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自分の弱さを認めることが、本当の強さにつながる/元バレーボール日本代表・大山加奈さん

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26歳という若さで惜しまれながらも17年の選手生活にピリオドを打ち、現在はバレーボールの普及と後進の指導に力を注ぐ元バレーボール日本代表・大山加奈さん。現役を退いてから10年が経ち、「悔いはないと言って引退しましたが、実はつらくて逃げたかった。本当のことをようやく話せるようになった」と打ち明けてくれました。

弱い自分と向き合った現役時代の苦悩、そしてバレーボールを通じて得た学びや気づきとは。フィールドは違えど、さまざまな仕事や活動に従事する女性たちにとって、大山さんの言葉はエールのように胸に響きます。

大山 加奈さん
小学2年生からバレーボールを始め、小中高すべての年代で全国制覇を経験。高校卒業後、東レ・アローズ女子バレーボール部に入部。高校在学中の2001年に日本代表に初選出され、オリンピック・世界選手権・ワールドカップと三大大会すべての試合に出場。力強いスパイクを武器に日本を代表するプレーヤーとして活躍した。2010年に現役を引退し、講演活動やバレーボール教室、解説、メディア出演などで活躍しながら、バレーボール界の発展に力を注ぐ。オフィシャルブログ

体が弱くて内気な性格。友だちが欲しくて始めたバレーボール

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大山さんがバレーボールを始めたのは小学2年生のとき。当時から群を抜いて身長が高かった大山さんの存在は上級生の目にとまり、クラブの先輩が声をかけてくれたことが入部のきっかけとなりました。

しかし意外にも、バレーボールを始めたのは「友だちが欲しかった」という理由から。大山さんは引っ込み思案でいつも家に閉じこもりがち。喘息があって体も弱く、スポーツも苦手。友だちができず、遊び相手はひとつ年下の妹さんだけだったと話します。

「年間40~50日も学校を休むほど体が弱くて、いろんなことに前向きになれずにいたんです。バレーボールを始めてからはコンプレックスだった身長も武器になり、友だちもたくさんできました。バレーボールに出会っていなかったら、今の人生はなかったでしょうね。気持ちが強くなったからか、持病の喘息も克服しました」

小中高とキャプテンを務め、すべての年代で全国制覇を経験。17歳のときに高校生ながら全日本代表に選ばれ、2003年のワールドカップでは同い年の栗原恵選手と「19歳コンビ」として活躍。見事アテネオリンピックの出場権を手にしました。

体も弱く、スポーツも苦手。友だちが欲しくて始めたバレーボール。
出会っていなかったら、今の人生はなかった。

強い自分を演じ続けた現役時代。本当は逃げ出したかった

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女子バレーボール史に一時代を築き、順風満帆に思えた大山さんの選手生活。しかしその裏には、厳しい練習や日本代表というプレッシャー、そしてケガとの闘いがありました。眠れず、睡眠薬に頼っていたこともあったといいます。

「もう辞めてしまいたいと思ったことは一度や二度ではありません。シドニーオリンピックは予選で敗退してしまったため、アテネ大会の出場は国の悲願と言っても大げさではありませんでした。絶対に勝たなければいけないという重圧と、ケガの苦しみ、そして自分はエースと呼ばれるにふさわしい人間なのかと自信も失っていました」

日本代表選手としてコートの上ではもちろん、コートの外でも周囲には弱さを一切見せてこなかった大山さんですが、一度だけご両親と恩師に「辞めたい、合宿所から逃げ出したい」と弱音を吐いたことがあるのだとか。

「恩師からは『加奈の性格はスポーツ選手に向いていない。辞めたいなら辞めていいんだよ』、両親からは『そんなつらい思いをしてやらなくていい。帰っておいで』という言葉をもらいました。そのメールを読んだ瞬間、心がすごく軽くなったことを覚えています。もう強い自分を演じなくていいと思えた出来事でした」

日本代表のエースじゃなくても、ただの大山加奈でも、自分のことを理解して大切に思ってくれる人がいる……。そんな存在が心の支えとなり、バレーボールを続ける原動力となったそうです。

弱い自分を理解して大切に思ってくれる人がいる……。
そんな存在が心の支えとなり、バレーボールを続ける原動力に。

「練習で泣いて、試合で笑う」という座右の銘を捨てて

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引退後、情熱を注いでいるのがバレーボールの普及。指導者として子どもたちにバレーボールの楽しみを教える活動もしています。幼いころから小学校の先生になりたかったというだけあって「教えることは天職。選手より向いていると思う」と大山さん。

