ジュエリーメゾン「カルティエ」が、女性起業家の支援を目的に創設した国際アントレプレナーシップ プログラム「カルティエ ウーマンズ イニシアチブ(CWI)」。
世界の優れた女性起業家を一堂に集めようという目的で、2006年にスタートしたCWI。その規模は徐々に大きくなってきており、応募する国の数は拡大傾向にある。そのため、これまで世界7地域から1名ずつ、計7名の受賞者を選んでいたのが、2021年度からは従来の地域別アワードの受賞者7名に加え、さらに「サイエンス & テクノロジー パイオニア アワード」という賞も新設され、計8名が表彰されることに。
2021年度の募集には、142か国以上から876名もの応募者があったという。5月26日、その2021年度受賞者が、ついに発表された。
金融、医療、エネルギー事業……SDGsの実現を目指す8名の受賞者
2021年度のCWI地域別受賞者7名は、次の通り。
中南米およびカリブ海地域からは、銀行口座を持たないメキシコの小規模農家に対し、キャッシュレスクレジットを提供することで、農業用品を買えるようにするプラットフォームを立ち上げたヴァレンティナ・ロガチェヴァ氏が受賞した。 北米地域で受賞したレベッカ・ホイ氏は、世界各地の先住民コミュニティと協力し、その文化遺産を知的財産へとデジタル化する企業を運営している。
ヨーロッパ地域で受賞したアンドレア・バルベル氏は、クリーンエネルギーの可能性を最大限に引き出す企業を設立。サハラ以南のアフリカ地域で受賞したセイナブ・ジェン氏は食文化を存続させる取り組みを、中東および北アフリカ地域で受賞したバシマ・アブドゥルラフマン氏は、停電に対処するためのエネルギー効率に優れたソリューションを提供。
そして、東アジア地域で受賞したコリナ・ファン氏は嚥下に難がある人向けのキャンディ状の薬を生産、南アジアおよびオセアニア地域で受賞したレベッカ・パーカスキー氏は、持続可能なパッケージの生産と廃棄物ゼロ社会に向けた意識改革を促す企業を運営。 新設されたサイエンス & テクノロジー パイオニア アワードは、モジュール式のオンサイト有機廃水処理システムを提供する「アクアサイクル」の創業者兼CEO、オリアナ・ブレッチガー氏が受賞した。
受賞者の活躍をロールモデルに。女性起業文化の発展につなげたい
貧困や健康、教育、そして近年では、フェムテックや海洋プラスチックをはじめとした環境問題など、CWIではそれぞれの時代に必要なビジネスに着目し、時代の流れを敏感にとらえ、問題解決に心血をそそぐ多くの女性起業家たちをサポートしてきた。
彼女たちは変化の潮流を築き、未来世代にとって世界をよりよい場所にしようとしています。カルティエは彼女たちに寄り添いながら、自信を持って未来を見据えています。
カルティエ インターナショナルのプレジデント&CEOであるシリル・ヴィニュロン氏がそう話すように、CWI受賞者の取り組みや、彼女たちの生き生きとした様子を知ると、未来がよりよいものとなりそうな予感がする。それだけでなく、自分たちの周りにある問題に対して、起業という手段をとって何かできるのではないかという勇気を与えてもらえるかのようでもある。
世界経済フォーラムが発表するジェンダーギャップ指数において、153か国中、120位(2021年)という低さを示す日本だが、CWI受賞者からインスパイアされ、日本でも女性起業文化が発展していくことに期待したい。
<問い合わせ>
カルティエ
電話:0120-301-757(カルティエ カスタマー サービスセンター)
Images via Getty Images
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