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防災事業はESG・SDGsの中心だ。創業116年、社会と環境を守る帝国繊維の取り組み
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明治40年に製麻メーカーとして創業し、現在は防災事業を主力として社会に貢献する帝国繊維。変化を厭わず発展してきた当社は今、中期経営計画である“テイセン未来創造計画”に沿って、業界におけるリーディングカンパニーへと進化を遂げようとしている。取締役副社長の岡村建さんが、計画に込めた想いを語る。
岡村 建(おかむら・たつる)
1987年、早稲田大学法学部卒業。都市銀行にて、事業会社への出向も含め企業再生業務を担当した後、2016年に帝国繊維株式会社に入社。経営企画部長として、人事・企画・IR等を担当、現在は営業も兼務し、副社長として、「テイセン未来創造計画」に取り組んでいる。
世界で信頼される防災企業として掲げる3つの軸
帝国繊維 取締役副社長の岡村さん。
画像提供:帝国繊維
2023年度から帝国繊維が掲げている“テイセン未来創造計画”。これは今後10年間の当社の取り組みについてまとめたもので、“仕事を創る・人を創る・人と仕事を繋ぐ企業文化を創る”という3つの軸から構成されている。
「“仕事を創る”には、今われわれに見えている世界を広げていく側面と、まだ見えていない未来を想像しながら事業に挑む2つの側面があります。当社が注力している防災事業において、巨大地震や地球温暖化に起因する風水害などを想定して対応領域を広げ、社会に貢献していきたいという想いを込めました。“防災のテイセン”としての未来を切り拓き、世界に通用する防災企業として信頼される存在になることをめざします」
“仕事を創る”うえで、起点となるのは人。“人を創る”という軸が立てられたのは、社員を大切にしたいという経営陣の考えからだ。
「社員が同じ方向を向き、前向きに動ける組織でなければ、戦略は実行できません。“企業は人なり”と言われますが、人をいかに採用して育てていくかがとても大切なのです。また、やりがいのある仕事ができて、自己実現がかなう企業に人は集まります。社員一人ひとりに当事者意識を持ってもらい、企業風土を見直していきたいという考えから、“企業文化を創る”という軸を立てました」(岡村さん)
昨今、自然災害は世界的に多発化、激甚化、多様化している。加えてテロなどの脅威も増えるなかで、帝国繊維が担える役割、事業の可能性は拡大していくはずだと話す岡村さん。
「とくに災害大国とも言われる日本では、防災におけるさらなる装備充実が急務です。人口減少が進み、経済規模が縮小する中においても、われわれの事業は拡大の余地があります。社会に不可欠な成長産業に携われることは、大きなやりがいにつながるはずです」
さらに、防災分野だからこそ得られるやりがいについて岡村さんはこう続ける。
「われわれは、自社工場で製造する消防ホースに加え、最先端の機材を海外から輸入してお客様に届けています。たとえば消防に対しては、消防ホース、防火衣および人命救助に役立つ救助用資機材も提案しているのですが、常日頃から災害現場で役立つ機材を探している消防の方から非常に感謝されるんです。人命救助に間接的に貢献できている実感が得られるのも、当社ならではだと思いますね」
防災企業としての更なる成長へつなげる「未来思考」
社員のエンゲージメントを高める取り組み「テイセンファミリーデー」の1コマ。
画像提供:帝国繊維
“テイセン未来創造計画”の3つの軸の中に、“人を創る・企業文化を創る”の2つが据えられたのは、時代や社会の変化に合わせてまず自分たちが変わり、成長しなければならないという強い意志からだ。
「防災事業のマーケットが拡大するなかで、帝国繊維としては幅広い商品知識をもとに提案活動を行っていく必要がある。そのためには、社員一人ひとりの成長が不可欠です。
また、われわれは繊維の企業として創業しましたが、今や当社の主力は防災事業となり、車輌や機械の専門家も多く在籍しています。新卒・中途採用問わず、年齢や分野の異なる社員のエンゲージメントを高めるためには、『われわれは何のために存在するのか』をあらためて言語化して共有し、企業文化を再構築する必要性がありました」(岡村さん)
もちろん、“人を創る”ためには、成長を支える制度の整備も欠かせない。そのために力を入れていることの1つが、海外サプライヤーや展示会への海外出張などの機会提供だと語る岡村さん。
「日本は災害大国であるため、世界的に見ても防災技術が進んでいるイメージを持たれるかもしれませんが、防災分野でグローバル展開に成功している日本企業は実はありません。つまり、アメリカやドイツ、フランスといった海外メーカーからしか学べないことがまだまだたくさんあるのです。
社員を海外の展示会へ派遣して、最先端の防災製品に触れてもらう機会をこれからも増やしていきたいですし、世界のマーケット状況をキャッチアップした上で、新しい技術を日本に輸入して、帝国繊維として付加価値を添えた提案ができるようになりたいと思っています」
“テイセン未来創造計画”は、組織としてあるべき姿から現在を見据え、今何が必要かを考えながら策定されたもの。将来の予測が簡単でないゆえに、そのプロセスには苦労も多かったと言う。
「今回の計画策定を通してあらためて、現在から先を見据える“フォアキャスト”思考がわれわれに沁み付いていることを実感しました。これからは、未来から逆算する“バックキャスト”の考え方を全社で身につけていく必要があります。計画の中で“未来”というワードを使っているのも、『10年後のわれわれはどうあるべきか』『防災マーケットはどうなっていくか』といった議論が飛び交う企業にしていきたいという気持ちからです」