子どもたちを指導することになり、まず始めたのは勉強でした。小学生のころから勉強は二の次で、社会人になってもバレーボールをすることが仕事だったため、「自分は勉強をしていない」という引け目に似た思いがいつも頭の片隅にあったという大山さん。子どもと接するための知識を身につけてはアップデートをし、指導者としてどうあるべきかをいつも自問しているそうです。

心がけているのは、子どもたち一人ひとりの良いところを見つけ、ほめて伸ばすこと。指導に迷ったときは、これまでに自分を見守ってくれた恩師たちを思い出し、「先生だったらなんて言うかな」と心の中で頼るといいます。

「子どもたちには、私がバレーボール人生で培った経験則は押しつけないようにしています。現役時代の座右の銘は『練習で泣いて、試合で笑う』でしたが、そういう考え方はやめることにしたんです。練習がつらくて涙を流すなんて思いを、子どもたちにはさせたくないですから」

さまざまな女性たちの悩みを聞く機会もあるそうですが、そんなときには「あまりがんばりすぎないで」とアドバイス。自分の弱さを認めることが、本当の強さにつながる……。そのことを身をもって知っている大山さんの言葉には説得力があります。

現役時代の座右の銘は「練習で泣いて、試合で笑う」。
でも私の経験則は、子どもたちには押しつけない。

時が経ち、コートに立っていた自分を誇らしく思えるように

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引退発表時には「やり切った、悔いはない」と強がってみせたものの、「ほんとうはケガと心の病で耐えられず、逃げるように辞めたんです」と大山さん。そのことに対してずっと後ろめたい気持ちを抱えていたそうですが、ここ数年でようやく人に話せるようになったとか。

「こうしてお仕事をいただき、指導者として活動させてもらえるのも、あのころの自分があってこそ。バレーボールに出会えたことに感謝していますし、コートに立っていた自分のことも誇らしく感じるようになりました」

「勝負に勝って泣きながら仲間とたたえ合う、あんな感動はもう味わえないでしょうね」と話す大山さんですが、おなかにはふたごの赤ちゃんがいて、数カ月後にはママになる予定。これまでに体験した感動とはひと味もふた味も違う喜びが待っています。

逃げるように辞めたことにずっと後ろめたい気持ちを抱えていた。
今は、コートに立っていた自分のことも誇らしく感じられるように。

新しい挑戦に、いつも自分を励ましてくれた腕時計

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そんな大山さんが、現役を退いたころから大切にしているのがシチズンの腕時計。解説や講演といった未経験の仕事に挑戦するなかで、いつも手元で自分を励ましてくれたのが、この腕時計だったといいます。

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シチズン クロスシー basic collection Happy Flight EC1034-59W 58,000円(税別)※写真の時計は大山さん私物

また、最近のお気に入りでこの日もつけていたのは「シチズンxC(クロスシー)」のhikariコレクションの1本。

「はじめて手にしたときは、あまりの軽さにびっくりしました。講演などでマイクを持つとき、時計の存在が気になるほうなのですが、このクロスシーだとつけていることも忘れて、話に集中することができます」

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シチズン クロスシー hikari collection Titania Happy Flight ES9444-50A 78,000円(税別)※写真の時計は大山さん私物

軽さの秘密は、「スーパーチタニウム」という素材。軽いだけでなく肌にやさしいのも特長です。「デュラテクト」というシチズン独自の表面硬化技術でキズがつきにくく、「サクラピンク」というシチズンだけのコーティングは、つける人の肌を明るく美しく見せてくれます。

さらにうれしいのは、日付・時刻合わせが不要な「電波時計」であること。太陽や部屋の光で充電できるので、電池交換が不要。高い防水機能も備えています。世界24都市の時間がすぐにわかる「ハッピーフライト」は、心おきなく海外へ行けるようになったときのお楽しみになりそうです。

選手としてバレーボールにすべてを捧げた17年。そしてバレーボールの楽しさを伝える活動にいそしみ、これからは母として。ますます豊かなものとなりそうな大山さんの人生に、シチズンの時計は伴奏者として時を刻み続けていくのでしょう。

シチズン

撮影/小禄慎一郎、ヘアメイク/髙橋亜友美、取材・文/大森りえ

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