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マザーハウスが提案する「SOCIAL VINTAGE」とは。培ったモノへの愛着をつなぐ

「いいモノ」であるだけでなく、それらを入手することで社会に少し貢献できたり、わたしたちをちょっとエンパワーしてくれたりする。そんなすてきなアイテムを紹介しするコーナー「mu_lifestyle」

今回は、「マザーハウス」が展開する、バッグを長く使えるようにサポートするサービスと、循環素材から生まれた新バッグシリーズ。

大切なモノを長く使えるようにする仕組みづくり

途上国から世界に通用するブランドをつくることを理念とする「マザーハウス」が、新しいサービスとシリーズバッグを発表した。どちらも根底にあるのは、商品を長く使ってもらいたい、という想い。

「回収」が加わり、三本柱に

新サービスとしてはじまったのは、商品のケア・修理・回収を行う「SOCIAL VINTAGE」

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「店頭でレジを打ったらおしまい、ではなく、販売したあと、お客さまが商品をどうしたら長く使えるかを考えるのも、作り手の仕事だと考えてきました」(マザーハウス代表兼デザイナー・山口絵理子氏)

そこで同ブランドでは、従来、バッグをきれいに使い続けるため、スタッフの手による店頭ケアと、自宅でのケア用品の販売・ケア方法を紹介する動画を展開するとともに、経年劣化で発生するほつれや破れの修理なども受けつけていた。

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この、ケア・修理に、新たに「回収」が加わり、SOCIAL VINTAGEが完成。

時間が経つにつれ持ち物が増え、クローゼット内にバッグの置き場がなくなってしまうこともあるし、ケアをしながら大切に使ってきたバッグであっても、モノである以上、役割を終えてしまうこともある。とはいえ、愛情を持って接してきたアイテムだからこそ、捨てるのはしのびない……ブランドのファンからのこんな声を耳にし、山口氏が思いついたのが、バッグを回収する、というソリューション。バッグを回収、解体し、組み替えて再利用することで、素材は蘇り、モノに対する愛着は次へとバトンタッチされていくのでは、と考えたのだ。

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バッグの回収に協力すると、「ソーシャルポイントカード」に通常のショッピングに使えるポイント1,500円分を還元。さらに別途1,000円分が途上国の公衆衛生対策へ寄付される。

ユーズドバッグがまったく新しい姿に変わる

回収バッグを解体し、生み出されたのが、新シリーズ「RINNE」。これまで単色が多かったマザーハウスのデザインにはめずらしく、バイカラーなのが特徴だ。

「バッグを解体してうまれた素材なので、どうしても端切れが多くなります。この端切れであることがアイデンティティとなるようなデザインにしたかったんです」(山口氏)

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回収バッグや、ブランドが保存していたデッドストック素材などから生まれた「RINNE」。使用されていたときの状況により、もとは同じ色のレザーであっても風合いが変わることもあり、仕上がりが、1点1点、すべて異なるのも魅力。左から、2ウェイ ミニ ショルダー27,500円、ミニ ウォレット11,000円、キーケース7,700円(すべて税込)。

こうして、ビンテージムード漂う、レトロなかわいさがある仕上がりに。しかし、バッグの完成に至るには、乗り越えるべき壁も多かった。

「回収したバッグの解体が、とにかく大変でした。バッグは耐久性を持たせるために芯が入っているので、それを外すのに力が要りますし、どこを切っていいのかなどを職人さんと共有していかねばならないので、作業の効率化も難しい。スクラッチが多い素材は使うのかどうか、といった許容範囲のすり合わせもしなければなりませんし。正直、まっさらな素材から作るほうが簡単、かつコストもかかりません」(山口氏)

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左から、ゴムを外すと2つの小銭入れが大きく広がるミニ ウォレット11,000円、ネジそのものに鍵を取りつける仕組みでコンパクトに仕上がったキーケース7,700円、本の厚みに合わせてカバーの背表紙幅が調整できるブックカバー7,700円(Sサイズ)(すべて税込)。

リメイクの制作においてタッグを組んだ修理工房「鬼燈屋」の佐藤輝男氏も、「新しい、まったく違う世界ですね。素材から同じものではなく、違うモデルをつくるという点にびっくり仰天」と驚きを隠せなかったそうだ。のしかかる多くの問題点を突破したRINNEは、真のリメイクであり、サスティナブルなアイテムといえる。

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豊富なカラー展開。左上から時計回りに、2ウェイ ミニ ショルダー27,500円、ミニショルダー27,500円、フラップ ショルダー29,700円、モバイルケース8,800円(すべて税込)。

「今回は新型コロナウイルスの影響もあり、国内でリメイク作業を行いましたが、今後はバッグの自社工場があるバングラデシュに回収バッグを戻し、生まれた場所で生まれ変わらせる、なんてこともしてみたいと思っています」(山口氏)

バッグが、生まれ、愛され、役目を全うしてなお、新たな息吹が吹き込まれていく。バッグという生命が、マザーハウスにおいて輪廻転生を繰り返す様子に注目したい。

マザーハウス, RINNE

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多田亜矢子
編集&ライター。2006年、マガジンハウスに入社。雑誌『Hanako』『GINZA』編集部に勤務し、ビューティ、ファッション、グルメなどを担当。現在はフリーランスとして「Hanako.tokyo」や「FUDGE.jp」などで活動中。

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