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音楽との「格別な出会い」をしかけたい。デジタル時代だからこそ高まる「リアル店舗」の価値

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有料ダウンロードや定額聴き放題のストリーミングサービスといった音楽の「デジタル配信」が成長を続ける一方、「フィジカル」や「パッケージ商品」と呼ばれるCDやアナログ盤、DVD、Blu-ray商品も、日本では根強い人気を誇る。商品の普遍的な価値とは何なのか? ユニバーサル ミュージック営業統括本部戦略営業本部の河田寛子さんに聞いた。

河田寛子(かわた・ひろこ)
2012年、ユニバーサル ミュージック入社。営業統括本部にて、CD・DVD などの音楽商品の大型店舗の営業を担当。

実際に手にとることのできる商品ならではの魅力

「他の小売店と同様、コロナ禍でCDショップを訪れる方も一時は減少してしまいましたが、状況の改善に伴って次第に人が戻ってきていると思います。やはり、本当に好きなアーティストの作品は、お店で買って楽しみたいと思う人がまだまだいるのだということをあらためて実感しましたね

長年CDショップへの営業を担当し、あらゆるジャンルの商品を卸してきた河田さん。リアル店舗を活用する取り組みで、音楽ファンのニーズを満たしてきた。

「CDや映像商品には、メイキング映像が収録されていたり、グッズや店舗限定特典が付いていたりするものもあり、ファンの方の関心を得ています。そういった特典は、アイドルやK-POPといったジャンルに多く、若い世代の方がショップに訪れるきっかけになっていますね」

もちろん特典だけがリアル店舗を訪れるファンの動機ではない。規模の大きなCDショップでは、幅広いジャンルの音楽を豊富にそろえつつ、働いているスタッフがそれぞれ得意とするジャンルを持っていて、彼らがリコメンドする新譜情報を得ようと足しげく通う人もいるという。

そのお店にいるスタッフの方が本当に推してくれているものを買いたい。あるいは、パッケージを眺めながら、初めて知るアーティストの作品を聞いてみたいというニーズもあると思います。もちろん、デジタル環境でも新しいアーティストや作品との出会いはありますが、CDショップで出会う音楽体験は、全く違うものなのだと、昨今あらためて感じています

イベントを通じて、ショップへ足を運ぶ楽しさを伝えたい

河田さん

店頭でしか提供できない価値をファンに届けたい、と語る河田さん。

河田さんの仕事は、単に商品をCDショップへ卸すことだけではない。リアル店舗を活かしたプロモーション施策を、アーティストの所属レーベルや店舗と一緒に企画することで、アーティストとファンの多様なコミュニケーションを実現させている。

「コロナ禍以前は、アーティストが店頭で握手会やライブを行なって即売会を開催することが多かったのですが、現在は、感染症対策の観点から以前のような形での開催が難しくなっています。しかし、店頭でしか提供できない価値をファンに届けることは、我々の大切な仕事のひとつ。アーティストが使用した楽器や着用した衣装、あるいはSNSで発信しやすいような写真を展示するなど、以前よりもさらに試行錯誤しながら取り組んでいます」

こうしたイベントを開く際に、河田さんが意識するのは、長期的な視点を持つことだ。

展示イベントの開催が、必ずしもその場ですぐに売り上げに直結するわけではありません。けれどもデジタル全盛の今の時代においては、こうしたイベントを通じてショップを訪れる楽しさを伝え、再訪につなげていくことも大切です」

衣装や楽器展示などを行うイベントの開催は、アーティストをはじめ関係各所との細やかな調整が必要となり、実現まで時間がかかるケースも多い。しかし、河田さんは来場者に純粋に楽しんでもらいたいという一心で、店舗スタッフや関係者の協力のもと、展示品の見せ方などの細部に至るまでこだわりながら進めている。