計画では、2023年度から2025年度までが第1フェーズ“テイセン2025/未来への基盤作り”として位置づけられ、中でも真っ先に取り組んでいるのが水害対策。
「日本では近年、毎年のように豪雨による水害が起きていますよね。水害時の早期復旧には、オランダ製の高性能のポンプと、当社で製造している大口径のホースを組み合わせて送水・排水できるシステムが有効だと考えています。第1フェーズではこれを各市町村に提案、拡販していく予定です。
また、当社は空港にボディスキャナーなどの検知器を納入しているのですが、今後セキュリティ機材は鉄道内での事件・事故や倉庫や工場における盗難を防ぐ用途でも需要が高まるはず。こうした商品を通じて、自然災害以外の領域でも社会の安心・安全に貢献していきたいと考えています」(岡村さん)
116年の歴史の中では“まだ”30年。防災事業を強化してさらに伸びしろを広げたい
新工場全景。帝国繊維は創業から116年が経過した今も、進化と成長を繰り返している。
画像提供:帝国繊維
岡村さんが帝国繊維に入社したのは2016年のこと。以来当社が手がける事業の意義を日々実感してきたと語る。
「世の中から求められることに、広く対応できる可能性を持った事業を展開している企業だと感じます。帝国繊維が防災事業を主力事業に置いてからまだ30年ほど。よりいっそう新しいことにチャレンジしていかねばなりませんし、成長性もあると思っています」
副社長として、“テイセン未来創造計画”の立案以外にもさまざまなミッションを担う岡村さん。その1つが人材育成だ。
「組織全体を良くしていくためには、組織に良い影響を与える社員を増やしていく必要があります。そのためには、社員がやりがいを感じられる職場作りが欠かせません。たとえば先日は、下野の新工場に社員のご家族を招いてイベントを開催。救助工作車や空港化学消防車など当社が扱う製品に触れていただくことで、ご家族の方が会社や仕事への理解を深める機会になったと思います」
ESGの企画・立案もまた、岡村さんの重要な使命の1つ。その一環として、社内外のステークホルダーに対し、取り組みへの理解を促す活動に力を入れてきた。
「取引先、株主、学生の方々などに、われわれのビジネスや成長余地についてお伝えしています。また、社員もステークホルダーの一員ですから、社内に向けて、『防災事業は、ESGやSDGsの中心点にある。防災を通じて、社会や環境を守っていこう』と伝えてきました。社員の皆さんにはそうした意識と自負を持って仕事に臨んでほしいと思っています」(岡村さん)
メッセージを真っすぐに届け、変革を進めてきた岡村さん。理想実現のためには「決して諦めない」という信念のもと、取り組んでいると語る。
「目標に向かって諦めずに努力するからこそ、仕事を通した充実感が得られると思っています。これからは計画を実現していくフェーズ。周りを巻き込みながら、決して諦めることなく挑みたいですね」
防災分野において、なくてはならならない存在へ
周りに良い影響を与える「ハブ」となるような人材の育成・採用に力を入れている。
画像提供:帝国繊維
2023年度より始動した“テイセン未来創造計画”。現時点での課題と変化を、岡村さんは次のように捉えている。
「防災事業は好調な拡大が期待される一方で、セキュリティ領域分野の事業については、まだまだニーズが顕在化しておらず、啓蒙掘り起こしが必要な段階。事業基盤構築に向けて、時間をかけてしっかり取り組んでいくつもりです。また、計画の軸のうちの2つ、“人を創る・人と仕事を繋ぐ企業文化を創る”については、試行錯誤の真っ只中ではありますが、社員が会社の未来についてディスカッションをする場面も見かけるなど、自分たちで考える意識が徐々に浸透してきているのを感じます。周りに良い影響を与えるハブとなるような方を中心にして、組織をより良くしていきたいですね」
“テイセン未来創造計画”に描いた通り、戦略を実行に移すことができれば、帝国繊維のブランドはより強固なものとなり、今以上に社会に貢献できる企業になれると話す岡村さん。会社の将来展望について次のように話す。
「“防災分野においてなくてはならならない会社”だと社外から思っていただくことはもちろん、社内で働く社員自身がそう思えるような会社になれたらと考えています。また、国内にとどまらず、海外でも知名度のあるブランドへと成長していかなくてはなりません。
海外の最先端技術を日本のマーケットに取り込み、自社のメーカー機能を活かしてシステムとして組み上げられることが帝国繊維の強み。これから10年、さらに長所を突き詰める過程で、新しいビジネスモデルの構築をめざしていきます」(岡村さん)
そのためになくてはならないのが、組織を引っ張る社員の存在。帝国繊維に今必要なのは、情熱を持った若い力だと言う。
「情熱を持って仕事に挑める人は、結果的に自分の属する組織や社会に対して還元する力を持っているもの。ほとばしる情熱を思う存分に発揮できる環境を探している方に、帝国繊維という土壌があることを知っていただきたいと思います」
創業116年が経過した現在もなお、変化と挑戦を恐れることなく進化し続ける帝国繊維。その“攻め”のDNAが、次なる事業展開や組織改革を実現し、新たな価値を創出していくことでしょう。
※ 記載内容は2023年6月時点のものです
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