が見たMASHING UP[後編]

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2019年11月、2日間のビジネスカンファレンス「MASHING UP vol.3」に参加したお茶の水女子大学の大学生たち。約1か月後に行われた事後座談会では、気付きや感想を6名が自由にシェアし合いました。ファシリテーターはMASHING UPコンテンツディレクターの中村寛子が務めます。

前編はこちら。

フェムテックのセッションで受けた衝撃

Sさん:私はフェムテックについてのセッション(あなたの知らないフェムテック / フェムケアの世界)が面白かったです。お茶の水女子大学ではジェンダーや女性管理職問題の研究が盛んですが、フェムテックを知ったのは初めて。これまで女性の生理や性について改めて考えたことがなかったし、そういう市場があることも知らなかったんです。

それを、登壇者の方がすごく明るく!(笑)話されていて。逆に、なんで自分たちは今まで“隠さないといけない”と思ってきたんだろう?と、疑問というかすごい衝撃を受けました。

中村:実はMASHING UPの第1回目から、性に関するセッションはマストで入れたいと思っていたんです。女性の活躍が注目されるのは本当に有り難いことで、私も恩恵を受けているのですが、とはいえ女性の心身には色々な影響が出ていて。“女性活躍推進”とは言うけれど、“女性のヘルス”は誰も見ない。その溝が埋まっていかないなとずっと感じていたので、そこを見てもらえたのはとても有り難いです。

大学生から見た「MASHING UP、もっとこうしてほしい!」は?

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「もっと近い世代の意見も聞きたい!」という意見も。※写真はイメージ

中村:MASHING UPに大学生をご招待するのは、今回が初めてだったんです。学生の皆さんから見てMASHING UPのダメなところを教えていただけませんか? これはないな(笑)、とか。

YIさん:同時に複数のセッションが行われているので、ちょっと自分には合わないなとか、違うなと思ったら他のセッションに行けるのはよかったと思います。ただ、他のセッションも気になるのに、部屋を抜けるのがちょっと……心苦しくて(笑)。

中村:なるほど、それ大事ですね!

YIさん:あと性に関するセッションで、行為のすごく具体的な話までいくと、それはあんまり聞きたくなかったな……と。

Sさん:高校生・大学生の視点から考えるとしたら、「『女性活躍』はキモチワルイ?」に登壇された石井リナさんのような、近い世代の意見ももっと聞きたいなと思いました。セッションでは石井さんだけが「ほとんど女性差別を感じたことがない」と言っていて。私を含め今の20代前後は、そういう感覚の人も多い気がします。SNSを見ていても、最近は男性でも育児に積極的だったり、女性の身体に理解がある人が増えていますよね。

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MASHING UPコンテンツディレクターの中村寛子。

小さな違和感、女性活躍へのモヤモヤ。私たちが変えていけること

YIさん:私も「『女性活躍』はキモチワルイ?」と、「朱に交わるな、カラフルであれ」がすごくよくて、質問もさせていただきました。セッションを聞いて感じたのは、自分のなかの違和感とか、ちょっと変だなと思ったことを大事にしていこうと。小さな違和感を無視しないで行動していくのは、楽しそうだなって思えたんです。

Sさん:私も、「なぜ女性管理職が少ないのか」という話を聞いたとき、モヤモヤがスッキリした感じがありました。女性の管理職が増えるべきだと理解はしているけれど、自分にはそこまでの気持ちがなくて……一個人としての気持ちと社会全体として目指すべき方向が、なんとなく一致しなかったんですけど。

でも上野千鶴子さんが、「今の管理職の在り方が間違っている。今のままだと、管理職になると誰よりも長時間、働かなきゃいけない。でも、実際はそうあるべきではない」と仰るのを聞いて。そういう管理職の在り方も含めて、自分たちが変えていける部分なんだなと。

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佐々木泰子理事・副学長も座談会に参加。学生たちの豊かな学びに感心した様子。

中村:素晴らしい……。皆さん、今日は参加していただいてありがとうございました!ぜひこれからも、MASHING UPを応援してください。

お茶大生のまっすぐな意見と鋭い指摘に、MASHING UP編集部員も感動の連続だった座談会。この日の気付きが、MASHING UPにさらなるパワーをもたらしてくれそうです。

撮影/柳原久子(1,3,4枚目) Image via Shutterstock

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田邉愛理
ライター。学習院大学卒業後、センチュリーミュージアム学芸員、美術展音声ガイドの制作を経て独立。40代を迎えてヘルスケアとソーシャルグッドの重要性に目覚め、ライフスタイル、アート、SDGsの取り組みなど幅広いジャンルでインタビュー記事や書籍の紹介などを手がける。

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