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誰もが働くことを諦めなくていい社会を。「在宅ワーク」で広がる仕事や生き方の選択肢

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高橋結さん

画像提供:リクルートスタッフィング

リクルートスタッフィングで重度身体障がい者を対象にした在宅ワーク事業に携わる高橋結さん。幼いころから障がいのある方と接する機会が多かったという彼女は、なぜ介護や福祉の仕事ではなく、人材業界を選んだのか? 在宅ワークで大きく広がる障がい者雇用の可能性と、これから目指す未来について語る。

高橋結(たかはし・ ゆい)
2015年キャリア入社。ITスタッフィング営業統括部で営業に従事した後、2度の産育休を経て、2022年2月よりコーポレート管理部 障がい者雇用推進グループにて現サービスの企画運用に携わる。大学時代は社会福祉学を専攻。

在宅ワークで広がる就労機会。通勤の難しい重度身体障がい者のための新事業に挑む

私が携わる重度身体障がい者向け在宅ワーク事業は、リクルートスタッフィングの特例子会社であるリクルートスタッフィングクラフツ(以下、クラフツ)が2021年6月に立ち上げたもの。クラフツは、約12年にわたって障がい者雇用を推進してきましたが、これまでは主に知的障がいのある方向けの紙すき製品やコーヒー豆の製造事業が中心でした。

そんななか、就労意欲はあるものの、通勤が困難という理由だけで働くことができない重度身体障がい者の方がたくさんいらっしゃることを知りました。そのような方にも就業機会をできるだけ多く提供したいという想いから、事業化が決まりました。

2022年9月現在、19歳から63歳まで総勢26名のメンバーが、全国のご自宅を職場にして活躍しています。メンバーの約半数は体幹機能性障がいのある方で、難病指定されている筋ジストロフィー症や脊髄小脳変性症の方、肺疾患を患い酸素ボンベが手放せない方などもいます。今まで働くことをあきらめていた方や事務職未経験のメンバーが多いのも、この事業の特徴かもしれません。

私たちは「働きたいと思っている一人でも多くの方に、機会とチャレンジの場を提供していきたい」という想いでこの事業をスタートさせました。初めての仕事、業務に戸惑われることもありますが、不安に寄り添い、一歩ずつ前進していこうと常々メンバーへも話をしています。生まれつきの障がいがある方だと、どうしてもコミュニケーションの相手が家族や施設の方だけに限定されがち。ですが、私たちやスタッフ同士の交流を持ったことで「働くって楽しい!」と言っていただけることもあり、そういった小さな変化を感じたときは胸躍るような喜びがあります

障がいは特別なことじゃない。障がいがあっても働ける社会にしたい

幼少時代の高橋さん

幼少時代の高橋さん。

画像提供:リクルートスタッフィング

そもそも私が福祉に興味を持ったのは、叔父が地元・栃木で障がい者支援のNPO法人を運営していたことがきっかけです。幼い頃から周囲には当たり前のように障がいのある方がいて、彼ら彼女らが作ったパンの直売会や運動会などのイベントにも参加し、一緒に楽しんでいました。

両親も「障がいは特別なことじゃない。普通の人なんていないし、自分たちだって、明日突然身体のどこかが不自由になるかもしれないんだから」と考える人たちだったので、私も特別視することなく触れ合っていましたね。

ただ、成長するに従い、健常者が何の問題もなく学校に通い人生設計に沿って就職できる一方、障がいがあると進学するにも働くにも受け入れ先を探さなくてはならないことを知り、力になりたいと思うようになったんです。

大学では社会福祉を専攻し、卒業後は福祉職に就くつもりでいましたが、その考えが変わったのは障がい者施設へ実習に行った時のこと。福祉や介護の現場で働くことももちろん大切ですが、これを続けても、障がいのある方が就職する機会を増やすことにはつながりづらいのではと感じたんです。むしろ雇用を創出する仕組みづくりをすべきだと考え、一般企業で働く道を選びました

