私たちは、それぞれに繰り広げられる人生というドラマの主人公。しかし、他の誰かの生き方をのぞいてみると、人生に思わぬ彩りを加えることができるかもしれません。
そんな思いで始まった「the TIME of my life」の対談企画。第1回目は、どちらも1995年生まれで同じ「クリエイティブディレクター」の肩書きを持つ山賀琴子さんと辻愛沙子さんが登場。それぞれの仕事を通して社会に届けたい価値や時間の使い方、未来のビジョンを語り合いました。
山賀琴子(やまが・ことこ)
「ENELSIA」クリエイティブディレクター。1995年生まれ。青山学院在学中の2015年にミス青山グランプリに選ばれ、2016年に芸能事務所に入社。女優として活動したのち、2018年に退社。2019年にCOTOCOTOを設立。アクセサリーブランド「ENELSIA(エネルシア)」のクリエイティブディレクター兼モデルを務める。
辻愛沙子(つじ・あさこ)
arca CEO、クリエイティブディレクター。1995年生まれ。社会派クリエイティブを掲げ、広告から商品プロデュースまでを幅広く手がける。2019年には女性のエンパワーメントやヘルスケアをテーマとした「Ladyknows」プロジェクトを発足。テレビなどにも出演し、作り手と発信者の両軸で社会課題解決に挑戦している。
道なき道を歩んでたどりついた、自分をワクワクさせる仕事
「ENELSIA」クリエイティブディレクター、COTOCOTO 代表の山賀琴子さん。
山賀さんは、アクセサリーブランド「ENELSIA(エネルシア)」を立ち上げ、日常でアクセサリーという華をまとうことの楽しみを伝えています。山賀さんがブランドを立ち上げたのは24歳のとき。次の夢を持たないまま、芸能活動を引退して地元の北海道に帰省。自分がやりたいことや、ワクワクするものを探すなかでたどりついたのがアクセサリーでした。
「やりたいことが何もなかったし、何も考えたくない時期でした。とりあえずホームである地元に帰れば、やりたいことが見えてくるかもしれないという安易な気持ちでしたね。でも実家で過ごすなかで、子どものころから母のジュエリーボックスをこっそりと開けては指輪をつけて遊んでいたな……と思い出しました。一度、無になる時間を持てたことは、私の人生においてとてもよかったことだと思っています」(山賀さん)
ブランド名の「エネルシア」とは、「縁を得る幸せ」という意味を込めた造語。日本語でしか表現できない「縁」という言葉のニュアンスが大好きという山賀さんは、いつもさまざまな「縁」を大切にしているのだそうです。
arca CEO、クリエイティブディレクター 辻愛沙子さん。
一方で社会課題の解決を目指し、映像や広告、グラフィックの制作から商業施設の内装やコンセプトのデザインなどに加え、報道番組のコメンテーターなど、幅広く活動する辻さん。大学入学当初から「映像をつくりたい、クリエイティブ関係の仕事に就きたい」という強い意志を持ち、インターンとして働いていた広告代理店に、大学生ながら異例の正社員として入社。そして、CEOを務めるarcaの起業を経て、現在に至ります。
「私の場合は、山賀さんのようにハピネスを届けるというよりは、ジェンダー課題などまだ広く認知されていない痛みや、自分ごと化しにくい課題に向き合い、それを世の中に届けていくことに重きを置いて仕事をしています。つらくなることや向き合う課題が大きければ大きいほど、自分の無力さを感じることもありますが、人々が抱える痛みや課題に光があたり、社会が前進したことを実感できたときには、アクションをし続けることの意義を再認識できて、逆に自分がエンパワーされるんです」(辻さん)
山賀さん:私は自分が楽しいことがすごく大事なんですよね。それをみんなにシェアしたい。でも辻さんは、「みんなのために」みたいなところを大切にされているんですね。
辻さん:幸せのシェアも、結果的にみんなのためになりますし、手法は違えど、世の中に幸せをという目指す先は一緒だと感じました。
山賀さん:はい、一緒であることを信じてます。
アクセサリーと社会課題の解決。アプローチこそ違えど、2人がさまざまな視点を持って、ひとりでも多くの人に幸せを届けたいと思う気持ちは同じ。
仕事をするなかで守っていることと、大切な時間の使い方
仕事や活動をするうえで守っている自分なりのルールを聞いたところ、「どんなときも感謝の気持ちを言葉にする。察してほしいという姿勢はおこがましい」と山賀さん。撮影の現場などで初対面の人と仕事をすることも多いそうですが、「カメラマンさん」「メイクさん」ではなく、その人の名前で呼ぶことを心がけているそうです。
「誠実さは意志」と話すのは辻さん。若くして起業したため、仕事の現場ではいつも最年少。相手の言葉や態度に傷つくことも多かったそうです。以来、自分は相手によって絶対に言葉や態度を変えないと決めているのだとか。「誠実さって、もともと持っている性格のように語られがちですが、そうありたいという意志だと思っています」という言葉には説得力があります。
やりたいことばかりで忙しい山賀さんと辻さん。タイムマネジメントは気になるところです。
山賀さんは、“仕事とプライベートはきっちり分けたい派”。仕事はマネージャーの采配に任せるかわりに、プライベートの時間は自分の好きなように使いつくすのだとか。時間を見つけては旅行をしたり、北海道に帰省したり。とてもアクティブです。
その真逆をいくのが辻さんです。とにかく仕事が楽しくて仕方なく、気がつくと1日中働いてしまうため、仕事とプライベートを切り離そうとしたこともあるそうですが、「テレビでニュースを見たり、休みの日に社会課題に関する本を読んだりするのは、仕事とプライベートのどっちなのだろうとわけがわからなくなっちゃって(笑)」とのこと。
