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SK-IIが一歩進んだ女性支援を開始。コロナ禍で奮闘する女性起業家への支援プロジェクトとは?

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その動画は、スポットライトに照らし出されるスタジアムの遠景から始まる。競技に挑むアスリートの姿と重なるように映し出されるのは、ふいにライトが落されたスタジアムの外で、自分が育てた店と事業を守ろうと奮闘する女性起業家の姿だ。

全力を出し切れなかったり、ゴールまで辿り着けない人もいるでしょう。けれどこの1年は、私たちに大切なことを教えてくれました──

グローバルスキンケアブランドの「SK-II」がこの動画「それぞれのスタジアム」を制作した背景には、長引くコロナ禍により多くの女性が精神的・経済的打撃を受けている現状がある。2015年から一貫して「女性が受けるさまざまなプレッシャー」を取り上げ、見る者をエンパワーしてきたSK-IIが、今このタイミングで女性起業家の物語に着目したのはなぜなのか。その意義を、これまでの活動の歩みとともに振り返る。

女性小規模事業主を支援する官民連携プロジェクト

「それぞれのスタジアム」は、SK-IIが2021年春に立ち上げたブランド初のフィルムスタジオ「SK-II STUDIO」で制作されたものだ。本作に出演、あるいはプロジェクトにフィーチャーされているのは、きもの店「着縁」を下北沢で経営する小田嶋舞さん、江戸中期創業の和菓子店の13代目で「大三萬年堂HANARE」オーナー安原伶香さん、素材にこだわるおにぎり店「NY CAFE代々木店」を経営する米山直子さん、東中野でカフェ併設の花屋「On Flowers」を経営するフローリストの橋本愛さん、またジュエリーブランド「HASUNA」代表の白木夏子さんの5人。

約360年の歴史を持つ家業の和菓子屋から独立し、自身のお店「大三萬年堂HANARE」を東京都千代田区にオープンした安原さんは、“和スイーツ”の提供を通して、伝統的な和菓子が持つステレオタイプを払拭することを目指している。そんな安原さんは、2020年に発令された、第1回目の緊急事態宣言の時は2カ月間休業。その間はECの売り上げや商品を見直し、積極的にSNSを活用するなど、その時にできる最善のアクションを行った。

人生の中で、毎日毎日小さな決断がたくさんあって、その一つひとつが今の自分を作っていると思うので、ときには自分自身と向き合ってあげて、きちんと整理してあげることが大切なんじゃないかなと思っています。今からでも、今日でも、いつでも運命は変えられるし、自分次第だと思っています」(安原さん)

SK-II STUDIOの映像作品は社会課題に関する会話や議論を促すことが目標のひとつであり、「それぞれのスタジアム」も従来の広告宣伝の枠を超えた新しい取り組みとなる。

作中で描かれた女性起業家と同じく、小規模事業主として活動する女性たちの支えとなるのが、SK-II STUDIO立ち上げに伴って準備された「#CHANGEDESTINY資金」の存在だ。2021年の拠出額50万ドル(約5500万円)を上限として、SK-II STUDIOの映像1再生につき1ドルが、女性起業家を支援するプログラムの運営資金として使われることが決定している。

この活動には、SK-IIだけでなく渋谷区と、自らも女性起業家であり、女性起業家支援に取り組んできたスタートアップ、「meeTalk」が参加し、官民連携のプロジェクトとして2021年7月から始動する。ダイバーシティ&インクルージョンを経営戦略とするプロクター・アンド・ギャンブル・グループ(P&G)をはじめ、FacebookやGoogleといったプラットフォーマーも協力し、マーケティングなどの知識を学べるさまざまな機会が提供される予定だ。

プレッシャーに立ち向かう女性を描く映像作品

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エシカルジュエリーのデザインと販売をおこなう「HASUNA」の白木さんは、コロナ禍ではアクセサリーを手作りできるキットを販売し、医療従事者の健康的な食生活を支援するNPOに寄付をおこなった。

SK-IIは、2015年から「運命を、変えよう〜#CHANGEDESTINY〜」というブランドテーマを掲げ、世界中の女性の活躍を後押しする「#CHANGEDESTINY」プロジェクトを展開してきた。

SK-IIが取り上げてきたのは、すべての女性がさまざまな形で受ける社会的圧力だ。2016年に実施されたキャンペーン「婚活マーケットを乗っとろう」では、“女性は結婚しないと半人前”とみなされる中国社会のプレッシャーと闘う独身者を描いたドキュメンタリー動画が公開され、4600万回の動画再生、800万以上のソーシャルメディア上でのアクションを呼び起こし、カンヌでグラスライオン賞およびPR部門の金賞を受賞した。2017年の「期限なんてない」キャンペーンでは結婚・出産にまつわる女性のプレッシャーを取り上げ、全世界で1億回以上の動画再生を突破している。

