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リペアとリユースに特化。サステナビリティを意識するブランド哲学があふれたジーンズ生地

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2020年12月、スウェーデン発のデニムジーンズブランド「Nudie Jeans(ヌーディージーンズ)」の、日本初となるリペアステーションがオープンした。アパレルの新店でありながら、新品の販売はない。同店が提供するのは、自社のジーンズのリペア&回収サービスと、回収したジーンズに必要なリペアを施したリユースデニムの販売だ。

このリペアステーション設置の背景には、ブランド哲学でもあるサステナビリティ実現への想いがある。

生物多様性に貢献できる素材選び

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「Nudie Jeansリペアステーション」では、リペアに精通したスタッフに、愛用のジーンズを1点ずつ、無料で修繕してもらえる。また、自社ジーンズの回収も行い、必要であればリペアを施したのち、新たなユーザーに向けて再販。

Nudie Jeansは、加工を施さないドライデニムの魅力を伝えようと2001年に誕生した。ブランドを展開するなかで、次第にオーガニックコットンへの想いを強くしていく。

というのも、従来の綿花の栽培法は、人工農薬を多量に要する。その量は、全世界における人工農薬使用量のうち25%を占めるほど。綿花農地は、全世界の農地の3%にしか満たないのに、である。

有害化学物質や遺伝子組み換え種を使わずに育てるオーガニックコットンならば、空気や水、土に悪影響を及ぼすことはなく、生物多様性に貢献できる。このことから、ブランドは2012年より、すべてのデニムを100%オーガニックコットンで作ることとした。

ジーンズを回収し、生地に新たな息吹を与える

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持続可能性をさらに高め、環境への影響を低減すべく、同ブランドでは素材の再利用も徹底。そのために、自社ジーンズを回収している。

回収ジーンズを用いたのが「リサイクル」シリーズだ。ジーンズを細かく裁断、耐久性を持たせるために純オーガニックコットンと混紡、染色し、コンフォートストレッチデニムへと生まれ変わらせた。使用済みの洋服のリサイクルというのは想像以上に難しいものだが、自社製品を使うことで、繊維レベルで生地を理解し、活用することができる。

「生地を回収し、繊維レベルでコットンのリサイクルを行うことが有効です。しかし、生地自体の再利用はさらに効果的。そこでわたしたちは、お客さまから寄せられた自社ジーンズを、リペアサービスにおけるパッチとして用いたり、新しい商品に作り変えたりもしています」と、Nudie Jeansを展開するヒーローインターナショナルの本間氏は話す。

Nudie Jeansがこれまでにリペアしたジーンズは6万本以上。また、1万本以上を回収している。これはジーンズのリペアのみで、50,000kgの繊維廃棄物の排出を防いだことに相当。この量の繊維を新たに生産するには、441,000tもの水が必要となり、節水にもつながっている

SDGsを意識する人にこそ薦めたい、ジーンズという衣服

ジーンズにはそもそも年代物が価値を見出すという市場があり、サステナビリティの観点がなくとも、過去の名作を入手したい、あるいは手持ちのジーンズにリペアを施して長期的に愛用したい、と考えるジーンズファンは多かった。

そして昨今、サステナビリティやSDGsという言葉が身近なものとなり、環境配慮がなされた商品であるか否かは、モノ選びの1つの基準となっている。よって、Nudie Jeansは、もとからのジーンズファンはもちろん、衣服を長く大切に身につけたいと考える人からも熱視線を集めることに。こうして2020年12月、ついに日本にもリペア・リユースの専門の場がオープンした。

「リペアの説明をする際、お客さまからリペアに伴うヒストリーを聞かせていただくのですが、いずれも『長く愛用したいから』というお声をちょうだいしています」(本間氏)

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リペアステーションには、過去のユーザーが穿きこんだデニムや、惜しまれつつ廃盤となった過去の名作など、ここでしか出合えないリユースデニムもそろう。

履き皺に、色の褪せ具合、膝の擦り切れ、ところどころについたシミ。ジーンズには、穿きこむごとに、持ち手の過ごした人生が記録されていく。

リペアやリユースなど、アフターケア・サービスが完備され、長く身につけることが想定されているNudie Jeansのジーンズなら、より多くの思い出を残すことができ、たとえボロボロになったとしてもリユースという形で、気持ちを紡いでいくことができる。サステナビリティを意識する人にこそ薦めたいファッションブランドといえるだろう。

Nudie Jeansリペアステーション
住所:東京都港区北青山3-3-7 第一青山ビル2F
電話:03-6804-1312
営業時間:12:00〜20:00
定休日: 土日祝
ヒーローインターナショナル hero-inter.com

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※画像、動画/Nudie Jeans提供

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多田亜矢子
編集&ライター。2006年、マガジンハウスに入社。雑誌『Hanako』『GINZA』編集部に勤務し、ビューティ、ファッション、グルメなどを担当。現在はフリーランスとして「Hanako.tokyo」や「FUDGE.jp」などで活動中。

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