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残り90%を可能性に変える。明治が取り組むカカオからのサステナビリティ

Sponsored by 明治

ワークショップの様子

画像提供:明治

「チョコレートやココアを作るために使われているカカオは、カカオの実の全体の何割ぐらいだと思いますか? 正解は、およそ1割。残りの9割は積極的に活用されていないんです」

そう話すのは、明治カカオマーケティング部 CXSグループ長木原純さん。明治では2022年3月にホールカカオ活用を目指すプロジェクト「ひらけ、カカオ。」を発表し、チョコレートの原材料にとどまらない、カカオの「新しい活用方法」を模索している。

2022年9月8日にはイベント「カカオ、ひらく。LAB」を開催。未来を担うZ世代の大学生・社会人が明治の社員とともに、カカオのチョコレートだけではない新しい“栄養や食べ方”の価値や可能性を持続的に広げていくアイデアを考えた。

企業だけでは解決しないから。社会全体で考える場を

明治カカオマーケティング部 CXSグループ長の木原純さん

明治カカオマーケティング部 CXSグループ長の木原純さん。

画像提供:明治

今回のイベント実施の背景には、「社会課題解決においては、企業の自己満足ではなく、生活者や社会全体を巻き込んで挑戦することが大事」という明治の想いがある。

チョコレートは世界中で愛されているが、その主原料となるカカオ豆の生産者や地域は、カカオ豆の大量生産・大量消費、国際相場の低迷によって貧困や児童労働、環境問題など様々な社会課題を抱えている。

カカオの実の外側はラグビーボールのような硬い殻(カカオポッド)で覆われていて、ポッドを割ると、中にはカカオパルプと呼ばれる白い果肉に包まれた種子がある。この種子がカカオ豆で、1つのカカオポッドに40~50個のカカオ豆が詰まっている。

良質なカカオ豆を求めて世界各地の産地を訪れるなかで、明治が問題視するようになったのが、カカオの実のカカオ豆以外の部分が積極的に活用されていない(肥料・飼料になっている)こと。ホールカカオの利用が進み、カカオの未知なるおいしさや栄養素が発見されれば、生産農家の新たな収入源となるかもしれないと明治は考えている。

「 (カカオ豆を含めて全体の可能性を追求するため)フルーツとしてのカカオの可能性を、一つひとつ拓いていきたい」と、木原さんは語った。

Z世代の想像力でカカオの新しい栄養価値の創造に挑む

ワークショップの様子

SDGsプロジェクト「EARTH MALL」プロデューサーの小田部巧さんがワークショップをサポート。

画像提供:明治

イベントの後半では、SDGsプロジェクト「EARTH MALL」プロデューサーの小田部巧さんがファシリテーターとなり、「カカオの新しい栄養や食べ方の価値・可能性を持続的に広げるアイデア」を出しあうワークショップを実施。

カカオで衣食住をまかなえるモノ・コトをつくる。ストロー、コップ、お酒、プロテイン、染料など、生産者の顔が見えるアイテムでポップアップストアを展開」、「カカオの栄養成分を石けんで届ける。人にも地球にも優しい『カカオ石けん』で世の中を“セッケン”する!」など、若者たちからユニークかつ実現性の高いアイデアがたくさん生まれた。

グラレコ

ワークショップ参加者から出た、カカオの可能性を広げるユニークなアイデア。(当日のグラレコより)

画像提供:明治

現在のカカオ農家をめぐる問題のひとつに、現地でカカオ豆が「チョコレート」として食べられることはほとんどなく、「良質なカカオ豆を作ることで生活が豊かに変わる」というモチベーションを持ちにくい、という点がある。

そこであるグループは、「つながる」をテーマに発表。消費者が「# I Love cacao」のハッシュタグで買った商品や、食べているときの様子をSNSに投稿し、カカオ豆を育てる生産者も自分たちの様子やメッセージを投稿し生産者と消費者をつなぐという「こうかん日記」を提案した。

明治では2006年からカカオ農家の支援活動「メイジ・カカオ・サポート(MCS)」をスタート。現地を訪れてカカオ農家と勉強会をひらき、実際に自分のカカオ豆だけで作ったチョコレートを食べてもらったり、品質向上のためのサポートを行ったりしてきた。SNSを介して、チョコレートを愛してやまない消費者の声を届ける「こうかん日記」というアイデアも、生産者を力づける新たな糸口になりそうだ。

カカオから始まった、新たなサステナブルアクション

明治が新たに開発したドリンク

カカオフラバノールドリンク。2023年春の発売に向け、研究・開発から工場での生産に向けた調整段階に入っている。

画像提供:明治

あるグループは「カカオで始まりカカオで終わる毎日」をテーマに、カカオの果肉(パルプ)を原料とするスムージーやカクテルを提案した。彼らにインスピレーションを与えたのは、この日の会場で参加者に振る舞われた、明治が新たに開発したドリンクやスイーツだ。

写真のドリンクは、カカオポリフェノールを豊富に含むカカオフラバノールエキスを配合したもの。他にも、明治ではカカオグラニュールを活用した製品やカカオ素材食品など、様々なカカオの新しい食べ方を研究している。

また、カカオ農家との取り組みを食のプロフェッショナルに評価してもらいたいと、フランスのリヨンで2023年1月に開催される、世界最大級の国際外食産業見本市「SIRHA(シラ)」出展にむけて準備を進めている。

生産地に寄り添う。カカオ豆を100%サステナブルにするために

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画像提供:明治

明治のカカオ農家支援活動「メイジ・カカオ・サポート(MCS)」の歴史は長い。今ほどサステナブルという概念が知られていなかった2006年から、カカオ豆の品質を高める栽培技術の支援や、インフラ整備・学校教育など、農家の生活を支える生活向上支援を行ってきた。

人気商品である「明治 ザ・チョコレート」も、2022年9月20日にリニューアル。サポートを通じてつくられた「サステナブルカカオ豆(カカオ産地の農家支援を実施した地域で生産されたカカオ豆)」が使用されている。

明治の目標は、2026年度までに「サステナブルカカオ豆」の調達率100%を達成すること。「ひらけ、カカオ。」のスローガンのもと多様な人々を巻き込んだ社会課題解決の試みが、カカオの新しい可能性を拓いてくれるに違いない。

文/田邉愛理

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