自分が休まなければ社員も休みにくいだろうと考えを変えて、最近はようやく丸1日仕事をしない日を設けるようになったとか。映画や芸術鑑賞に出かけたり、友人と大好きなボードゲーム三昧の時間を過ごしたりなどと、意識的にリフレッシュする時間を持つようにしているそうです。
2人の人生の針が回り始めた、あの瞬間
最後に、それぞれの人生の時計の針が回り始めた瞬間について聞きました。
辻さんの場合は、小学生時代にまで遡ります。幼稚園からエスカレーター式の学校に通っていた小学6年生のときに、「留学して外の世界が見てみたい」と両親に打ち明け、中学校を2年で退学して単身渡欧。辻さんの決断力と行動力は、その当時にすでに形成されていたのだと感じさせるエピソードです。
「よく行動力をほめていただくのですが、ひたすらバットを振っていたら、たまたまボールが当たったという感じ。今の会社のメンバーに出会えたのも、本当にラッキーでしたね」(辻さん)
10年前は自分が起業しているなんて思ってもみなかったと話す辻さんですが、これから10年後をどう思い描いているのでしょうか。
「会社の10年後は、『こんなオフィスで、こんな人たちが働いていて』というところまで明確に見えているのですが、自分のことはあまり見えていません。道なき道をかき分けて、そのときに自分が必要だと思ったことに一生懸命取り組んでいられたらいいですね」(辻さん)
山賀さんは、大学のミスコンに出たことで「人生が180度変わる」ということを、身をもって体験した持ち主。
「大学に入って、就活して企業に入って、結婚して……というありきたりな、そして幸せな人生を想像していたんです。でもひょんなことから芸能界に入り、いつのまにか芸能界もやめて、自分で会社を始めるとは……。10年前の自分はびっくりしていると思いますよ」(山賀さん)
辻さん:女性の人生って、本当にそれぞれだからおもしろいですよね。
山賀さん:本当ですね。働くのも好きなんですけど、小さいときから子どもが欲しいという気持ちが強いので、10年後は「母」になれているといいな。
辻さん:楽しみですね。私は、会社のみんなが家族みたいな存在です。
山賀さん:あ〜、それもかっこいいですね。
それぞれのアプローチで、女性に幸せを届けたい
写真左:シチズン クロスシー basic collection EC1165-51W、写真右:シチズン クロスシー hikari collection ES9444-50A 各85,800円(税込)
2人の歩みに寄り添って、時を刻み続ける腕時計。今回お2人が着用したのは、「シチズン xC(クロスシー)」。商品企画からデザイン、宣伝PRなど、シチズンの女性社員が中心となって担い、女性にとって本当に必要な機能や技術、デザインなどを日々追求。前を向く女性たちをエンパワーするブランドとして人気を集めています。
辻さん着用モデル:シチズン クロスシー basic collection EC1165-51W
「軽さにびっくりしました。時計ってずっとつけていると肩が凝ったり、疲れちゃったりすることもあるので」と、辻さん。クロスシーは毎日アクティブに働く女性にもぴったりの腕時計だと、太鼓判を押す。
辻さんがつけているのは、「basic collection」の1本。どんなスタイルにも合わせやすい、上品で洗練されたベーシックなデザインが特徴です。
特筆すべきは、その軽さ。シチズン独自の表面硬化技術を施した「スーパーチタニウム™️」は、軽くて傷がつきにくいだけでなく、ステンレスに比べて約40%も軽いというから驚きです。
「あと、社会派の私は『エコ』という言葉が気になります」と辻さんが注目したのが、光発電「エコ・ドライブ」。太陽光や室内のわずかな光を電気に換え、時計を動かし続けるシチズン独自の技術。定期的な電池交換が必要ないので、廃棄電池の削減につながります。
山賀さん着用モデル:シチズン クロスシー hikari collection ES9444-50A
「フェミニンだけど可愛らしすぎないデザインなので、スーツにもカジュアルな服装にも合っていいですね」と山賀さん。
山賀さんがつけているのは、すべての時間を美しく輝かせる「光」からインスピレーションを得たコレクション「hikari collection」の1本で、女性の肌を明るく美しく魅せる「サクラピンク®️」のケースとバンドに、オフホワイトの文字板が優しい印象のモデルです。
この「サクラピンク®️」は、シチズンだけの技術「デュラテクト」によるもの。山賀さんの日焼けした肌にもよく似合っています。
辻さんが着用するモデル「EC1165-51W」にも、このサクラピンク®️は取り入れられていて、エターナルプラチナとのツートンカラーは、合わせるファッションやアクセサリーを問わない点も、嬉しいポイントです。
「これからどんどん海外にも行きたい」と話す山賀さんには、世界24都市の時間がすぐにわかる「ハッピーフライト」が役立ちそう。
また辻さんは、「時計を身につけることで、女性の行動を妨げたくない」というシチズンの思いに共感。スーパーチタニウム™️が実現した軽さはもちろんですが、表面硬化技術「デュラテクト」によって傷つきにくくサビにくいというのも、女性の自由な行動を後押しします。
それぞれのアプローチで「女性に幸せを届けたい」と奔走するお2人と、同じ思いを持つクロスシー。ぜひご自身のお手元で、その思いとつけ心地の良さを感じてみてください。
[シチズン]
撮影/ムービー:株式会社COOVO、スチル:柳原久子、小禄慎一郎(7枚目)、ヘアメイク/薗部聖奈(山賀さん)、megu(辻さん)、スタイリスト/出口奈津子(山賀さん)、衣装協力/トップス、スカート:Sov.、アクセサリー:ENELSIA、パンプス:スタイリスト私物(山賀さん)、取材・文/大森りえ
「the TIME of my life」第2回目の対談はこちら
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