リクルートスタッフィングに就職してからはIT領域の派遣営業としてキャリアを積み、2022年2月にクラフツの障がい者雇用推進グループへ異動。障がい者雇用に関わりたいという気持ちを持ち続けていたので、希望が叶ったときは本当にうれしかったです。 理想と現実との間で試行錯誤することも毎日のようにありますが、幼いころから感じてきたもっとこうなればいいのに、こんな風に働ければいいのにという想いを形にできるのは、とてもやりがいを感じます。

働く機会だけでなく、有意義な経験を。新規事業にかける想い

オフィスで就業中の高橋さん

オフィスで就業中の様子。

画像提供:リクルートスタッフィング

仕事をするなかで特に印象に残っているのは、筋ジストロフィー症の方の一言でした。まだ20歳前後の方なのですが、将来的に身体の運動機能が低下していくことが想定されるなか、「今が一番、体が動く時期。長期的なキャリアアップは難しくても、身体を動かせる今こそ働いて経験を積みたい」とおっしゃったんです。

人生を最大限に楽しもうと、前向きな気持ちでクラフツを選び、応募してくださったと知り、胸が熱くなりました。そして、その方に対して私たちはどれだけ有意義な経験を提供できるだろうかと、採用後のことも含め、あらためて背負っている責任の大きさを感じた出来事でした。

重度身体障がい者向けリモートワーク事業はまだ始まったばかりで、手探りで進めている状態。思うようにいかないこともありますが、スタッフたちからの前向きな言葉が何よりの励みになっています。

「これまで就職活動をしても落ちてばかり。クラフツで初めて『働く』という経験ができて、第一歩を踏み出せました」という方や、「人生で初めて働くことができて、やりがいを感じています。」「初給料で、いつも見守ってくれている家族に食事をごちそうしました。家族にも、とても喜ばれました!」と言ってくださる方もいて。そうした一つひとつが私の原動力につながっています。

障がい者の在宅ワークはコロナ禍ということもあり広がりを見せていますが、応募にあたっては相応の経験やスキルが求められる場合が少なくありません。それに対しクラフツでは、“より多くの働きたいに応えるために”というミッションの通り、門戸を大きく広げ、就業未経験の方でも積極的に受け入れています。高校を卒業してすぐの方でも、ビジネスマナーがわからなくても、入社後の研修や業務を通して、成長できる環境があります。

誰もが働くことを諦めない社会の実現を。RSグループが障がい者雇用に取り組む意義

新規事業にかける想いを語る高橋さん

新規事業にかける想いを語る高橋さん。

画像提供:リクルートスタッフィング

重度身体障がい者向けリモートワーク事業において、今後取り組みたいと思っていることのひとつが、オンライン業務の体験会。在宅勤務の経験がない方、パソコン操作に苦手意識のある方に向けて、オンラインでのコミュニケーションの取り方や、チャットツールを使ったやりとりを体験できる機会を設けたいと考えているんです。現在、学生向け体験会の実施を目指して、埼玉県内の肢体不自由特別支援学校の先生方と打ち合わせを進めています。

こうした取り組みを一つひとつ積み重ね、誰もが働くことを諦めなくて済む社会を実現したい。クラフツが完全在宅で就労できる機会を用意しているのは、その第一歩です。通勤できないという理由で就職できない方、仕事を通じて成長する目標を持てなかった方をまずは減らしていければと思っています。

在宅ワークでの雇用が広がれば、身体に障がいがある方でも、就職に向けて学生のうちからライフプランを立てられるようになるはず。そうやって、仕事や生き方の選択肢がどんどん広がっていくとうれしいですね。 加えて、メンバーが取り組む業務内容の幅を広げていくことも今後の目標のひとつ。今お願いしているのは事務系の定型業務のみですが、手足が不自由なだけで、より複雑な作業に対応できる方も少なくありません。たとえば、採用業務であれば、研修の内容を一緒に考えていただくなどの仕事を用意できたらと考えているところです。

人材派遣業界のリーディングカンパニーとして、RSグループがこの分野に取り組む意義は大きいと思っています。障がい者雇用のあり方が変わる日を夢見て、今いるこの場所で、これからも一歩ずつ進んでいきたいと思っています。

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画像提供/リクルートスタッフィング

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