商品を扱うからこそお客様を身近に感じられる

河田さん

学生時代から、大の音楽好き。いち音楽ファンとしての情熱を、仕事に注いでいる。

河田さんの商品への情熱は、いち音楽ファンとしての原体験によるものだという。

学生時代から、アルバイト代のほとんどをCDにつぎ込んでいました。アイドルやロックバンド、ビジュアル系、ヒップホップまで、あらゆるジャンルのものを聴きましたね。いつも通っていたCDショップで、気になったものは端からすべて試聴していましたし、お店の人といつの間にか仲良くなっていたことも良い思い出です

そんな青春時代を過ごしたものの、最初に就職した先は音楽関係の会社ではなかった。20代も中盤になった頃、やはり心から大切にしたいと思えることを仕事にしようと考え、転職で音楽業界へ飛び込むことを決意した。

「当時すでに音楽のデジタル配信もスタートしていましたが、私は実際にお客様と触れ合う機会の多いCDショップの営業に魅力を感じました。営業ならばジャンル関係なく自社で扱っているもの全ての情報に触れることができますし、いち早く新しいアーティストの楽曲に触れられる。それがすごく楽しみでしたね」

熱き音楽ファンとしての喜びこそ、河田さんの原動力だ。

「初心を忘れかけたことは、過去に何度もあります。でも、ファンの方の反応は気になりますし、皆さんが商品を手に取ったり、大喜びで店頭での展示を写真に撮ってくださっていたりする姿を見ると、学生時代の自分を思い返して初心に帰ることができます。リアル店舗を担当しているからこそ味わえる幸せですね」

デジタル時代だからこそ見直される「アナログ」の魅力

河田さん

個性を打ち出したCDショップの発信により、今後はリアル店舗とデジタルの相乗効果も高まっていくだろう、と河田さん。

「今はCDを聴くための再生機器さえもっていない人もいると思いますが、本当はそういう人にこそ、ぜひ一度お店に来てもらいたいなと思っています。実際に手にとっていただけるCDやアナログレコードなどの魅力を、あらためて伝えていきたいんです」

CDやアナログレコードには、ジャケットに使用する素材・デザインの面白さや、ブックレットの内容など、デジタル配信とはまた違ったアーティストのこだわりが詰まっている。デジタル配信を行ないながらも、あえてアナログレコード盤を販売し、フィジカル媒体の特性を生かした音楽体験を提供しようとするアーティストも少なくない。

アナログレコードの人気は国内でも海外でもどんどん高まっていて、アナログ盤に特化したお店も近年、たくさんオープンしています。こうした流れで、CDのパッケージに表現されたアート性にもスポットが当たっていく可能性を感じていますね」

パッケージ商品ならではの良さやそれを活かしたアーティストの新たな挑戦を伝えていくために、コロナ禍で河田さんが強く感じたのは原点回帰の必要性だった。

デジタルで音楽を楽しむ人は、これからもどんどん増えていくと思います。そんななかでもやはり、それぞれの店舗が持っている特色を、CDショップの皆さんと一緒により強く打ち出していきたいと思っています。ショップ全体での取り組みはもちろん、スタッフ一人ひとりが応援するアーティストを店頭でフィーチャーし広めていくことで、お客様に商品を手に取って楽しんでもらい、買いたいと思ってもらえるまでをサポートしていきたいですね」

ショップごとの色を出していくことで、リアル店舗とデジタルの相乗効果も高まっていくという。

「最近では、ツイッターなどのSNSを通じてショップとファンのつながりが強くなっています。店頭での販売施策がファンの人達に刺さって、『プチバズりする』といったことも少なくないです。情熱を持ってそういった展開をしている特定の名物スタッフを目当てに来店する、というお客様もいらっしゃいますね」

デジタルプラットフォームを通じたショップと音楽ファンのつながりを見るにつけ、アーティストのこだわりが詰まったパッケージ商品を届ける喜びや意義を再認識する、と河田さん。デジタルとともに音楽全体の楽しみ方の裾野は広がり続け、店頭から新たなヒットが生まれていく。新しい作品やアーティストとの出会いの場づくりを目指し、河田さんのチャレンジは続く。

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画像提供/ユニバーサル ミュージック

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