そして2021年、SK-IIは映像作品の力で女性を支援するSK-II STUDIOを始動。世界で活躍する映像クリエイターやアニメーターを起用し、困難に立ち向かう女性の姿を見事に描き出してみせた。第1弾作品は、是枝裕和監督を迎え、池江璃花子選手の競技復帰までの道のりを描いた「センターレーン」。第2弾「VSシリーズ」では6組のオリンピックアスリートの実体験をもとに、プレッシャーという名の“怪物”に立ち向かう姿を全6篇のアニメーションにしている。第3弾となるのが「それぞれのスタジアム」だが、主人公にはアスリートではなく、自ら事業を立ち上げた女性たちが選ばれた。

コロナ禍があぶりだした女性の苦境

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留学を通して食文化を学んだという「NY CAFE」の米山直子さんは、日本に古来から伝わるおにぎりとスーパーフードを掛け合わせ、新たなフードカルチャーを生み出している。

MASHING UPも、これまでジェンダーギャップやダイバーシティについて多く取り上げてきた。しかし2021年に公表された日本のジェンダーギャップ指数が156カ国中120位という衝撃的な結果が記憶に新しいように、依然として大きな格差が横たわっているのが現実だ。

SK-IIが打ち出す「#CHANGEDESTINY」のメッセージは、社会的なプレッシャーに打ち勝ち、運命を切り拓くことの大切さだ。見た目の美しさ、年齢、仕事、結婚、出産──10代から次々と「人生の選択」を迫られる現代の女性は、自由なようで常にさまざまな圧力に晒されている。生き方の選択肢は増えているが、それに伴う負担をサポートする社会の仕組みはあまりにも脆弱だ。そのことを働く女性の多くが痛感したのが、今回のコロナ禍だったように思う。

2020年から1年半以上にわたり、人々の日常をもはや後戻りができないほど変えてしまった新型コロナウイルス。飲食業など多大な打撃を受けた対面サービス業の多くは、女性の非正規雇用者や自営業者が担っていた。昨年の最初の緊急事態宣言に際して、やむなく自粛に応じた店舗のオーナーや非正規雇用者からすれば、この事態が2021年まで続いているとは、想像さえしたくない未来だったはずだ。

こうした苦境は失業や家庭内暴力の増加につながり、女性をめぐる状況は世界中でさらに悪化している。女性の貧困化が進んだことに加え、専業主婦や年金受給者など無業者、学生など若年層の女性の自殺者が増加した。2020年4月、国連のグテーレス事務総長は「女性と女の子をコロナ対応の中核に据えるべきである」と各国政府に提言しているが、日本の対応は後れを取っているといわざるを得ない。その背景には、政治をはじめとする意思決定の場に極端に女性が少ないという問題もある。

今回のプロジェクトにあたり、SK-IIには「誰もが経験したことのない状況が続く今こそ、女性の挑戦への後押しが必要な時代だ」という思いがあったという。コロナ禍があぶりだしたのは、SK-IIが捉えてきた、女性を取り巻くプレッシャーの最たるもの。これまで以上に乗り越える必要性が高まっている今だからこそ、「運命を、変えよう」というメッセージが強く心に響く。

「パスをまわす者にこそ、パスがまわってくる」

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日本にも素敵なものがいっぱいあるのだということを次の世代に伝えたい、ときもの店「着縁」の小田嶋舞さん。

SK-IIが渋谷区と連携して取り組む女性起業家支援プロジェクトには、多様なバックグラウンドを持つ挑戦する女性のコミュニティ・meeTalkが参加する。代表の山中直子さんはMASHING UPのコミッティメンバーの一人だ。

山中さんはフリーランスを経て2016年からCAMPFIREに所属し、若年層のための支援体制「CAMPFIRE YOUTH」を設立。「渋谷をつなげる30人」のメンバーとしても活躍し、渋谷区・NPO・企業とクロスセクターで地域の課題解決に取り組んできた。そしてmeeTalkを創業した2020年から、女性起業家・クリエイターの資金調達支援や専門スキルを共有するコミュニティを運営している。

CAMPFIREの前に勤めていた会社が突然倒産したことをきっかけにフリーランスとしてキャリアをスタートして以降、自分の好奇心を追及しながら働いてきたという山中さん。過去に登壇したMASHING UPのトークセッションでは、自営業者として、またクラウドファンディングという土俵で働く人としての経験から、「パスをまわす者にこそ、パスがまわってくる」と語る言葉が印象的だった。

これまで社会へ与えてきたことが、これからの人生を切り拓くチャンスになる──。山中さんのモットーは、SK-IIの女性起業家支援プロジェクトを力強く推進していくだろう。パンデミックという未曽有の状況下でも、私たちが社会に対してできることは必ずある。連帯が生み出す力は多くの女性の運命を変え、やがて自分自身へのチャンスへとつながっていくはずだ。

文/田邉愛理、画像提供/SK-II

[SK-II]

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